インフィニット・ストラトス~深緑の狂犬~   作:疾風海軍陸戦隊

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40年間の空白

「・・・・・え?どういうことですか?改善されていないってどう意味ですか!」

 

私は織斑先生の言葉が理解できなかった。道子が作ったISは欠点がある。だから彼女はその欠点が改善するまでISを表舞台に出さないとそう誓っていた。だから今この場にISがあるということはその欠点が直され、道子が夢に描いた現実になった。そう思っていた。

 

「今のIS・・・・・お前がいない40年間についいて説明するがいいか?」

 

「・・・・・・・お願いします」

 

織斑先生がそういうと私は頷く。私自身もこの40年間何があったのか知りたかったからだ。

そして、織斑先生はこれまでの時代を話す。もちろんその歴史の資料も渡されて。

まずは自分がいた時代、そう「テロリスト戦争」のころだ。私が戦死した4か月後、ナチスドイツ第4帝国は崩壊。戦争は終結したらしい。・でも犠牲は多かったらしい。その戦争で、疾風隊長は終戦まじかで行方不明となって戦死したことに私は驚いた。だが、凪は生き残ったらしい。

戦後から40年後。あるパワードスーツが誕生した。そう、インフィニットストラトスだ。私はその開発者の名を見た。名は篠ノ之束・・・・・篠ノ之の性が付くならおそらく道子の親類だろう・・・・だが、なんで門外不出であるインフィニットストラトスのことを彼女は知っている?道子はたとえ親友だろうが親類でも、一度口にしないと言ったら絶対に口にしないやつだ。それをなぜ彼女が知っているんだ・・・・

話を戻そう・・・当初彼女が発表したインフィニットストラトスだが、なかなか彼女の発明を受け入れてもらえなかった。

だがしかし、ある事件がきっかけでISの評価はいっぺんにして変わる。「白騎士事件」と呼ばれる事件だ。その事件の後ISは現存する兵器を凌駕する性能を持つ事から兵器への転用が危ぶまれ、世界の軍事的パワーバランスが乱れるっという結果となり道子が心配していたように女性しか使えないことから男性を差別する女尊男卑の時代となり今に至る。ちなみに私がいる場所はISの操縦者を育成する学校である「IS学園」という名前の学校らしい。

 

「はぁ~」

 

私はその資料と話を聞き終えた時、頭痛がしてきた。

 

「まさか、こんなことになっていたなんてな・・・・・」

 

もしもこれが夢なら冷めてほしいと正直私は思った。たった40年でこんな事態になっていたとは・・・・・正直あきれるを通り越してしまう。

 

「正直に言ってどうだ?お前から見てこの時代は・・・・」

 

「織斑先生。私はまだ資料しか見てないけど、・・・・・・これはひどすぎますね。俺達はこんな世の中になることを願ってあの戦争を戦ってきたわけじゃない。こんなことなら、まだナチス・・・・テロリストどもに滅ぼされていたほうが良かったかもな」

 

私は表での丁寧語を止め、普段の喋り方に代わっていた。それほど私は不機嫌なのだ。そのことに気付いているのか山田先生は震えている。

 

「織斑さん。あなた道子にあったといっていたな。道子はインフィニットストラトスのことをしゃべったのか?それにこの篠ノ之束って誰だ?」

 

私は鋭い目で織斑にそう言う。

 

「まず最初の質問だが、道子さんはISのことは一切喋っていないし、私は小さいころ地下室に言ったことが何度もあったが彼女が作ったISも見たことがない。それと今あるISの開発者篠ノ之束は道子さんの孫だ。」

 

「道子がその束っていう人に言ったという可能性は?」

 

「それはあり得ない。あの人の性格からして、大事なことはたとえ身内でも言わない人だからな」

 

「そうか・・・・道子は最後まで道子だったか・・・・・じゃあ、なぜ束という女はそのことを知っていた。今ある資料を見ても道子が作ったのと同じだぞ。偶然にしてはできすぎている」

 

「おそらく束がどこかで道子さんが書いたISの資料を見つけて作っったのだろう・・・・まあ、本当にそうなのかはあいつ自身に訊かないとわからんがな」

 

「・・・・・その束ってやつはどこにいる」

 

「あ、あの・・・・杉田さんは篠ノ之博士を見つけてどうするんですか?」

 

「決まってる。欠陥のISを作った理由を聞いて、その内容次第では半分殺す」

 

つまり半殺しだ。私は許せなかった。たとえ道子の孫だとしても道子の夢を壊した彼女がどういう系統でISを作ったのか・・・・

 

「残念だが、あいつはあの事件以来、行方をくらましている。お前の話が本当なら私もあのバカからいろいろ聞きたいしな」

 

 

織斑先生…表情は変えてないが束に対し少し怒っているのは私でもわかる。

 

「さて・・・・・杉田曹長。お前にひとつ聞きたいことがある」

 

「なんですか?」

 

「お前、これからどうする。行く当てとかあるのか?」

 

「あっ・・・・」

 

そういえばISのことに夢中で忘れていた。今の私はいわば浦島太郎と同じだ。私の知人はもうとっくに死んでいるだろうし、戸籍にしても私はもう死んでいることになっている。面倒なことになった・・・・

 

「もしかしてないんですか?」

 

山田先生が心配そうな顔で私に訊く。

 

「当たり前だ。山田先生。私は40年まえの人間。知り合いの人はもうほとんど死んでいますよ」

 

「まるで浦島太郎ですね・・・・」

 

やはり山田先生もそう思ったか・・・・

 

「ん~・・・・そうだ」

 

と、織斑先生は何かひらめいたようだ。

 

「杉田。お前にはIS学園に入学してもらう」

 

「え?」

 

「お前の歳は16。入学できる条件は満たしている。それにIS学園はいかなる国家の干渉を受け付けない独立した施設。お前が40年前の人間だということもばれずに済む」

 

「は、はぁ・・・・・」

 

いきなりのことで私はあっけにとられる。というよりその学校はそんな力があるのかよ・・・・

 

「で、どうだ?」

 

「まあ、私は文句言えない質だからな・・・・分かりました。その提案受けましょう」

 

「そうか・・・・では、今日はもう遅い。今夜はここの部屋に泊まれ、先ほど学園長から許可をもらったからな」

 

えっ?あの話しているときに彼女、部屋から出て行ってなかったけどいつ許可をもらったんだ?もしかしてこの部屋に連れてくる前に少し待たされたけど、もしかしてその時に・・・

 

「それと、”501の狂犬”だということは言わないようにな。」

 

「わかってますよ・・・」

 

聞いた話、私は英雄として記録に残っているらしい。疾風隊長ほどではないが、記録では隊長は「世界最強の戦闘機乗り」って呼ばれているらしいし・・・・

名前についてはあまり知られていないようなのでそのままでいいと言われた。追及されたとき同姓同名だといえば誤魔化せるだろう。

 

「では、私たちは明日の準備をする。ゆっくり休んでくれ」

 

「それでは杉田さん。また明日」

 

そういい、織斑先生と山田先生は部屋を出て行った。

 

「 ・・・・・・40年か・・・」

 

ここは日本だが私のしている日本ではないいわば。別の世界、別の国に来たのと同じだ。

 

「・・・・・・・・まあ、何とかなるだろう」

 

そういい私は明日に備えて寝るのだった。

 

 

 

その後、千冬は明日に向け彼女をIS学園に入学させる手続きを終えて今自室へと向かっていた。そしてさっきの応接室を通りかかると、千冬はそっとドアを開ける。

 

「・・・すぅ・・・」

 

そこにはかわいい寝息を立てた清美がいた。正直誰もこの少女があの戦争の英雄の一人だとは考えもしないだろう。どこにでも居るようなありふれた寝顔

 

「・・・・・・・」

 

彼女が言うには12の時から戦っていた。つまり4年間もあの戦争、しかも最前線で戦ってきたのだ。彼女が言うには彼の上官であるあの最強の乗戦闘機乗りは彼女より1歳年下だと聞く。

あの時代は何があってもおかしくない時代。それでも

 

「こんな小いさな子らが命を賭して戦う世界か・・・」

 

そんな世界で彼女はいったい何を思って戦ってきたのだろうか・・・・

私はいつの間にか彼女の頭をなでていた

 

「・・・うぅん・・・」

 

気持ちよさそうに寝てるみたいで見ればみるほど、どこでもいそうなただの少女だった

「さて、私は戻るか・・・」

 

私は応接室の表示を使用中にして自室に戻った。その時、私は1枚の写真を出す。

 

「中澤先生・・・・私はちゃんと先生としてやっているのでしょうか・・・・」

 

私は恩師だった先生の写真を見ながらそうつぶやくのだった・・・・

 

 

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