「頭痛い。」
と、俺は誰に言うでもなく呟いた。
「まさか、私の隙間で酔う人がいるなんて思ってなかったわ。」
今俺はあの変な空間(隙間?)というものによって、長い階段の前に立たされていた。
隙間を使っていた女性は、八雲紫と言うらしい。
紫の話によれば、俺みたいに、外から来た人間のことを、外来人と言うらしい。 外来人は、博麗神社にいる博麗霊夢という人のところに、行かなければならないという決まりが在るらしい。
らしいらしい言ってるのは、全部紫が言っていたことだからだ。
ちなみに紫は妖怪らしい。
(いまいち信用出来ないんだよなー。)
そう思っていたらあれだけあった長い階段をいつの間にか登りきっていた。
「霊夢~?」
紫が呼ぶが家主からの返事はない。
「貴方お金持ってる?」
急に聞かれて少し吃驚した。
まあ財布は持っていたから数千円程度は持っていた。
「持ってるけど、どうすんだ?」
言ってから何故必要なのかなんとなく分かった。
「…賽銭か?」
俺が聞くと、その一言で把握したのか、「ええ。」と頷いた。
おそらく金に目がないのだろう。
金で釣られる巫女でいいのだろうか。
俺は紫が頷いたのを見てから、賽銭箱に二百円放り投げた。
カラーンという音を立てて、賽銭箱に二百円が入り込んだ。
瞬間、奥から赤い何かが飛んできた。
と同時に賽銭箱にしがみつく。
もしやと思い紫に聞いてみたら、当たりのようだ。
「霊夢外来人のお客さん来てるわよ。」と紫が呆れ顔で言った。
霊夢と言われた赤い服を着た少女は二百円でどこまで喜ぶのか、お経のように俺に感謝の言葉を言っている。
そこまで酷いのか。
それから霊夢を落ち着かせるために、紫が五分位説教をしていた。
もちろん俺はガン無視された。
「恥ずかしいところを見せたわね。私は博麗霊夢。この神社の巫女よ。お賽銭二百円もありがとうね。」
「いや二百円位はいいんだが、とりあえず俺がここに連れてこられた理由を教えてくれ。」
「そうね。」
と言い霊夢は急に持っていた大幣を俺に向けてきた。
「何だよ急に。」
何をしているか分からないが何か考えているようだ。
「どう?」
紫が聞いていた。どうやら紫は何をしているか分かっているようだ。
「あるみたい。」
何かあるみたいだ。何が?
「…その様子だと理解してないみたいね。」
紫に笑われながらそう言われた、むかつく。
「…仕方ないだろお前と違って霊夢と会ったの初めてなんだから。」
「それもそうね。」
また笑われながら言われた。殴りたい。
「能力についてよ。」
霊夢が言った。
「能力?」
「そう。」
(…………は?)
「つまり何か?俺は能力があると。向こうの世界では一度もなかったぞそんなの。」
「この世界に来て開花したんでしょ。よくある話よ。」
「まあ、私が幻想郷に連れてくるぐらいでしか来る人いないけどね。」
「はあ、何かもう慣れたわ。で、俺の能力って何なの?」
「武器を創る程度の能力よ。」
「…割りと強くないか?何でそれが程度なんだ?」
「この程度にはそれ以上のことは出来ないっていう謙遜の意味があるのよ。だから気にしなくていいわ。」
「そうか。でも必要あるのか?襲われるわけでもないし。」
言った後なぜか二人共静止した。
「あ?何だよ、変なこと言ったか?」
「…この世界は下等妖怪とかが人を食べようとしたりするから出来る限り気をつけて。」
(下等妖怪?そんなのがいるのか。紫の言ったことは本当だな。)
本当に向こうの世界より面白そうだった。
「分かった。出来る限りは気をつける。」
「ええ。そうしなさい。面倒ごとは持ち込まないで欲しいから。」
「貴方戦う気でしょう。その顔見れば分かるわよ。」
紫にばれていた。
ここまで話てて、霊夢の性格がある程度分かってきた気がする。
そして二人の関係性も。
「まあ、とりあえず人里に行ってみたら?」
「人里?」
「そう。人間の里よ。そこなら仕事とかも見つかるしね。人里で住む場所と仕事を見つけなきゃ無職家無しの状態になるわよ。それは嫌でしょ?」
「…野宿は確かに嫌だな。場所は?」
「ここからそんなに遠くはないわ。まあ、案内位は私がするから大丈夫よ。」
「悪いな。」
「じゃあ早く行きましょ。急がないと日が暮れるわ。」
「分かった。」
「じゃあ私はもう帰るわね~。」
「じゃあね。」
「あ、おい、俺が連れて来られた理由……」
言いきる前に紫は姿を消していた。
「私達も行きましょ。紫ならその内来るから。」
「……ああ。」
絵は苦手なんで主人公のたち絵は書けそうにないです。三話もお願いします。では。