東方独団記   作:十六夜凜

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普通逆だと思うんですけど、技を表記するとき、『』はスペル、《》はスペル以外の技の時に使います。分かりずらくてすみません。黒炎は技じゃありません。戦闘後は現実に戻ります。ではでは~


第三十八話 精神の戦い

『黒炎『神魔の腕甲』(しんまのわんこう)!』

「天上『雷鳴の轟』!」

炎と雷が衝突する。

その隙間からほぼ同時に突撃し、さらにその拳が衝突する。

衝突後すぐに距離をとり、相手を囲うように風の弾幕を展開した。

「弾幕結界、《風》!」

『そんな弾幕が当たるかよ!」』

そのことごとくを避けてくる。

だが……

(狙い通りだ!)

頭が悪いこいつなら、馬鹿正直に突っ込んでくることしか考えない。

動きを予測することはさして難しいことではない。

「『雷符『閃光の檻』!」

予測していた場所に、雷の檻を展開、閉じ込める。

「そのまま焼いてやるよ。雷符『ハイボルテージ』。」

そのまま檻の電流を強くする。

『グゥゥ……!ラアッ!」』

炎を纏った足で、雷の檻を無理矢理蹴破る。

体を捻って回転、遠心力を利用し、スペルを宣言する。

「黒炎『闇虎の旋脚』(やみとらのせんきゃく)!」

黒炎を纏った回し蹴りを、雷を纏った手で受け止める。

しかし受け止めきれずに吹き飛ばされる。

「グァッ!」

すぐに態勢を立て直し、雷の弾幕を張った。

「弾幕結界、《雷》!」

風と同じく、雷の弾幕が相手を囲う。

『黒炎!』

雷の弾幕が、全て燃やし尽くされる。

その炎は、そのまま俺に迫ってくる。

「グッ!『付与術消去』!」

迫ってくる炎を消した。

『《黒炎針》(こくえんしん)!』

俺の足元から黒炎を纏った針が突き出る。

それはそのまま檻のように無理矢理ねじ曲がる。

『《黒炎檻》(こくえんかん)!』

「雷熱『エフェクトライトニング』!」

黒炎が俺を、雷が相手を囲う。

『アアアァァァァ……!』

「グウウゥゥゥゥ……!」

互いに攻撃を避けるために後退した。

『やるじゃねえか琴羽……正直ここまでやるとは思ってなかったぜ。』

笑っている。

この殺しあいの中で、あいつは笑っている。

「何故……何故笑ってられる!これは殺しあいなんだぞ!?何故そうも楽しそうなんだ!?」

『………楽しいに決まってんだろ……久々にここまで暴れてんだ。外の奴らじゃ足りなかった。俺はなぁ、認めてるんだよ。お前の強さを。そんな相手と戦って、楽しまねえわけがねえだろ!』

黒炎を纏って脚力を上げ、こちらに迫ってくる。

「ッ!弾幕展開、《霊》!」

霊力弾幕を自分の周囲から飛ばした。

『今更効くかぁ!』

当たっているのに止まらない。

そのまま接近され、攻撃を受ける。

『その程度か!?近距離戦は出来ねえのか!?』

「舐……めるなぁ!」

風を足に纏い、背後へと回り込む。

「《風剣》!」

『ッ!ガアアアアアァァァァ!』

風の剣を作り出して、相手の体を袈裟に切り裂く。

(一気に決める!)

「《風旋》!」

円状に回転する鋸のような風でさらに切る。

その勢いで吹き飛ばすが、追い討ちのために跳ぶ。

「拳符『ガトリングガン』!」

付与の能力と風の能力を一度に使って、音速に近い速度のパンチを連続で繰り出す。

『グアアアアア………!』

最後に放ったスペルが、かなりのダメージを与えたようで、既に相手の意識は朦朧としている。

「はあ………はあ……」

俺自身もかなりの力を使い、疲労が残った。

それで終わったと思った俺は油断していた。

『黒針『罪贖いし咎人の刃』(つみあがないしとがびとのやいば)。』

その油断を突き、相手のスペルを受け止めることも出来ず、串刺しになった。

「なっ……かは………!?」

『く、ははは……終わったと思ったかぁ?くく、うっ……』

そのスペルもギリギリの攻撃だったようで、血を吐きよろめいた。

相手が弱ったおかげか、針は消え、支えのなくなった俺の体は地面に叩きつけられた。

「ぐっうう………」

『はあ……はあ…どうやらお前も俺も限界みてえだな……』

「はあ……はあ……そう………らしいな……」

『はあ……互いに、力は、限界……次が…最後の一撃だ。決着を……着けようぜ……』

「……ああ、そう、だな…終わりに……しよう……」

一呼吸置いて、俺たちは互いの最後のスペルを発動した。

『喰らい尽くせ。神炎『黒竜の顎』(こくりゅうのあぎと)!』

「雷鳴『雷竜の轟咆』(らいりゅうのごうほう)!」

黒い炎を纏った竜の首と、雷の竜の咆哮が衝突する。

『オオオオオォォォォォ!』

込めた力の総数か、力の残量か、その二つの衝突は咆哮が勝利した。

『ガアアアアアァァァァ!』

その咆哮は勢い止まらず、相手を飲み込んだ。

主を失った世界は消え、目の前が暗転した。

 

 

 

 

(ここは?俺は……寝てるのか?)

目が覚めると空が見えた。

自分の現状が分からないので、体を起こしてみる。

「!?まだ起き上がるの………!?」

「?レミリア?」

「え………?」

目の前には、俺を見て身構える紅魔館の面々がいた。

「………そうだ!フランは!?」

「琴羽……なの?」

俺を見て困惑の表情を浮かべている。

(そうか……あいつは俺の代わりにフランを……レミリア達を見る限りレミリア達も襲ったようだな。)

止められたことに一瞬安堵したが、フランを見つけてすぐに駆け寄った。

「フラン!………よかった………生きてる…」

『琴羽。』

(天智!丁度よかった。フランは平気なのか!?)

『意識がないだけ……と言いたいところだが、まだ正気は戻ってないだろうな。解放のスペルを使ってやれ。』

(分かった。)

「琴羽?」

俺はフランに手をかざして、スペルを発動した。

「解放『付与術消去』。」

風がフランを包み込む。

これでフランは正気に戻るだろう。

現実に戻ったせいか、俺自身の力はそこまで減ってなかった。

だがなにかおかしい。

あいつが力を使ったのなら俺の体に力は残ってないはず。

その前にも俺は力を使い果たしていた。

(何故?)

『大方あいつの使った力は自分の力だったんだろう。お前の能力は使えなかったみたいだしな。その間にお前の力が回復した可能性はある。単に気付いてないだけの可能性もな。』

(なるほど……でも精神的には疲れたな。傷は治ってるけど、少し寝たほうがいいかもしれないな。)

『そうしな。俺も疲れた。お前が面倒掛けるからな。』

何も言えなかった。

「レミリア、パチュリー、傷を治すから、こっちに来てくれ。」

フランの治療は解放と同時に行ったので、傷が酷かったレミリアとパチュリーの治療を行ってから、帰ることにした。

「え、ええ。」

二人の傷を癒した後、とてつもない疲労に襲われた。

どうやら気付いてなかっただけのようだ。

(完全に回復してなかったか。)

「ごめん。ちょっと………寝る……」

そのまま意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 




名前付いてないとどう表現すればいいか分からないです。ついでにそいつの使うスペルは自分の体の部位でスペル化してます。名前がでるのは二話先ぐらいですかね?では。
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