東方独団記   作:十六夜凜

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元の世界の季節は夏です。リアルも夏ですね。蝉まだ鳴いてないけど。あの三人鬱陶しい
ですね。リアルでいたら殴ってます。ではでは~


第四十二話 困難な能力

俺は今、寮に向かっている。

といっても学校にほど近いところにあるため、そこまで歩く必要はない。

俺の生活の本番は、寮での時間だ。

あいつと会って制御する。

それを行うのに必要だった。

特別な場所が。

寮には紫が張った結界が存在する。

霊力や魔力を使う時、大気に浮いてる力、自身の中にある力、それらによって発動される。

霊力や魔力の多い幻想郷なら、その結界はすぐに壊される。

だが、ここなら大気の力は幻想郷よりもはるかに弱い。

なのでここに来る必要はかなりあった。

(ここでもいつ暴れるか分からない。急ごう。)

ここまでの考察を行い、俺はこの世界に戻った。

結界が壊れないかは心配だが、これ以外に方法はない。

なので寮へと出来る限り早く行く。

蝉の声に耳を傾けながら、寮への道を一人歩く。

 

 

 

 

寮に着いた。

周りには紫が置いていった物が散乱している。

さすがに邪魔なので、少し片付けることにした。

 

 

 

 

「これくらいでいいか。」

ある程度片付けて終わりにした。

段ボールはかなり減った。

まあ大半は食料だが。

やることも終わったので、当初の目的を行うことにした。

いや、行おうとした。

しかし、突然のインターホンに止められた。

「はあ……」

誰だと思いながら応答する。

「はい。」

「おーいたいた。琴羽~俺だぜ?衛人だぜ?」

誰かはなんとなく分かった。

数学の時間に笑われてた馬鹿だ。

罵ってやろうかと思ったがその前に。

「何で俺の部屋知ってんだ。」

「先生に聞いたに決まってんじゃん。」

飄々と答えてくる。

(あの教師……余計なことを……!)

「あ、二人もいるぜ。」

「こんにちは~!琴羽君~!」

「こ、こんにちは…」

「……はあ…それで何で来たんだよ。」

「引っ越しの手伝い。出来ることねえか?」

「あと、みゆがお礼がしたいって。」

「なっ!」

「出来ることもなにも、今終わったっつの。」

「そ、そうか。」

「まあいいや。とにかく入れよ。そこいられても迷惑だから。」

鍵を開けに扉へ向かう。

「お、おう。」

『お邪魔します…』

三人が入ってくる。

『いいのか?』

(別にいいが、お前は喋るな。)

『分かった分かった。』

「お茶ぐらいは入れるけど、飲んだら帰れよ。」

「少しくらい会話を楽しもうぜ?」

「まあ話すのはいい。でもやることあるんでな。………精々一時間な。」

「おう。」

「大丈夫少し話したいだけだから。」

 

 

 

クラスについて話していたら、丁度一時間くらいが過ぎていた。

「ん…そろそろか。もう一時間経ったぞ。」

「え、あもうそんな時間か。」

「つい話し込んじゃったよ~」

「じゃ、じゃあもう帰るね。」

「え?ちょ、みゆ早いよ!」

「おい!待てよ!」

慌ただしく三人は出て行った。

それを見送って扉を閉める。

「……さて、始めるか。」

霊力を垂れ流す。

あいつに会う方法は二つ。

一つは天智と同じように、向こうが俺に会うことを望むこと。

これなら意識がある状態でも会うことは出来る。

しかし、現状意識がないのとほぼ同じ状態のあいつがそれを望むことは、まずありえない。

故に二つ目の方法しか取ることは出来ない。

二つ、自分の精神空間へ、能力を使って侵入する。

これを行うには天智の協力も必要になる。

天智を中継してあいつの精神空間を強制的にこじ開ける。

意識と霊力を大幅に失うが、確実な方法だった。

だが力が残った状態では、この世界の人間を傷つけられる。

そこで現実の時点で力を使い切ることによって、俺自身が乗っ取られる可能性を消す。

そうすれば後は、自分の力を使って俺を乗っ取るしかない。

それなら、俺を殺すしか方法はなくなる。

故にあいつは必ず俺の前に姿を現す。

そこからが本番だ。

あいつの精神支配権を、完全に奪う。

そうすれば、俺の体を乗っ取る方法は完全になくなる。

どれだけの力を使うか。

どれだけの苦しみを受けるか。

それは向こうも同じ。

「我慢比べといこうぜ……!」

俺とあいつの戦いが、再び始まる。

 

 




会話シーン完全カット。ただの会話たらたら流してても長くなるだけですからね。ま~た次は戦闘回ですよ。この二人の殺し合いはあと何回やるんですかね?能力上は天智の力も使える琴羽の方がはるかに強いです。琴羽学校平気ですかね?では。

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