東方独団記   作:十六夜凜

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名前やっと出ます。正直あいつもチートです。地獄の八大地獄を操る能力ですからね。まあ天智も天に関係するものは操れますけどね。……あれチートばっかり。
ではでは~


第四十三話 天災

『準備はいいか?琴羽。』

「今更だろ。」

『よし、飛ばすぞ。会ったらすぐに戦いが始まると思っとけよ。』

「ああ。」

白い世界が黒に変わる。

天智と入れ替わりに、あいつが姿を現す。

 

 

 

『きひ、ははははは!久しぶりだなぁ!琴羽…』

「ああ、そうだな。」

目の前の少年は嗤った。

『お前に負けてから随分の間閉じ込められてたんでなぁ…寝覚めの運動程度にはなってもらうぜぇ?』

「お前に俺が負けると?」

『一度勝った程度でいい気になるなよ……記憶もまともに覚えてられないような奴に!何度も負けるかよ!』

「……そうだな。覚えてられなかった。だがそれは過去。一度壊れた人間を、簡単に壊せると思うなよ…」

俺は一度壊れている。

それが幸なのか不幸なのか、打たれ強くなった。

そう簡単にやられることはない。

『ならとっとと始めようぜ。正真正銘の…殺し合いをよぉ!』

「簡単に終わんじゃねえぞ……!」

雷と炎が衝突する。

 

 

それから打ち合いを繰り返していた。

『黒炎!』

「雷光!」

やっとの思いで黒炎を貫いた雷が、相手を貫く。

貫かれた体が消え、新しい相手が現れる。

「なに……!?」

『知ってるか?陽炎っていうのはなぁ人の姿をとることも出来るんだ。さて、どれが本物だろうな?』

その数は二十以上。

しかも、その全てに魔力がある。

(どういうことだ!?何故全てに魔力が……)

『無間『廻り続ける輪廻』(まわりつづけるりんね)。尽きることのない無限の魔力。滅ぶことのない不滅の分身。さあ、全てが本物なら、お前はどうする?』

「っ!」

能力の使い方が、その格が違いすぎる。

(これが……地獄の悪鬼……)

天智から聞いてはいたが、完全に力を使えるこいつがここまで強いとは思っていなかった。

 

 

 

『琴羽、あいつはお前の考える以上の力を持っている。以前のように倒せるとは思わない方がいい。』

「なんでだ?」

『あいつは軽い封印状態だったからな。お前が倒したことで解放されたって考えた方がいい。』

「封印?なんで封印なんてされてたんだ?」

『俺とは違ってあいつは表に出られない。長く抑えられ続けた。』

「……何故俺はあいつを抑えていた?」

『相性や戦術では確かに俺の方が強い。だが、素の力の量だけ言えば、俺とは桁違いに多い。』

「………………」

『あいつに魔力、妖力、神力、その三つの力を使える。正真正銘化け物だ。後は分かるな?封印の理由。詳しくは知らないが、奴には何かある。お前を乗っ取ろうとする理由もあるかもな。ま本人に聞いてみな。』

 

 

 

過去の会話の内容を思い出してみるが、聞く余裕はない。

今思い出してる中でさえ倒し続けている。

『おらおらどうしたぁ!その程度なのか!?』

(くっどうすれば……待てよ?分身は陽炎………はは。)

「お前の分身はあくまで気象現象に過ぎない。なら、これで……どうだぁ!」

風を周りに集める。

少し無茶な使い方だが、霊力を異常なほど使って竜巻を起こす。

『馬鹿な!?お前にここまでの力は……』

「お前が解放した力のように、俺も成長くらいするさ。ここで問題だ。竜巻の上には何がある?」

『っ!まさか……』

竜巻は積乱雲の真下にある。

積乱雲は雨や雷を落とす。

真下に竜巻を起こした状態で同時に起きることはない。

竜巻によって全て吹き飛ばされるからだ。

だが、それを同時に起こすことが出来たなら?

それが意味するのは……

「《天変地異》!」

ただ動く木偶の坊なら、耐えられる代物ではない。

天災に敵う者はいない。

神でさえも、止めることは出来ない。

『ありえない……そこまでの力を何故……!?』

今までの俺が創れないほどの雷と、鉄塊をも貫く水塊、そして竜巻が、俺以外のものを全てを飲み込む。

 

 

 

 

『………何故そんな力を使える?』

「…………少し前に、天智に試練を受けた。魂だけの移動だったんでな。天智でさえ詳細は知らない。だが少なくとも、俺の時間は他の奴らよりも二十日分多い。」

『……一体いつ、そんなことをしたんだ……失敗すれば死ぬのに、よくやろうとしたもんだ。』

「それが俺の覚悟さ。死ぬことは怖い。だけどな………俺にとっちゃ死ぬことよりも、失うことの方が怖えんだよ。」

『……くく………獄羅(ごうら)。』

「は?」

『俺の名前さ。また戦おう。またすぐに。』

そう言って獄羅は姿を消した。

 

 

 

『どうだ?琴羽。あの力は。』

現実に戻った直後に、天智からそう聞かれた。

「正直すげぇ疲れる。これ毎日とか考えただけで気が滅入りそう……」

本当に疲労が恐ろしい。

起き上がれないほどの疲労と痛みが、全身を蝕む。

『仕方ないだろ?それとも何か?あいつに言った言葉は嘘で、覚悟なんて出来てなかったのか?』

「んなわけねえだろ。疲れただけだ。とにかく眠いんだ。おやすみ。」

『とうとう聞きもせずに寝るようになったな。………おやすみ。』

(あ…忘れてた……現実の体……霊力ないんだった。)

その後すぐに、俺は意識を失った。

 

 

 

その後、学校を忘れて爆睡していた俺は、遅刻反省文を五枚書かされた。

 




天智の試練、受けてたのは幻想郷の家にいたときです。紫が来る直前にやってます。試練回創るか~では。
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