東方独団記   作:十六夜凜

49 / 66
この回だけ二話構成にします。下手したら五千文字越えそうだった…というか越えたのでそうします。戦闘回はこれだけですかね?予定だと戦闘というより……すみません。例え思いつきませんでした。軽くネタバレしそうですしやめましょう。ではでは~


琴羽vs光司1/3

天宮に連れられて食堂らしき場所に着いた。

「琥蓮(くれん)、連れてきたぞ。準備手伝おうか?」

「ありがとうございます。でも大丈夫です。琴羽様もお座りになってお待ちください。」

料理の乗った皿を乗せた滑車を、女性が押している。

おそらく使用人かなにかだろう。

ここに来るまでも何人か見かけた。

女性は皿をテーブルに置きながら天宮の言葉に応える。

(そういえば明友の苗字も天宮か。二人とも名前で呼んだ方がいいか?)

「ありがとうございます。」

とりあえずと天宮が座っている席の二つ隣の席に着く。

「…………一つ空ける意味は?」

「………なんとなく。」

「……なあ、琴羽。俺らは名前で呼んでくれよ?分かりずらいから。」

「…………」

自分の考えていることの答えを言われて少し驚いた。

いつものように顔でばれたのかとも思ったが、そこまで分かる筈がない。

その答えはすぐに出された。

「確かに分からないだろうな。俺の能力、解明『視』の効果だからな。」

「解明?それに視?」

「俺の能力はな?なにもかもの答えを出すことが出来る。相手が何を考えているか。過去に何があったのか。その全てを見ることも出来る。全ての問いに答えを出すのがこの能力だ。あまり好きじゃないがな。」

答えを視る。

それが光司の能力らしい。

「……人の心勝手に読むな。」

「悪い悪い。能力を使ってみせたくてな。ついでに琴羽の能力も教えてくれないか?」

「は?何で……」

(そんな簡単に教えていいのか?)

「だってフェアじゃないだろ?」

「は?フェア?」

「そ。だって俺ら、戦うんだから。」

「………は?」

戦うと言われた俺は、思わず警戒の念を作ってしまったようだ。

無意識のうちに睨んでしまった。

「だからそう睨むなって。俺以上の神力持つんだ。戦ってみたいと思うのは当然だろ?」

「当然なわけねえだろ!戦うのがどういう意味か分かってんのか!?」

「…………分からないわけがないだろ……!」

「!………」

怖い顔をして俯いた。

こいつは知っている。

戦いが何だということか。

何を手に入れることもなく、失うものしかない。

損しかないそんな行為を、何故行おうと言うのか。

「……何で……知りながら戦うんだ……失うことしかしないのに、そんな………」

「………強く……なりたいんだよ。」

「…………」

「さっき、お前は戦いを失うことしかない行為だって考えたな。その通りだ。」

「…………」

数秒前の俺の考えを、否定するでも、訂正するでもなく、天宮は言葉を紡いでいく。

肯定しながら、自分の意を表していく。

「戦いは何も得られない。だから俺は……なにもかもを失った。だから俺は強くなりたい。何も失わないために。」

強い意志を持って、強い言葉で、天宮は言っていく。

(こいつも…俺と同じ……ああ……俺も…)

「………はは。いいぜ。やろうぜ。俺の能力は武器の創造と特性の付与、そして天力の操作だ。」

これが試練。

その一つ。

なら、その全てを消していこう。

その全てを終わらせよう。

そして力を手に入れる。

「……くく、化物じみてるな。でも、いい目だ。まあ………」

「?」

「あなたがお友達を連れてくるなんて。珍しいこともあるものですね。」

扉の方から女性の声が聞こえてきた。

「妻も来たし、飯食ってからにしよう。」

どうやら妻らしい。

使用人は彼女と入れ替わりに出ていったようだ。

「…分かった。」

 

 

 

 

「え!?戦う!?琴羽さんそんなにお強いのですか!?」

「ああ。彼は強いよ。確実に。そうだ!友美(ゆみ)も見るか?」

「いいのですか!?」

「おい。あんま知られたくないんだけど……」

お淑やかな見た目と全く違い、性格は光司と似ている。

「光司、そもそもどこで戦うのか考えてんのか?」

苗字は三人とも同じだから、名前で呼ぶように言われた。

そもそも光司も友美さんも明友も、最初から名前で呼んでいた。

その方が都合がいいだろう。

「場所は決まってるさ。食ったらすぐ行くぞ、案内するから。」

「私も行きます!じゃあ早く見たいから早く食べちゃいましょう!」

『…………』

訂正、似てるどころか光司以上に自分勝手だった。

 

 

 

 

 

『おい!天宮様が戦うらしいぞ!』

 

『何!?一体どこのどいつだ!?』

 

『そんなことより早く行くわよ!天宮様の勇姿を目に焼き付けるのよ!』

 

着いた直後から通行人に囲まれていた。

見た限り普通ならおかしくはない。

なんせここは闘技場なのだから。

光司が通る度に通行人が騒がしくなった。

そう思ったら通行人が付いてきた。

通行人の中に闘技場の常連の客がいたらしい。

そいつが噂を広げたらしい。

「……光司ィ……?これはどうゆうことだぁ?」

「いや、だって俺が本気でやって平気な場所なんてここぐらいしかなかったからさ。ここは特殊な鉱石で造られている。簡単には壊れないよ。」

「だからって……はあ…もういいや。ただし終わった後の観客への口止めはしとけよ。」

「ああ。約束する。だから、本気で来い。死ぬ気でな。」

光司から強い殺気が放たれる。

「上等だ。行くぞ……!」

俺も殺気を出す。

(ここからが、試練の始まりだ。利用して悪いが…力は貰うぜ。)

試練の本当の始まりを覚悟して、俺は構えた。

 

 




程度って能力に付けるのは幻想郷だけです。なんか……アニメとか漫画とかって~程度って能力の呼び方しないじゃないですか。なので幻想郷外では程度は付きません。文字数調整しやすいですし。では。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。