「光司の奴、あんな力隠してるなんて……次は絶対に勝ってやる……!」
起きてから少し会話をしたが、光司の神力は抑えられ、傷もなく元気だった。
しかも闘技場は直したらしく、俺との戦いで本気を出していなかったことが分かる。
俺は今、光司に勝つために新技を考えていた。
能力を使いながら考えた方が強力なものが創れる。
そう思って人のいない場所を探している。
しかし……
『どっか行くのか?俺らも連れてってくれよ!』
『どうやったら天宮様とあんなに戦えるの?』
『琴羽さん!弟子にしてください!』
通行人がうっとおしい。
光司との戦いで一気に有名になった。
そんななか誰もいない場所を見つける方法はあるのか?
半ば意地になって探していた。
「あ、そうだ。『ステルス』。」
『!?消えたぞ!?』
『どこ行ったの!?』
『天宮様との戦いですげー速かったよな?』
『じゃあそれか!急いで探すぞ!』
(………なんだ。最初からこうすりゃよかった。)
能力による透明化。
風による浮遊。
これだけで誰も俺に気付かない。
そのまま飛びながら修行場所を探した。
不自然な程人のいない場所を見つけた。
いや、どう考えても不自然だった。
人通りの多い街路から外れて五分。
少しずつ人はいなくなり、家や店でさえなくなった。
何故不自然なのか、それは真下にある。
透明になった家屋に俺は立っている。
つまりこの辺の家屋、人間は全て透明になっている。
誰が?何のために?という疑問はあった。
だから、人がいないところを見つけることを諦めた。
どれだけ探しても見つかる気配がない。
だから仕方なく、空中で行うことにした。
「さて……どうするか……」
少しの間イメージトレーニング。
その後更に一時間程能力を半永久的に使用。
更に一時間弾幕の操作。
最後に三十分程美鈴の格闘技の復習。
終了後光司の家に帰った。
宿がないかを光司に聞いたら、天宮の一家全員が泊まるように言ってきた。
断る理由もないし、宿を探す手間も省けるから、言葉に甘えて泊まることにした。
「また行くのか?」
「何のためだと思ってんだ?」
泊まり始めてから二週間。
毎日修行は行っていた。
光司にいい場所も聞き出し、少しは神力も強まった。
試練…などと言いながら特にこれといった戦闘も何もない。
ただの日常を過ごしているだけだ。
修行を少しして明友の相手をして光司と話して、それ以外のことは特に何もしていない。
「こんなことでどうやって力が手に入るって言うんだ……」
そう考えつつも修行するしかないために続ける。
光司や友美さんが何を考えているかも知らずに……
『――様、報告にあった人間、並びに天宮光司単体での能力。他、数十人の人間、その実力全ての把握が完了しました。』
「スサノオに関する情報はいらぬ。我が力にも干渉を受けんあの人間についてを調べて来い。」
『はい。』
部下が去って行くのを見届け、改めて能力を使う。
この能力の干渉を受けない。
それはこの世界の者であれば神でさえも不可能なこと。
つまりその人間はこの世界の者ではない。
天宮に負けたとはいえその実力は天界内でもかなりのもの。
(どう殺してくれようか……)
そう考えながら、再び能力を使う。
天界の崩壊まで、残り四日
「やっと……やっと完成した……」
修行を続けていた俺は、新しい技の完成に震えていた。
相手を殺さないことを考えたスペルカードではなく、相手を殺すことだけを考えた奥義。
正確に言えば、殺さないことを考えないで創った奥義。
例え未来が視通せても、避けられないほどの範囲、受け止め切れない威力の力。
自分を捨てた一撃。
光司を倒せる可能性。
そして完成を喜ぶと同時に、俺の意識は途絶えた。
俺の周り一帯全ては、クレーターのようになっていた。
一気に飛ばして二週間。そもそも二十日しかこの世界に琴羽は滞在しません。後五日。光司とは戦うのですかね?後二話で終了しますこれ抜いて。では。