東方独団記   作:十六夜凜

53 / 66
FGOのイベントやってると他のことやる余裕がなくなる……夏休みだだと親戚とのイベントも多くなる……どうか僕に時間をください。次の話でとりあえず終えますむりやりでも終わらせます有無は言わせません。ではでは~


殲滅

どれぐらい経ったのだろう?

既に辺りは夜になっていた。

(帰ろう。)

そう思い立ち上がる。

 

 

―――残り三日

 

 

 

 

 

「琴羽~起きろ~」

光司の声が部屋に響く。

「んん……分かった……」

「眠そうだな。」

部屋を開けて入ってくる。

「……勝手に入るなよ。」

「この部屋も家の一部なんだから別にいいだろ?」

「………」

「とりあえず食堂行くぞ。」

「……ああ。」

 

 

 

 

 

「今日も行くんですか?」

「うん。」

修行に行くかどうかを聞いたのだろうが、即答した。

技が完成したとはいえ、鈍ってしまっては意味がない。

継続は力と言う言葉は、かなり的を射た言葉だと思う。

「……なあ、琴羽。」

「ん?」

「今日は…家にいてくれないか?」

「は?なん……」

何でという言葉は言えなかった。

その顔は、悲しそうな、覚悟を決めたような、――――別れの前のような、そんな顔をしていた。

過去の記憶を見た時、父親がしていたように。

覚悟を決めるようなことがある。

光司程の神が、死ぬ気でいる。

家にいてほしいと頼む光司の真意は分からない。

だが、一人で行かせてはならない。

それだけは本心から思える。

光司一人に苦しみを与えることは間違っている。

なら、俺も苦しんでやろう。

俺は笑みを浮かべてこう言った。

「悪いが俺はここを出る。ここに俺がいる理由が、分かった気がするからな。」

「……お前……まさか来る気……」

「どうだろうな?能力でも使ったらどうだ?」

「………本気か。ふふ……」

「貴方……まさか…」

「俺らは少し出かけてくる。友美、明友のことは任せるよ。」

「……ええ。」

何が起こるか、正確なことは何一つ分からない。

たった一つ分かることは、試練の始まりはこれからだということ。

 

 

 

 

 

「どこまで走るんだ!?」

「あと2kmなら一分もかかんねえだろ!?」

俺と光司の二人は、能力を使った全力疾走を行っていた。

走りながら光司に事情を聞いていた。

要約すると、一月前に異変が起きたらしく、その異変と同様の魔力を、つい数日前に感じたらしい。

光司はここにいる神、天照大神と同様、須佐能乎命としてここに存在している。

神力の把握を神は出来る。

光司の話ではもう一人の神、月読命がここにいない分、異変には気付きやすいらしい。

結果、今から一月前に異変に気付き、すぐに解決に迎えたらしい。

その異変の首謀者は少し力の強い悪魔。

その程度なら光司が命を賭ける必要はない。

光司が気付いた魔力が桁外れに強くなければ。

一月前の異変の首謀者、その魔力が千近く。

その中の一人、光司と同格の魔力を持つ者がいる。

光司の警戒はそれだ。

今向かっているのは、その魔力の固まっている場所。

そしてその場所に警戒する一人はいない。

異変が起きる前に潰すための……殲滅。

そのために能力を使ってまで全力で走っている。

その一人が来る前に、他を全滅させるため。

「数は!?」

「二百!まだ八百いる!急げ!」

少し見えてきたところで数を聞いた。

何人やればいいかを知るために。

「百は任せた!」

「百以上やってやるさ!」

 

 

 

 

 

『ん?なんだ?あれ……』

『どうし……』

「雷光、一閃!」

「神速!海崩!」

俺は雷の剣による斬撃を行い、斬ることはなく全員痺れさせることに止まる。

光司は神力を解放して殴る。

それだけで二十は倒した。

そこからは範囲の広い攻撃を行うのみ。

「雷槍乱舞!」

「波紋・草薙!」

殲滅の始まり。

 

 

 

 

「ふぅ…他に敵は?」

「問題なさそうだ。敵はいない。次に行こう。」

「ああ。」

 

 

 

 

昨日も一度思った。

どれぐらい時間が経ったのだろう。

千いた敵は、何らかの作戦なのか、二百ずつ四方に散っていた。

その全てを倒しきり、最後の二百対を倒しに行きたいのだが……

「…………やっぱり魔力を感じない。琴羽、ここは一度引き返そう。」

この通り光司にも居場所が分からない。

行く宛がない以上、どこに行くことも出来ない。

「そうだな。霊力と神力の消費が大きいし、少しぐらい休んだ方がいい。」

俺達二人は家に帰った。

 

 

 

 

帰って来る頃には、もう既に夜になっていた。

「それで残りはまだ見つからないのか?」

「力を少しも感じない。おそらく今、俺達の行ける場所には存在しないんだろう。」

「……そうか。」

相手は悪魔。

天国や地獄があるぐらいなのだ。

魔界のような場所があってもおかしくはない。

相手が出現しない以上、奇襲どころか遭遇すらも出来ない。

友美さんも明友も眠っている。

俺達も体を休め神力を回復するために、眠ることにした。

 

 

――――残り二日

 

 

 

 

 

 




そういえば前の回の???なんですがあれは次話で出ます。今回の異変の首謀者です。ワニに乗った老人の姿。詳しい人ならこれで分かるんじゃないですかね?では。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。