霊夢ー人里ってこっからどんぐらいなんだ?」
俺は気になって霊夢に聞いた。
俺が居たのが幻想郷唯一の病院(永遠亭)らしい。
つまりここから人里はある程度は近いところにあるはずだ。
霊夢は少し考えてから「神社からアリスの家位だと思うわ。」と言った。
「遠いなぁ。」
「仕方ないじゃない。この世界、飛べる人多いもの。」
「なぁ霊夢、一つ聞きたいんだが…」
「何?」
「いや…俺の能力は、俺の世界にあった物にも使えるのか?」
何度か考えていた。
あの時、俺が体に付加したのは、この世界に存在しない弾丸の力。
きっと他の道具も、使おうと思えば使えるはずだ。
あの世界の道具なら、便利なものは大量にある。
その力が付加できれば、戦いにも日常生活にも役立つはずだ。
俺はそう思って霊夢に聞いた。
「可能、ではあるでしょうね。ただ…」
そこで一度、霊夢は言葉を区切った。
「貴方の体が持つとは思えない。軽い物なら出来るけど、大きい物は、多分出来ない。」
「そうか。」
やっぱりそうか。
俺の体の傷は、狼に裂かれた傷と、能力によって破裂しかけた右腕。
つまり弾丸程度なら使うことが出来るということだ。
「サンキュ。そんだけわかりゃ充分だ。試したいことが出来た。」
言って俺は、空想上の道具である、イーカロスの羽の力を自分の体に付加した。
ふわっ。
少し浮いた。
やはり予想通りだ。
存在したかどうかも分からない空想上の道具でさえ、俺の知る道具なら使えるということだ。
「霊夢、どうやら俺も飛べるそうだ。」
笑いながら霊夢にそう言った。
「貴方ならもっと能力を上手く使えそうね。この世界だけじゃない、自分の世界の道具も使えるんだから。」
「…そうだな。」
「とりあえず飛べるなら飛んで、とっとと行きましょ。正直歩いていくことあんまなかったから疲れてんのよ。楽だし、飛べるならそっちの方が良いわ。」
「じゃあ競争でもするか?」
嗤いながら言った。
俺が嗤った理由は、疲れてるのに競争しようと言ったからだ。
「冗談、そんなつもりねえよ。さすがの俺もそこまで鬼畜じゃねえよ。」
「本気で言ってたら殴ってたわよ。」
「ひゃー怖い。ま、とりあえずとっとと行こうぜ。」
「ええ。」
「やっと着いた。」
俺は疲れて倒れこんだ。
「そんなことで、仕事なんて出来るの?今日は決めに来ただけだけど、決めるだけでも時間は掛かるわよ?」
「大丈夫だろ。別にそんな難しいことじゃないし。」
俺はわりと空気を読むことや理解力は高い方だ。
大抵の仕事は出来る。
嫌われさえしなければ。
「掲示板はこっちよ。」
そう言って霊夢は、倒れてる俺を置いて歩き始めた。
「ちょ、待てよー」
急いで追っかけた。
掲示板にはそこまで多い訳ではないが、いくつもの仕事の募集があった。
「わりとあるな。」
「まあ、幻想郷はそこまで仕事が多い訳じゃないし、ちゃっちゃか決めちゃって。」
最初見た時に目に止まった仕事が合っていると思った俺は、既にそれに決めていた。
「霊夢、もう決まった。」
少し霊夢は驚いていた。
「早いわね。それで?どの仕事にするの?」
「これにする。」
「これは!?駄目よこの仕事は!貴方は死なないって決めたんでしょ!」
俺が霊夢に出した紙にはこう書いてあった。
[里の巡回、並びに里の護衛]
つまり霊夢が言いたいのは、危険があるということだ。
だけど、俺は死なないこと以外にも決めたことがあった。
誰も死なせないこと。
だから俺は、霊夢にこう言った。
「霊夢、俺が決めたことはそれだけじゃない。皆を守る。そうも決めたんだ。だから俺は、この仕事に決めた。」
「……そう。やっぱり貴方は自分が苦しむ道を選ぶのね。」
「死ぬかもしれない。守れないかもしれない。でもそれでも、何もしないよりはましだ。」
「……ふふ、そうね。でもそれだけじゃ生活費も稼げないわよ?」
「安心しろ。永遠亭の手伝いをすれば、その分の報酬はだすと言っていた。」
「いつの間にそんなことを…」
「仕事で悩んでるときにな。まあ、それだけじゃ生活費稼げなくてもそれが二つなら充分だろ。」
「貴方がそれで良いなら良いけど、掛け持ちは辛いわよ?」
「向こうの世界でバイト位したさ。そんぐらいは大丈夫だ。」
「じゃあ次は家を探さないとね。」
「分かってるさ。永琳の話だと番人が居るんだろ?確か、上白沢…だっけか?」
「上白沢慧音。里の番人と呼ばれる人よ。普段は寺子屋に居るわ。まずはそこに向かいましょう。」
「分かった。」
(まずは家を見つけないとな。)
と思いながら霊夢に付いていった。
ありがとうございました。これから更新どうなるか分かりません。以外と学校終わりに書くの時間ないです。でも毎日更新は続けたいです。では。