東方独団記   作:十六夜凜

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五、六ヶ月空いたですねぇー。………ごめんなさい。
僕高校卒業で大学試験もありましたし卒業試験がこれからあるし学費とか教材費とかの分バイトしなきゃだし五、六ヶ月の間暇がなかった上これからもそんな暇じゃないんですよー。だからまた遅れるかもしれませんが、まそんな人気ないし少ない読者さんには謝りながらお待ちいただくことを許していただきます。ではでは~


第六十四話 ただ一人の家族

「やっと……見つけた……」

たった一人、生きていた……生きていてくれた家族を、やっと見つけた。

その姿は黒く染まり、周りには視認出来ない何かを纏っていた。

『あれは失敗だ。お前も下手したらあんなんなったんだぜ?』

『獄羅、どうでもいい話は後にしろ。それに、俺達だって成功なんて綺麗なものじゃないだろ。』

『それもそうだな。』

(煩えよ。)

「琴羽?」

堺がこちらに気付いたようだ。

「あははは♪琴羽だぁ♪」

その声は高揚していてとてもまともには思えなかった。

「見てぇ…この姿、力!これなら貴方にも勝てるよねぇ♪」

『来るぞ!』

堺から黒い炎が放たれ、俺は後ろに飛び退いた。

炎が当たった地面には、多くの針が突き刺さっていた。

(これは……獄羅の……?)

刺さっていた針から蛇が現れた。

『琴羽!あれはまずい!』

「!」

現れた蛇は、空間までも喰らって迫ってくる。

「あはは♪どんな死に方したい?火炙り?串刺し?それとも食べられたい?あはははは♪」

炎、針、蛇、今度はそれらがばらばらに飛んでくる。

「私……今とっても気分がいいの!今まで自分が何怒ってたのか全然分かんないの!でも楽しい♪気持ちいい♪まるで遊んでるみたい♪遊びじゃないのに!あははは♪」

笑いながらも攻撃を続ける。

「……こんなにしたのは俺…なんだよな……責任をとらなくちゃいけないな…」

俺は全ての能力を発動した。

草薙を右手で抜き払い、黒い炎を纏わせた。

更に雷を左手に纏い、槌の力を付与した。

「そうだ!どうせなら幻想郷も壊しちゃお♪全部全部壊して壊して壊しちゃお♪」

「させねぇよ、そんなこと。俺が止めるからな!」

攻撃を草薙で弾きながら、堺の元へと走る。

そして目の前まで迫り、左手を振りかぶった。

「…え?」

二つの能力を付与した拳は見事に堺の頬へ当たり、クレーターを作る程の威力で堺を壁へと叩きつけた。

平気で起き上がった堺の体は、無理矢理動かしているようにぼろぼろだった。

「何で……何で!?これほどの能力があって、何で……」

「お前の不安定な力で、俺に勝てると思ったのか?」

事実堺の能力は全て、獄羅の劣化だった。

攻撃の方法は針と炎と蛇の三つだけ。

天智の能力すら使えない。

「勝たなきゃ…勝たなきゃ駄目…敵を…討たなきゃ…」

正気を取り戻した堺は、黒い炎を纏った。

そんな堺に、説教のように言い放った。

「そんなこと、あいつらは望んでない!お前がそんな姿になることを、あいつらが望むはずがない!」

「……そんなこと……貴方…なんかに……言われなくったって、分かってる。私がしてることが、どんなに悪いことかも、皆がどうしてほしかったかも。全部……」

「なら…」

「でも、許せるわけがない……貴方を許せない……だからどれだけ悪になろうが……殺す!」

炎が大きくなり、堺を飲み込んだ。

地面に血や氷の塊など、様々なものが落ちた。

同時に、周りの炎や針などの全てが動き始めた。

「!何だ!?」

『堺の能力の操作が行われてるんだ!しかも地獄関連ばかり……本体叩かねえと止まんねえぞ!』

(そんな……)

「堺!もうやめろ!それ以上力を使うな!生命力である霊力を、限界を越えてまで使ったら、最悪死ぬんだぞ!」

炎が揺らぎ、堺の顔が少し見えた。

堺は泣いていた。

そして、確かに言葉を発していた。

か細く、今にも消え入りそうな声で言っていた。

 

―――助けて――――

 

「!」

俺は後ろに飛んで距離をとった。

『琴羽…』

「分かってる。あれが堺の本心だ。」

堺は救いを求めている。

それなのに、堺は止まらない。

六道の狂いは変わらない。

止めるにはもう……

「倒す。」

死なない程度に加減をする自信はない。

ほぼ間違いなく堺は死ぬ。

「それでも止める。これ以上堺が苦しむのは…もう見たくない…」

 

 

 

『生き残りの家族さえ手に掛けるか。幻想郷に来て随分と変わったなぁ?天智。』

『変わってないさ。いつも琴羽は、自分が苦しむ選択ばかりしてきた。最後の家族を手に掛けて、一番苦しむのは琴羽だ。』

『俺には分からんな。』

『そうかもな。』

 

 

 

飛んでくる攻撃を全て受けながら俺は進んだ。

針が体に刺さり、炎が体を焼き、蛇に体を喰われ、俺の体はぼろぼろだった。

それでも止まらない。

進み続ける。

これ以上何も失わないために。

何も失わせないために。

俺は半身近くが動かない体で、堺の下へとたどり着き、片手で堺を抱いた。

虚ろな目でいまだに攻撃を続ける堺に向け、か細く言葉を発した。

堺を救うため、解放のスペル以上のスペルを編み出した。

「侵食『全てを喰らいし餓鬼の群れ』。堺の能力を全て喰い尽くせ。」

その言葉の後、周囲に大量の人型弾幕のようなものが俺と堺の周囲を取り囲んだ。

 

 

 

 

やがて堺の体からは炎も針も、何もかもが無くなった。

霊力もなくなり、堺はただの人となった。

そこで俺の力も尽き、意識を失った。

 

 

 

 

 

「やぁ~面白いもの見せてもらったなぁ♪まぁお礼に送るくらいはしてあげるよ♪また会おうね♪琴羽君♪………次は死んだ後にでも…ね♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数日、俺は幻想郷の自分の家にいた。

あまり過ごすことのなかった家に。

たった一人の家族と共に。

「琴羽ー宴会だから、わざわざ呼びに来てやったぜ?」

魔理沙の声が外からした。

その言葉通り、今夜は宴会だ。

どうやら異変が終わった後は、いつも宴会となるらしい。

これが異変だったのかは定かではないが。

「分かった。行くぞ、堺。」

「ええ。」

 

 

 

 

 

「しかし琴羽?よくそいつ説得出来たな?大天狗とか外のことも全部そいつがやったんだろ?」

「悪いのは俺だ。堺がやったのは単なる復讐。責めないでくれ。」

「誰も責めたりしないと思うぜ?なんせこの世界、今回みたいなことした奴ばっかだしな。」

この世界は平気なのだろうかと思う日常の会話だった。

 

 




琴羽の怪我半身近くない状態でなぜ生きてたかはあの幼女の治療。その後完全に治すのに永琳の実験台。結果数日で完治。琴羽は人間やめてます。そして永琳は神です。……押しはメイド長ですよ?では。
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