すいません使徒違いです・使徒とAKUMA 作:GAIAGUL
JICA?何だよそれふざけんな
今回から後書きに新要素追加
「ら゛ぁ゛〜〜る゛っだぁ゛〜〜♪……?……る゛ぁ゛〜〜る゛っだぁ゛〜〜♪……?どっちにしようかしら?」
*綾波レイ20歳ボイス
まずい。
何がまずいかと言うとこれから食堂で歌う予定の歌詞がうまく思い出せないのだ。
一応二択にまでは絞れているが、どちらもしっくり来ていて、それでいて何かが足りない気がしてならないのだ。
自室には思いつく限り歌詞やリズム、音符を当て書き出した楽譜が置いて有るのだが、それも正しいとは限らないし、その上この歌は歌う度に気分によって歌詞を変えている。
なのであまり楽譜はアテにならないのだ。今の気分だと歌い出しは「ら゛」の方が優勢だが、食堂についた頃には変わっているかもしれないほど「る゛」も粘ってはいる。
う〜ん、頭が痛くなる。
一般的に見ればとてもしょうもない事で頭が痛くなる私だが、自身の満足の為なら死にかける事すら厭わない私に取っては実に切実な問題なのだ。
とか考えている間に食堂に着いてしまった。どうするよ私。
こういうときは……あれだ、やっぱり違うやつ歌おう。覚えてて満足できるやつなら何でもいいや。
…よし決めた。『米は松岡の
そうと決まれば歌詞を詳しく思い出そう。幸い丁度昼食が始まったばかりの様で注文行列ができる程多くの人が並んでいる。この合間を利用して………?
なんか視線をかんじる。
私の事を知らない新顔もいるみたいだな、視線が集まっているのがよくわかる。それとも女性の乏しい教団で妙齢の女性がタンクトップにジーンズという刺激的な格好をしているからかな?
あ、痴女じゃないよ?ふざけてるだけだから。
親しい人に対しては更にふざけるから。
ふざけ方もキチンと分ける、それが私の満足ポリシー。
例えば告白された場合
普通の教団メンバー:いやん襲われちゃう☆→返り討ちにしてくれるわッッ!!
親しい友人とか:来いよ○○、服なんか捨ててかかって来い!→かかったなアホが!サンダークロス(略)
結論:どっちもふざけるし、断る。
とりあえず今の教団及び世界に私を満足させられる人間はいないだろう。
あと、人と付き合う時は性格を調べろ!一目惚れ、ダメ、絶対。
…おっとこんな事を考えてる場合じゃないよ、歌詞確認しないと。
脳内再生、スタート!
『米!食べ!ます、か!?シュー、ゾ・お・こ・め!!ゾゥ!』
全員、修造、全員、修造、
頭の中でお祭り騒ぎ、そんな私の視界の端に黒い団服が映った。
教団では黒い団服はエクソシスト専用。戦闘用に頑丈に作られている以外にも役割が有る。何でも、近寄って来た人間をアクマと判別する為にわかりやすくしているとか。囮ってやつだね。
ところで視界に映ったエクソシストだが、複数人集まって食べているようだ。それだけなら別に頭の中で歌うのを止めて見てる必要は無いのだが、知り合いのようなので並んだまま確認してみた。
ふぅん、コッチには背を向けて食べているが……細身、異様に長い黒髪、傍らに置かれた日本刀っぽいの。
間違いなく神田ユウだ。
一年近く会ってないけど…男でポニーテールができる程髪を伸ばしてる奴なんて教団には神田くらいだ。
また蕎麦でも食ってんのかねぇ、飽きないねぇ。
………コッチには気づいてないねぇ、どんなイタズラしてやろうかねぇ。
「あら!いつ帰ってたの?ずいぶんと久しぶりじゃない!」
おや、いつの間にか私の注文の番になっていたようだ。行列が無くなっている。
厨房から顔を出して話しかけて来てる女性はジェリーさん♂。つまりオカマだ。私の郷土料理である日本料理を作れる数少ない貴重な人である。教団のなかでは仲がいい。
「お久しぶりジェリーさん。話は後でにしてくれるか、死ぬ程腹が減ってる。ラーメン一杯くれ」
「……またなんか悪巧みしてるのね?本当変わらないんだから、ワルい子♪」
呆れた顔で「ちょっと待っててね」と残して奥に引っ込むジェリーさん。
なんだかんだでイタズラ見逃してくれる優しい!
さて、ラーメンを注文したという事はやる事は一つだけだけれども、行動に移した後はどうしようか。
満足は十分だろうが取り過ぎて悪い事は無い、問題は決めた後のセリフとポージング「ハイ、ラーメン一杯一丁あがり!」早ぇぁ⁉早いな凄く⁉さすがベテラン、カップラーメンより早く美味しく作り上げるとか、一分経ってないぞ⁉
………いや、あらかじめ食べる人がいると作っておいたのか?でも伸びてるようには見えないし……?
ま、まぁいい。早く作ってくれたのはありがたい。
「ありがとうね、昼食終わったら土産話をたくさん聞かせるよ」
「待ってるわよ〜〜」
ついでにこれから起こる騒ぎの感想も聞かせて欲しい。
……うし、やるとしますか!
抜き足差し足忍足、気配を無くす、神田は殺気とかそういうのは反応しそうだが殺すのはイタズラと関係無いので問題ない。
私の青い髪とタンクトップジーンズ姿は目立つので視界に少しでも映らないよう必然的に真後ろから接近する必要がある。
しかし神田の正面に座ったエクソシストがコッチを見てる!これはまずい、今はまだ気付かれていないようだが神田に違和感を少しでも持たれたら未遂に終わる…!
手早く実行せねば…!
孔明『今です!』
東進の先生『今でしょ!』
「そぉい!!」
バシャン
ーーーー空気が、凍った。
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俺は気分が悪かった。
任務にはそこそこ長い付き合いのマリと二人で行った。
奇怪がある場所にはイノセンスがある。しかし、調査した場所にはイノセンスは無く、いつのまにかわからないが奇怪な現象は収まっていた。
とんだ無駄足をしたとイラついているわけじゃない。
何故かは知らないがその場所に着いた時からイラついていた。
本部に帰れば治ると思っていたが道中苛立ちは増すばかり。
アクマを破壊して晴らそうとしたが効果は無し。
何故俺はこんなにもイラついているのかわからない事にイラつく悪循環。
教団に帰って、花を確認して、メシを食っても収まらない。
「こんなに不機嫌な神田、ティエドールのおっさんの前でも見たことないじゃん」
「なぁ神田、何でそんなに不機嫌なんだ……?」
「俺が知りてぇよ…!」
正面座っているデイシャとその隣に座るマリがメシを食いながら指摘して来るが、それも気にならない程イラついている。
と言うかさっきから更に増しているような…!
「………お、おい神田……?」
「………殺気まで出すとか、尋常じゃないじゃん……!?」
言われてから気付いた。
そこまでイラついているのか、身に覚えはないが、アクマの能力でも受けたか…?しかし門番には何も言われなかった。
「チッ…何なんだよ…」
残り少なくなって来た蕎麦を啜る。
今日はもう寝ることにしーーーー
「そぉい!!」
ーーーー最初に、感じた。頭に感じた熱だった。
次に見た。麺とナルト、スープからラーメンだと判断出来た。
最後に匂いだ。醤油味だった。
大きめの器のようで目が隠されており、デイシャとマリがどんな表情をしているかわからないが、
とりあえず六幻をつかんだ所で背後から声が聞こえてくる。
「いつもニコニコ!あなたの後ろに這い寄る混沌、渚シトです☆」
言われなくても分かっている。教団の中でいきなり頭にラーメンぶっかける奴なんぞ、俺の知る限り一人しか居ない。
一つ疑問が解消した。先ほどまでの苛立ちの原因を。
それはお前が本部に居たからだ、初めて会った時から必ずと言っていいほどふざけた態度で接して来るお前くらいしか…!ーーーー
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心地いい感触よぉ…
ウェヒヒヒ
無事ジャガーの如くラーメンを頭から神田にぶっかける事に成功した。
ぶっかけうどんならぬぶっかけラーメン完成!
決め台詞も邪魔が入らず言い終えた。周りの人たちはぶっかけた時点で静かになっていたので食堂には私の声とラーメンの滴る音しか響かない。
「神田、久しぶり!元気してたか〜?どんな任務行ったか聞かせてちょうだい!」
満足した事だし久しく会った人にはこれだよね。挨拶って大事。友達増えるね。
・・・
返事が無い 小刻みに 震えている ようだ!
……おや?いつもならここで「ふざけんな」の一言くらい言って胸ぐら掴んで来るはずなのに…?
予定では胸ぐら掴まれた時点で胸の見えやすいタンクトップを利用し「キャ〜変態〜!」と言い放って更にからかうつもりだったんだが…?
ん?
神田の正面に座っているのはマリとデイシャだったか、久しいな。
でもなんでそんな怯えた表情をしているんだ?
__________この時、私は今まで神田にしてきた事を思い出しておけば良かったのかもしれない。
神田は日本人。私と故郷が同じ日本人なのだ、何故か高レベルのアクマが多くアクマに天下統一されていると言っても過言ではない日本。そこから来た数少ない人間。それもイケメン。
そして何より私が唯一知るdグレの一巻だけの原作に出てくる数少ない人物だ。
だから執拗にちょっかいを出してしまったんだろう。
付き纏ったり。
黒板消しをドアの上に挟んだり。
罠に引っかかったあとそれを見て爆笑したり。
戦闘訓練で圧勝した後
一緒に食事してた時に余所見してる隙に蕎麦の漬け汁に大量のワサビを入れたり。
時にはケーキを顔面にぶつけたり。
それらの行為をされた神田のリアクションで満足したり。
けど神田は到底許されざる事をしても八分殺しまでで許してくれた。
それらを許していて堪えていたことでストレスも溜まっていたのだろう。
だから今回ので怒りの臨界点的なものを超えてしまったんだろう。
しかし、反省することはあれども後悔する事はないだろう。
なぜなら、今、私は間違いなく、満足していたのだから__________
「ナァァァァギィィィィサァァァァァァァァッ!!!!」
叫び、絶叫。
ビビる私。
神田はラーメンの器を頭から取らないまま六幻を解放、勢いよく振り向いて来た。
…ファッ!!?
なんだこれ!?マジギレしとる!?尋常じゃ無いほどキレてる!?
なんか体から黒い変なの出てるように見える!
これが殺意の波動か……!
神田は座ったまま振り向きつつ六幻を抜刀し斬りつけてきているので丁度へその上あたりに直撃する。
つまりこのままだと私は魚沼雨水、フレ/ンダもしくはテケテケになってしまう!
どうする!?今は目で追えているがここからの回避は不可能!
落ち着け、こういう時こそ落ち着くんだ。素数を数えるんだ。2、3、5、6、あ、間違えーーーー
そうだ!ATフィールドがあるじゃん!
使徒の絶対防御、ATフィールドが!
フィールドを貼るのには動く必要は無い!
これしか無い!
やるしか無い!
ーーATフィールド全開!
しかしここで渚は忘れていた。
自身のイノセンスの、そのイノセンスから成るATフィールドの特徴を。
イノセンス『ANGEL』
(渚の前世の記憶に有る)使徒の能力が大体使え、回復力も人間離れしたものとなる。使徒の特徴であるATフィールドも使用できる。
しかし、あくまでイノセンスによるものなので疑似ATフィールドと呼ぶべきものかもしれない。
なのでアクマに対しては絶対的な効果を発揮するが、同類、もしくは仲間と呼べるイノセンスにはこのATフィールド、効果が弱くなるという特徴がある。
そして今、前から胴体を切断せんと迫っている神田の装備型対アクマ武器『六幻』もイノセンスだ。
案の定、ATフィールドを貫通し、六幻は勢いを減らさず渚に迫る。
ーーーー神田が絶叫し終わってここまで0.1秒
神田は渚の身体を上と下に斬り分けた。
____________
「うわあああああああああああっ!?」
「殺しだ!」
「人殺しだああああ!」
食堂は混乱に満ちていた。
そこに慌てて駆けつけた人が二名
「遅かったかっ…!」
「何があったんすか⁉」
科学班のリーバーとジョニーだ。
神田と渚はよくどうでもいいことで騒ぎを起こす。これまでの経験から鉢合わせすれば何か起こると見越したリーバーは近くにいたジョニーを連れ、恐らく起こるであろう事件を解決しにきたのだ。
結果、大体予想していた通りの状態になっていた。
近くにいる
「あ、あそこにいるエクソシストが、青い髪をした女性を真っ二つに……おえっ!」
切断面を見てしまったのだろう。顔を下に向け吐き始める男。
その隣を通り、人を掻き分け騒動の中心にまでたどり着く。其処には血溜まりと二つになった身体があり、その傍で「私不機嫌です」と言わんばかりの顔をしている神田が、
「そこを動くな!」
「エクソシストに化けたアクマか!?」
「
持って来い!5個じゃまだ不安がある、有るだけ持って来い!」
「門番は何をやっているんだ!それに何故まだ警報が鳴らないんだ!?」
「エクソシストは呼んだのか!?」
アクマ扱いを受けて結界装置を当てられてその場から移動できずにいた。
「神田!お前なにやってんだ!」
「班長危険です!離れてください!」
神田に話しかけようと近づくも、側に居た探索部隊の男に引き止められてしまう。
神田が口を開いた。
「ムシャクシャしてやった。後悔してないし反省もしてない」
…………
「……神田に何があったんだ?」
側に居るマリに事情を聞いてみる
「いつも不機嫌そうに見える神田だが、何故かここ数日は特に機嫌が悪かったんだ。そこで渚に頭からラーメンをかけられてこうなった」
「なるほど大体分かった。また渚か」
神田の足元で二つになっている渚を眺めつつ状況を理解した。
この野郎……!久しく戻ってくると思えばゴーレム爆破するわ俺の頭に酒瓶ぶつけるわ挙げ句の果てに神田をマジギレさせるとか……本当に何がしたいんだ……!
腹が立って仕方が無いがそれより場を収めなければ。
「取り敢えず神田。六幻をしまってくれ。あとムカついていたとはいえ二つに切るのはまずかったな。
「……チッ!忘れてた…!」
納刀した神田を見て(足は渚の頭を踏んでいたが)次に周りを収める
「あー、皆落ち着いてくれ。こいつらの事を知らない奴も多いだろうから言っておく、いつもの事だ。特に気にしないでメシ食っててくれー」
「いや、でもそいつ人殺しなんだぞ!?」
「アクマなんじゃないか!?」
…もっともな意見を言われてしまった。
「安心してくれ。確かに神田は殺したかもしれないが死んでないんだ、だから問題ない」
「意味がわかんねえよ!」
安心しろ、俺も最初は何だかわからなかった。
と言っても納得しないだろうから、当人が無事と分かれば収まるだろう。
「おい渚。いい加減起きろよ、そんな露出の高い服のまま転がってんじゃねえ」
神田と共に結界装置の中に閉じ込められている渚に話しかける。
…………返事がない、ただのしかばねーーー
「そういえば渚、先月リナリーに彼氏が出来t「私の可愛い後輩に手を出すたぁふてぇ奴もいたもんだ。呼び出せ、野郎オブクラッシャー」元気で何よりだ」
むくりと顔を持ち上げる渚。その白い顔と青い髪は赤黒い血に染まっている。
「し、死体が起き上がったぞ!?」
「上半身だけで生きてるなんて!?」
「まさかこっちがアクマ!?」
よけい混乱させてしまったようだ。どうする俺!
リーバーの苦労は続く。
☆:今回ぶち込んだネタの元ネタ
〆:それに対する作者のコメント
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