神「転生特典は?」俺「ハーレムで!」 作:モテたい男
三大勢力会議、指定された時間に駒王学園に行くとライザーとその妹の……………ライザーと妹が出迎えた。
「今私の名前忘れてませんでした?」
「忘れてねーよ、レイヴンだろ?」
「伊月、レイヴァルだ」
「レイヴェルですわ!失礼すぎましてよお二人とも!」
何と、両方はずれか。イッセーの方が近いけど。
「悪いなレイヴェル、ほら、俺達ってあんまりあったことないから」
「貴方方に会いに行けばお父様もお母様もお兄様も皆、眷属に誘えそうかと聞いてくるでしょうからね。ま、もう叶わぬ事ですが」
確かに、少なくとも俺達の内一人は聖書に名を残す相手を一方的に下せることが解ったのだ。そんな相手を自勢力に引き込めばそれだけで他勢力にいらぬ警戒をさせ場合によっては敵対行動と取られる。
「そんな大物相手に良く案内役を買って出たな?」
「本当の意味でお前と親交を持つ悪魔は俺かソーナで、ソーナよりも俺の方が親しいつもりだからな」
ま、確かに。ソーナともたまにチェスをしたがライザーは人間界の菓子、冥界の菓子を食い合ったりレーティングゲームの武勇伝につき合ったりある日酔っ払ったライザーが少し調子に乗ってコロンビーヌにボコボコにされて以来修行につき合ったりと色々してるからな。
「しかしその服装は?」
「ん?これか……似合うか?」
こういう会談の場だ。制服の方が良いんだろうが正装となる制服、駒王学園の制服を着るとこの学園の支配者とか言ってるグレモリーの下についているみたいだ嫌だから特別にあしらえた服だ。イッセーは赤龍帝らしく赤いコートを羽織っており俺は黒のコート。コロンビーヌは相も変わらずゴスロリで奈阿は白い和服に大きな帽子、北斗は何時もの巫女服に、全身を縛る経文。暴れた時何時でも押さえられるように。
アーシアはシスター服でワルプルギスは人間サイズになり相変わらず逆さまだ。
「………てか、お前その子も連れてきたのか」
「家族だし」
「………?」
ライザーに視線を向けられたオーフィスは首を傾げる。ついでに今オーフィスは俺の肩に乗っている。
「…………お兄様、この子は?」
「………あー、とりあえずだ、そいつは色々面倒になりそうだから、偽名名乗らせとけ」
「解った。本名名乗るなよ、フィー」
「ん、我フィー。解った」
オーフィスはコクリと頷いたので頭を撫でてやる。北斗が羨ましそうにしてたので北斗の頭撫でてやった。
会談の場に行くと既に三勢力は揃っていた。おそらく天使長なのであろう金髪の美青年、グレモリーに良く似た髪の色をした男、ソーナ曰わく単なる馬鹿。そして堕天使であろうおっさん。その後ろにそれぞれの護衛達。グレモリーやソーナもいるな。あの銀髪は、この前の白い鎧か。教会からはゼノヴィアとイリナが来ているようだ。
俺は空いている席に座り他の面々もそれに続く。オーフィスは膝の上に移動してきた。
「ウヴヴゥゥゥ!」
「北斗、落ち着け……ほら良い子良い子」
「……♪」
北斗が堕天使を睨みつけ唸り、巻き付いていた経文が千切れ始めるので頭を撫で落ち着かせる。
「で、俺が居ない間に会談は進んだのか?」
「あ、ああ。その前に一つ聞いて欲しい。この会談は、これが前提に話されているのでね」
「ん?ああ、何だ?」
「聖書の神は、すでに死んでいる」
「ふーん」
至極どうでも良いことだった。俺キリシタンじゃないし。神なんてあの転生させた神様ぐらい興味ないしな。それにこの世界、神は腐るほどいるじゃん。俺達には関係ない。
「…………え?」
「あ」
いや、あったわ関係。アーシアは今でも神を信仰してるんだった。
「主が、居ない………なら、私たちに与えられる愛は……?」
「……………」
蒼白とした顔で呟くアーシアに、ミカエルは悲痛そうな顔で首を横に振った。
「───っ!」
アーシアはさらに顔を青くしてふらりと倒れ慌ててコロンビーヌが支える。
「……そういうのは事前に教えて欲しかったな」
「……申し訳ありません」
「ま、良い。それで、会談事態はどの程度進んでいるんだ?」
「会談自体は、今回の件について堕天使側の意志を聞いたところだ」
ま、その辺は俺には関係ないしな。あくまで俺は本題だけってわけね。ま、良いけど。
「それじゃあ早速聞きたいんだけどよ、そのガキ何だ?コカビエルを倒すなんて相当だぞ」
「その前に名を名乗ろうぜ?俺は葉隠伊月、剣術と拳法をたしなみ異能を持ったただの人だ。で、この子はフィー」
「ん」
「奈阿じゃ。こっちはワルプルギスの夜」
「キャハハ、アハハ!」
「コロンビーヌよん。こっちは北斗ちゃん」
「……………」
「『赤龍帝』兵藤一誠」
俺達が一通り自己紹介すると最初に口を開いたのは堕天使であった。
「『堕天使総督』アザゼルだ。よろしくな」
「『四大魔王』の一人、サーゼクス・ルシファーだ」
「同じく、セラフォルー・レヴィアタンだよ☆」
「『天使長』ミカエルと申します」
大物ぞろいだな。イッセーも目を見開いて驚いている。
「じゃ、自己紹介も終わったところだし質問に答えよう。北斗は、屍。未練と妄執を持って己の魂を肉体に留め続ける生きた死体だ」
「───!アンデッドと言うことですか?」
「おいミカエル、天界的にアンデッドは異端とは言えその殺気を押さえろ」
「…………申し訳ありません」
北斗が屍と聞きミカエルが反応するがアザゼルに一睨みされ大人しく座り直す。
まあ確かに、死者が生き続けるなんて異端だわな。
「けど、それだけでコカビエルを倒せるのか?」
「倒せるさ。北斗は高い再生能力を持っているため、普段人間が押さえ込んでいる力を百パーセントあるいはそれ以上の力を振るえる。何より理性でも知性でも本能でもなく未練と妄執そのもので動いている北斗は、本能以上に体の動かし方を知っているらしいからな」
「………らしい?」
「俺も詳しく知らない。北斗を俺に与えた奴が言ってた言葉だからな。彼奴に会うのは彼奴が接触してこなけりゃ無理だし」
「…………」
嘘は一つも付いていない。実際俺は北斗が未練と妄執そのものであることと奴曰く原初の体術を使える理由はさっぱり解らない。
「ちなみに、後ろの嬢ちゃん達はどんだけ強いんだ?」
「コロンビーヌが北斗より弱くて北斗は奈阿より弱い。最強はワルプルギスかな」
「伊月、我は?」
「そーだな、フィーも強いぞ」
「ん」
頭を撫でると満足そうな気配を出した。北斗ほど表情が豊かではないがやはり似ているのでその辺は解る。
「俄には信じがたいな。コカビエルを無傷で倒すってだけで驚いてんのに、そいつより強いのがさらに二人、か……さらに赤龍帝。お前はそんな戦力を集めて、何をするつもりだ?」
「……………特に何も」
俺の言葉にその場の全員がポカンとし、ライザーだけはやれやれと肩をすくめる。
「そもそも俺は戦力として集めた訳じゃないしな。まだ俺も若かった頃、ある奴にハーレムが欲しいと言ったら渡された。ま、今では大切な家族だけど。イッセーに関してだって、赤龍帝関係なく友達だ………まっ、それじゃ納得できないみたいだけどな」
トップ陣営の顔を見る限り俺の発言なんて信用していない。当然だ、会ったばかりの相手を信用するようじゃ仮にもトップなんてやってられないだろう。
「なら同盟でも結ぼうか?此方の望みは天使、堕天使、悪魔の強制的な勧誘を無くしてもらうこと。悪いがしつこくて、何名か殺してる。行方不明扱いになっている者の内何人かはそういうたぐいだろうぜ」
「…………悪びれないんだな」
「悪びれる必要がどこにある?襲ってきたのは向こうだ。相手がしつこかったんで殺してしまいましたで納得できるならいくらでも謝ってやるがな」
「……………堕天使は同盟に賛成だ。元々悪魔や天使ともするつもりだった。戦争の大本は神と魔王、堕天使側はそもそも降りかかる火の粉を払う内に憎しみがたまって、だしな」
「………我等天使も同意見です。神も居なくなった今、争う理由はありませんからね」
「我等も同じだ。主を存続させるためには、我等も前に進まなくてはならない」
「また戦争すれば悪魔も滅んじゃうだろうしね☆」
「同盟を結ぶって事は破れば残り全てから狙われるって事だ。はなから敵対する気なんてないが、敵対した時手を組めるやつがいるってだけで安心するだろ?」
俺の言葉に無言の肯定を返す一同。と、その時だった。
──人間風情と同盟など、偽りとは言え魔王を語る者が愚かしい──
「ワルプルギス!コロンビーヌを守れ!」
「キャーハハハ!」
俺が叫ぶと同時にワルプルギスがコロンビーヌを魔力で覆う。コロンビーヌは人形、異能に対する抵抗を持たないがワルプルギスの魔力なら無効化出来るはず。
そして、時が止まった。