神「転生特典は?」俺「ハーレムで!」 作:モテたい男
「どっかの組織?」
「少なくとも狙ってくる以上力を持っていることを把握しているはず。なら、それを使わせられないなんてことはないだろ。実際下僕にすると言ってきた奴もいるし……」
なる程、確かに俺や伊月みたいな力を持つ者を引き入れて、だけど力の使わせ方が解りませんじゃ笑い話にもならないもんな。
「ちなみにリアス・グレモリーも悪魔だ」
「マジで!?」
つまり俺をスカウトしにきたって事か?あの最高のおっぱい様の?ぐへへ、夢が広がる。ご褒美におっぱいもませてもらえないかな?
「……イッセー、そもそも何でこのタイミングだと思ってんだ」
「へ?」
「堕天使に襲われた次の日だぞ?悪魔共の中にはまあ死んでから配下にすればよいって、断ったとたん襲ってくる奴もいた。で、堕天使に襲われた次の日に直ぐ、これでわからないか?」
「………堕天使に殺された後下僕にしようって事か?」
「だろうな。少なくとも堕天使がイッセーを狙っているのを知っていて、何もしなかった。事実昨日は殺されかけてたしな。で、このタイミング。お前が昨日殺されることが解ってたんだろ。で、無事登校してきたから思いの外強力な奴だぞ、って直接スカウトしにきたんじゃねーの?」
「……………」
なる程、確かに昨日の今日で殺されかけたりスカウトされたりとかおかしいもんな。あぶねー、俺もう少しで悪魔の誘惑に乗るところだったぜ。
「………?なんか、人減ってないか?」
不意に俺は違和感を覚える。人の気配が消えている。従業員すら出て来ない。
「おいおい俺のタライ・パフェは何時くるんだよ」
と、伊月が愚痴る。タライ・パフェと言うのはガラス製の大きなタライに盛られたパフェの事である。決して1人で食える量ではない。こいつ、どういう胃袋をしてんだろ?
「むぐむぐ………お二人とも、少し良いですか?」
「え?」
そこには何時の間にか駒王学園マスコット塔城小猫ちゃんがたっていた。何やら口をモゴモゴ動かしている。
「………おい、人払いしたみたいだけどよ……厨房にあった俺のタライ・パフェはどうした?」
「…………まだ作られてませんでした。ゴックン」
「嘘だ!」
明らかに食ってる塔城ちゃんに伊月が叫ぶ。
「てめー、俺の楽しみを、よくも………それが人間のする事か!?」
「悪魔ですので」
「ああ、まさに悪魔の所業だよ………」
床に手を突き落ち込む伊月にさすがに悪いと思ったのか塔城ちゃんはオロオロしだす。と、そこへ呆れたような顔をして入ってくる者がいた。
「何やってるのよ小猫……」
「は、葉隠先輩……ほら、羊羹です」
「…………まあ良いだろ。で、何かようかリアス・グレモリー」
塔城ちゃんがどっからか出した羊羹丸ごとを受け取りモチャモチャ食い始める。
「解っているでしょ?私の領地に無断の侵入、重罪よ?」
「俺は先代より許可をもらっているぞ?『人の世界に人ならざる者が住ませてもらっているんだから、人を追い出すなんて事はしないよ』とな。ほらこれ証拠」
伊月はそういって良く解らない文字が書かれた羊皮紙を見せる。その羊皮紙に目を通したグレモリー先輩は表情を険しくしてしかし何も言ってこなかった。本物なのだろう。
「…………まあ、良いわ。それより2人とも、私の眷属にならないかしら?」
「「断る」」
俺と伊月はお互い目を合わせ頷き、同時に言う。
だってさあ、俺昨日殺されかけてんだぜ?しかもこの人達曰くこの人達の領地で。
「………悪魔になれば寿命も増えるわ。精進すれば、ハーレムだって目じゃない」
「何!?」
「おいバカイッセー」
スパン!と俺の頭上に伊月の掌が落ちてきた。
危ない危ない。流石悪魔、人を誘惑することに関して腕は一級品だな。おい、何故俺をそんな目で見るんだ伊月。
「……そう、なら私達の領地に住み着く条件として有事の際は手伝ってもらうわよ」
「何度も言わせるな。よそ者はお前等だ。この町の危機となればお前等に手を貸してやらなくもないが、お前等に従う理由なんて微塵もない。失せろ」
「………………」
「……………」
おおう!?また凄い殺気が。てか、伊月のカバンにくくりつけられたストラップがさっきからカタカタ震えている気が………。
「…………まあ、良いわ。私の領地で勝手なことはしないでね」
「学習能力ゼロか?とっとと消えろよそ者」
駒王町にある教会の跡地。そこは現在堕天使達の潜伏先となっていた。
「レイナーレ様とはやはり連絡が付かぬか」
「まさか、やられたんスかね?」
「それこそまさかだ。あの方が人間如きに後れを取るなど……」
と、その時だった。錆び付いて開きにくくなった扉が吹き飛ぶ。
「!?何者だ!」
堕天使達は光の槍を生み出し、音を聞きつけたはぐれ悪魔祓い達が集まる。やがて砂煙が晴れ1人の少女が現れた。
赤い袴と白い着物、俗に言う巫女服を着込んだ虚ろの目の少女。桃色がかった白髪が月光を反射させ怪しくも美しい雰囲気を醸し出す。
「異教徒か!滅びろ!」
と、はぐれ悪魔祓いの1人が祓魔弾を放つ。魔に有効であるが人間に効かないわけではない。少女の頭蓋に向けられ放たれたそれは少女の頭蓋を無慈悲に砕く………
少女の姿が消え、祓魔弾を撃った男の首が横に何回転もしながら吹き飛ぶ。
その背後で、床に引きずったような跡を残す少女が手を前に突きだした姿勢をゆっくり戻すのが見えた。
「──!?こいつ!」
堕天使の男が光の槍を放とうとするが少女の両手が胸を貫き、そのまま二つに裂かれる。
ボタボタと零れ落ちる内臓や血に身を汚された少女は周囲を見渡し、笑う。
「……お前、達……敵だ。イツキの敵……
「「「─────!」」」
少女が地面を蹴り砕き高速で迫る。それが堕天使達が見た最期の景色であった。
「ただいま~」
「お帰りなさぁい、何もなかった?」
「面倒な奴らに目を付けられた」
コロンビーヌの言葉にため息を付きながら答える俺。本当に面倒な奴らだよ。今日は疲れた。さっさと風呂入って飯食って寝るか。
「……………」
「………う?」
脱衣所を空けると生まれたままの姿の北斗がいた。
「………一緒に、入る?」
「あ、うん………」
断っても無理やり入れられるんだろうなぁ。てか何で血塗れなんだろ?またはぐれ悪魔とか言う奴でも狩りに言ったのか?