小さな提督と艦娘日和   作:SAMICO

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ここからちょっとロング編になります。

中部警備府のスーパーガールの結有と恵奈にまつわるお話です。

暁の水平線は恵奈ちゃん&暁メイン。
努力する意味は結有&吹雪メインです。


暁の水平線は
バトルものですが、コンセプトは
プリ○ュア的な? プリ○ュア見たことありませんが。

変身少女って割りと燃えますよね。




結有と恵奈(1)―暁の水平線(前編)―

高梨湊が、司令官に着任して年が明けた、2018年1月も半ばのある日。司令部は、異様な緊張に包まれていた。

哨戒任務中の、第1艦隊が索敵中、戦艦レ級を発見。直ちに急行するも、見失う、という報告が舞い込んでいた。

 

「取り敢えず、防御隊には港湾部と市街地に、緊急配置を終わらせている」

各部隊長からの報告を受けた、防御隊指揮官の、大村奈緒大佐が、報告する。

「艦娘部隊には、それぞれ、索敵をしてもらってます」

幕僚長大村敬一郎大佐が、艦娘の配置状況を報告する。

「……レ級の特徴は、ボロボロのフード、左腕には、錆びた義手、肌色の腕。ということなのです」

総秘書官である電が、艦娘からの報告を集約して、撮影した映像を、モニターに映す。

「ちょっと拡大!!それ拡大して!!」

奈緒が、慌てて立ち上がると、機器操作担当の士官が、モニターを拡大する。

錆びた義手の甲に、微かに、海兵旅団のエムブレムが見える……

「それ……多分、あたしの左腕……」

黒い手袋とバンテージで、肩まで巻かれた腕を見ながら、呟く。

「………いずれにせよ、強力な深海棲艦の生き残りであることは、間違いありません。港周辺の建設作業は、中止、避難指示を、県警本部に通達。消防に連絡、何時でも、出れるようにと。警備府医療部の、受け入れ体制を、万全にするように。Jアラートを、東海地区全域に発布。艦娘達には、連携を密にし、発見次第、急行するように連絡。私は、軍港で指揮を取ります」

その、湊の言葉で、全員が立ち上がり、敬礼した。

 

―――――

 

その少し前。

 

各務原結有と大村恵奈は、金城埠頭にある、中部警備府から、仮設電車に乗って、名古屋港水族館跡地に来ていた。

恵奈は、ズボンにトレーナーにジャンバー。 結有は、白露型の制服(長袖)にコートだ。

瓦礫が撤去され、再び、水族館が建設されるまで、空き地になっている。

居酒屋鳳翔――昼間は定食屋としても営業中――でお弁当を二つ買って、ルンルン気分で、お散歩がてら海を見に来ていたのだ。

「おねーちゃん、うみ、きれいだね」

「そうだね、でもそろそろお昼だね、お弁当、どこで食べ……る」

ポンと恵奈の肩をたたいて、沖の方に視線を向けた。その視線の先には……

ボロボロのフードをかぶった白色の肌、途中で、千切れた尻尾……

そして、錆びた、義手の左腕……戦艦レ級が、海から上陸してくるところだった。

 

「恵奈ちゃん!!逃げて!」

此方に走って、襲いかかるレ級。走って逃げたら間に合わない……

ばっと、コートを脱ぎ捨てて、恵奈を後ろに押しのけ、一歩前に出る。

明らかに、恵奈を襲う、レ級の右ストレートに、結有は、右掌底に、左手を添えて受け止める。

 

バァンッ!!

 

霊子と霊子のぶつかり合いで、衝撃音が響く。

「ぐっ……」

 

結有の身体が、後ろに押し戻され、靴底が磨り減る感覚を覚える。

力は、相手が上だ……結有は、すぐさま、構えを取る。

その直後に鳴らされる、国民保護のサイレン…… まさに、戦いの始まりを告げるように……

 

「ホウ、ジバクシテイタノニ、イキテイタカ()()()

ニタァッと笑うレ級に、結有も、鋭い目で睨み返す。

「何のことだ!?僕は――――()()じゃない!」

叫びながら、此方から踏み込んでの、鋭い右掌底。

レ級は、今度は、バックステップで躱す。

「コレハドウダ!」

「鋭い……!これで!」

襲い来る、顔面を狙う、回し蹴りには、全身の関節を固めて、脛と肘で受け止める。

ピシッ……という音が響く。どちらの骨にも、ヒビが入っただろう。

「グウッ!」

「っっう、なんて馬鹿力だ……!」

激痛に、顔を歪めながら、距離を取って……

「お……お姉ちゃん……」

恵奈は、腰を抜かして、動けなくなっていた。

「恵奈ちゃん!逃げ……!!!」

一瞬、注意が後ろに行き、はっと気づいたときには、鋭い蹴りが目の前に。

「ぐうっ!!!」

腹部にめり込む蹴り……いくら鍛えているとは言え、中学生の身体を、容赦なく襲う。

バックステップで、衝撃を殺しながら、それでも、数m吹き飛ばされ、地面を転がると、よろよろと片膝立ちになる。

転がった時に、石で切ったのか、額からは血を流し、白露型の制服も、あちこち擦り切れ、血に染まり始めている……

「げほっ……かはっ!!」

むせ返りながら、胃液を吐いて、腹を押えながらも、レ級を睨みつける結有……

「おねえちゃぁぁん!」

そこに、余裕の表情を浮かべながら、ゆっくり迫るレ級……

「結有!恵奈!」

その時、海上から、声が聞こえた。

 

全員で散らばって、レ級を捜索中の、暁だった。

「敵艦発見!水族館跡地!」

インカムで即座に、他の艦娘に、連絡を取る暁。

「クチクカンノチビメ!」

レ級は、そっちの方に、気を取られる。

「だらぁぁっ!!!」

「チィッ!!」

その背後から、全身で、体当たりをする結有。それに気づいた時には、強い衝撃と共に、レ級の身体は、海へ飛ばされ、転倒しながら、艤装を展開し、水面に立ち上がる。

「うわあっ!!」

そのまま、結有は、勢い良く地面に転がる。幸い、海には落ちなかったものの、更に地面に、身体を打ちつける。

「う……うう……」

「お姉ちゃん!」

恵奈が駆け寄る。

「きちゃ……だめだ……」

その言葉と共に、結有は、意識を手放した。

 

 

「あんたは、この暁が相手よ!」

「オモシロイ……」

暁は、三連装高角砲を向け、発射する。

素早い速度で、海を駆け巡るレ級は、その砲撃をひらりと躱す。

どうやら、艦載機はいない様子だが、戦艦に在るまじき疾さで、砲撃を躱していく……

「くっ、狙いを、つけられない!」

「シズメ、チビメ」

16インチ三連装砲が、至近に着弾し、吹き飛ばされる暁。

「きゃあっ!!」

海を、数回転がって立ち上がるが、艤装からは、煙が上がり始める。

中破状態だ……

「コレデオワリダナ……」

「暁は……絶対に……負けないんだから……!」

それでも、高角砲を向け、睨みつける暁。

 

「おねえちゃあああああああんん!!!まけないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

気を失った、結有の手を握りながらの、恵奈の、必死の叫びが響き渡った……

「……そうよ、暁は……恵奈ちゃんを守る、騎士(レディ)なんだから!」

その叫びと共に、恵奈と暁の左薬指に、リングが顕れた……

「これは……よし、今よ! 艤装再展開!!改二!」

その叫びと共に、暁の身体が輝いて、少し大人びた暁に、姿を変える。

「おねえちゃああああん!!!やっつけちゃええ!!!!」

恵奈の、必死の叫びと共に、恵奈のリングが輝く……

「いくわよ!!オーバーロード!」

「ナンダ、コノレイシハ……」

 

暁の艤装が、真っ赤に熱した瞬間、彼女の姿は、消えていた……

「こっちよ!」

そう、レ級の背後に回り込んでいた。

振り向く前に、レ級に蹴りを入れる……()()()()

「グァッ!!!」

レ級は、何度も、水面を水切りのように、跳ね飛んで、立ち上がる。

「コノチビガアアアア!!」

「レ級、あんたの負けよ。空を見なさい。」

シュウウ……と赤くなった艤装が、駆動を止めつつ、レ級を睨みつける暁。

空には、艦載機の大群が……

「オノレ!オノレェェェェェ!!!」

 

「恵奈ちゃん!!結有!」

艤装を解除しながら、陸に飛び移り、レ級に襲う、爆撃の余波を受けぬように、二人に覆いかぶさる暁……

 

「ウワアアアアアアア!!!!」

元々、大破状態だったレ級に、この爆撃や雷撃が、耐えられる筈もなく……

恵奈の目に映ったのは、雷撃と爆撃で、沈んでいく、レ級の姿だった……

その姿を焼き付けながら、すうっと、意識が遠くなっていった。

 

 




今回の艤装再展開 改二はあれです。
ライダーで言えばB○ACKからRXなるみたいな感じ?

そこからはあのBGMが流れそうな感じで。
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