小さな提督と艦娘日和   作:SAMICO

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F-2妖精は盟友であるJu87C改二(ルーデル隊)隊長(ルーデル)妖精さんと結託して
とある計画を開始していた。

その黒幕はやっぱり恵奈と結衣だった

そして、この物語の初の主要キャラの戦死者か!?
※:この話はシリアスさはさほどありません

航空機(パイロット)妖精さんが普通に喋ってますが、恵奈ちゃんが翻訳しています。

これも徐々に進行していく1話完結の話です


基地航空隊結成!①~航空基地を作ろう~

「というわけで、『第1回F-2さんが自由に飛び回れる計画』を始めます!」

 

恵奈ちゃんが、工廠の中で高らかに宣言する。

参加しているのは、Ju87C改二とF-2のミニチュアを持っている恵奈ちゃんと、

無理矢理参加させられた夕張に、面白そうだから顔を出している結衣。

 

そして、恵奈ちゃんの両肩には、それぞれの隊長妖精さんが乗っかっている。

どうやら、恵奈には『()()()()()()()()()()()()()』が見えるらしい。

現在、恵海には彗星(江草隊)が搭載されている。

忘れがちだが、恵海改二航は()()()()()の雷装航空戦艦なのだ。

他の子には見えないが、恵海曰く、隊長妖精はかっこいい娘、()()()

 

『うむ。腕が鳴るな』

そう、恵奈の右肩で腕を組んでいるのが、Ju87C改二(ルーデル隊)の隊長(ルーデル)妖精さん。

『俺も、もっと出撃したいしな』

左肩で、恵奈ちゃんのツインテールの先をいじってるのが、Fー2妖精さんだ。

二人共、他には見えていない。見えるのは恵奈だけである。

この妖精さん、恵奈ちゃんと仲良く()()()()()()パジャマの胸ポケットの中に入って眠っている。

結果、恵奈ちゃん以外に誰も運用できなくなり、()()()()()なのは変わらない。

『ユウバリ、私はJu87Gに変更してもらいたい』

「……と言ってるよ」

隊長妖精さんの言葉を、いちいち翻訳している恵奈に、夕張はげっそりしている。

「いやね。それは可能なんですけど、航空基地が要りますよ?」

「それなんだけどね?」

顔を出していて、さっきからずっと黙っていた結衣が割り込んだ。

「F-2出撃データから算定して、必要滑走路距離はわかったから、結衣、「海軍()()()()()」の申請出したのね。DSキラー対策で、陸上機の支援は必要かな?と思って」

その言葉に、嫌な予感がする夕張。

「ほら。金城埠頭って現状、中部警備府しかないじゃん?あとは国際展示場くらいか?滑走路と基地建設申請、通っちゃったよ」

その、けろっという結衣に、夕張は更に嫌な予感がする。

「もしかして……このプラン?」

「いや。言っておくけど、()()()()()()()()()は、一切使ってないからね!あれは、売られた喧嘩(仕掛けられた戦争)用、だからね?」

結衣が少々ムスッとして言うが、実際問題、私的な政治的ルート(矢部総理や大淀大臣)や、公安パイプ(斉藤警視長)の多いこの彼女(結衣)。やりかねない印象の為、そういうふうに思われても致し方ない、というところだろう。

「という訳で、その()()()()とかいうのをつくります」

恵奈ちゃんの言葉に、夕張はがっくり項垂れる。

「また、余計な仕事が増えるのかぁ……」

その言葉に、がちゃりと扉が開かれる。

 

「あのぉ。先輩、今()()()()から、『中部警備府航空基地建設』について、決定が届いたんですけど、先輩の()()ですか?」

中部警備府の司令官である、湊が顔を出す。

「うん。陸上からの航空支援も必要かな?って申請出してたの。戦中は海兵旅団の戦果が凄く強かったのと、とにかく海上装備に傾注し過ぎてて、発想が無かったのね。余裕がなかったから。陸からの航空支援って、空軍の哨戒支援があったくらいで。ほいで、空軍には艦娘の運用経験もないから。そんで、中部警備府に、お鉢が回ってきたの」

結衣の説明に、()()()()()()()……と、思いつつ聞いている湊。

「いずれ来るであろう、艦娘本部の第五軍化の為のテスト運用、って感じかな?」

「それじゃあ、F-2さんも自由に飛べるの!?」

その言葉に、結衣が苦笑いを浮かべる。

「資材の余裕があればね……できれば、ASM(空対艦ミサイル)は、極力撃たない方向で」

「……だってさ」

『了解だ』

恵奈ちゃんの言葉には従う、F-2妖精さん。

「ルーデル隊のJu87G陸攻には、例の機関砲(HEIAP弾搭載37㎜機関砲)と試製JDAM弾を付けて、Ju87G改にしようと思います」

「……だってさ」

『うむ』

夕張の言葉に、肯定の意を返す隊長妖精さんを見て、恵奈も頷く。

「問題は、航空基地司令と残りの航空機の編成です。恵奈ちゃんは学校があるし、そもそも民間人だから、無理として」

湊の言葉に、ウンウンと頷く結衣。

F-2妖精さんも、

『恵奈ちゃんが、いいって言った奴の命令には従うぜ』

と、態度を軟化させる。

「現状、そこまで出来る余裕のある、主要士官が居ません」

言外に、これ以上私の仕事を増やさないで、という湊の言葉に、「だよなあ……」と言いつつ、

腕を組んで、思案を巡らせる結衣。

ワクワクしている恵奈と妖精さん達と、嫌な予感しかしない夕張。()()()()()()カッコいいなあ、と思ってる湊。

「……あ。一人、適任者が居る」

思い出したように呟いた結衣は、この後信じられない言葉を吐く。

「空軍で唯一、『深海棲艦撃墜スコア』を持つパイロット」

「「……えっ?」」

絶句する二人。

「……どうゆうこと?」

『さぁ?』

『私にも理解できん』

F-2妖精さんも隊長妖精さんも、恵奈の問いには首を傾げる。

「戦時中に、イエローファイターと呼ばれたパイロットみたいなことをやったヤツが居てね、あの敵機の垂直尾翼を、自機の主翼をぶつけてもぎ取って、撃墜した無茶なやり方なの。()()()()()()()()()()。戦闘中にも、F-15Jで深海棲艦の艦載機に突っ込んで、()()()()()()()()()()()撃墜したり、海上で追い回されている、大破の駆逐艦娘如月を発見。追いかけてた中破の駆逐棲姫に対し、着陸挙動に入って、『超低空飛行(水面スレスレ)』で最大速度を出し、主翼を駆逐棲姫にぶつけて、身体をもぎ取ったの。もぎ取ったというか、ミンチより酷い状態?なんと言えばいいか……霊子の強い子で、Fー15Jそのものを、()()()()にしたって訳。霊子の理論上は可能だろうけど、普通の人間には無理よ。物凄い脳筋プレーでしょ?当然だけど、F-15Jは大破炎上。その子は、信じられないことに接水後脱出して、音速衝撃波でフルボッコになってた如月と、無人島に流れ着いてMIA。空軍の捜索で、二人仲良く無事生きて発見という、真似されると困るから、()()()()()()()の子。名前は大垣翼大尉、現在26歳。両親に似ずに……というより、(暴走族)時代の大垣大将以上の命知らず」

「……あぁ、そういうことですか?」

その言葉に、湊は察した。

「何で、各務原中佐と時雨の時に、すんなり極秘出産が可能だったか?って前例が居たんですね?」

「そう。大鳳は元々特殊任務系で、秘密任務で居なくなることも多かったし。扱いとしては、大垣幕僚長の『養子』として、育てられてね」

湊の言葉に、結衣が説明して一息吐く。

「で、戦中の、金の一番要る時に、一機80億円くらいの戦闘機を、『故意に』()()()ぶっ壊したから、戦闘機パイロットはクビ(航空基地に配置転換)になったのね。その後も腐らず、航空基地勤務を続けてて、運用のスペシャリストになりつつある人材。どうよ?」

結衣の言葉に、湊は少し考える。

「分かりました。彼女には、少佐として来てもらいましょう。『()()()()()()()()()()()』として」

「よかよか。山本のジジ様に根回ししておくよ」

湊の答えに、満足そうな笑みを浮かべて頷くと、早速メール端末を操作する結衣。

「まず、Ju87G改は陸攻(爆撃機)扱いでしょ?F-2は噴式陸戦攻でしょ?残りをどう編成しようか?って思うけど、それは大垣少佐に任せるとして、基地の建設は村上建設に委託できるし、ここと隣接予定だから、色々問題なさげだね?」

結衣の言葉に、ふっと気づいた湊は、苦笑いに変わる。

「結局、中部警備府に、『個性的な』人物を集結させたい、んじゃないですか?()は」

湊のツッコミに、結衣はお腹を抱えて爆笑して、

Exactly(その通り)。司令官以下、問題児()()()()のは、恵一郎くんくらいか?」

 

そんな会話をしている中、恵奈ちゃんは、基地設計図を夕張と作っている。

「滑走路は、このくらいで、駐機格納庫がこのくらい欲しい、って言ってる」

「建物の設計は、専門外なんですけどねぇ。大まかな要求図でいいですね?」

二人で、仲良く座りながらCADで、大まかな図を作っている。

恵奈ちゃんは、とうとうプラモデルにまで、手を出している。

大村家の恵奈ちゃんの部屋は、ベッドまで撤去されて、プラモギャラリーになる日も、遠くない。

なぜなら、暁型のお部屋に定住しているからで、あっちは実家である。

響の話によると、時折一緒のベッドで夜中、『もそもそ』何かをやっているらしく、おませさんである。

その時ばかりは、F-2妖精さん達は、恵奈のベッドを独占して寝ているらしい。

「予算とかは、まあ結衣さんの仕事として……」

「うん」

夕張の言葉に頷く恵奈ちゃん。

「恵奈ちゃんは、『()()()()』として、なんかリクエストあります?」

「んー……」

いつの間にか、名誉隊長になっている恵奈ちゃんは、世界の航空機図鑑をペラペラめくっている。

「P-1とか、カッコいい!」

「P-1ですかー。確かに日本製だから、図面は手に入りやすいんで、一応予定に入れておきますね。もしかしたら、明石さんが試作してるかもしれませんね。あとは、大垣少佐と相談して、決めますね」

「はーい!」

その日は、それで解散となった。

 

 

その翌週のある日だった。ちょうど、結衣と湊は司令官執務室で雑談しながら、大垣少佐の着任を待っていた。

既に、村上建設の突貫工事で、滑走路と中部基地航空隊格納庫が出来ていた。

艦娘サイズの航空機の格納庫なので、一週間で完成したのだ。

隊長執務室は、こっちの庁舎の空き部屋を使う予定だ。

その時、沖合で爆発音がした。

「……ん?」

「なんだろ……?」

その数分後、高天原智子が、血相を変えてやって来た。

「大変よ!セントレア跡地に着陸予定の、大垣少佐の小型輸送機が、DSキラーの攻撃で墜落したわ!」

「えっ!?」

「それで乗員は!?」

立ち上がる、結衣と湊。

「それが……大垣少佐が自分で操縦したいと。あと如月と、呉から持ってきた試作型P-1が積んであって……乗員2名で…」

「……如月さんと、大垣少佐が亡くなられたんですか?」

沈痛な面持ちの湊と、冷静な顔をして、目を伏せる結衣。

「……いや、如月とP-1は無事だったのよ。………大垣少佐も、()()()()()()()()だけど、()()()()()()()()()()()()()()()()と……」

要領を得ない智子に、結衣は首を傾げる。

事実を、ありのままに言うタイプの、智子にしては珍しいと。

「智ちゃん。ありのままに、言えばいいよ?」

結衣の言葉に、困惑気味の智子は、口を開く。

「……あのね。先輩、湊。私も、理解が追いついてないから、笑わないでちょうだいね?『()()()()()()()()()()()()()()』らしいの。普通は、()()()()()()()()()()()見えないんだけど、誰でも見える妖精さんになってる、って救助に向かった第2艦隊から報告が入って、写真まで送られてきたわ」

そう言うと、天龍から送られてきた画像を見せる。

確かに煤だらけの如月と、手に持ってる試作型P-1、その肩の上に乗っかっている、ポニーテイルの妖精さん、ちょっと大鳳に似ている。着任書類の特徴にそっくりの、青い海上迷彩服の妖精さん。

「「………どうしてこうなった?」」

あまりにも非現実的な光景に、二人は頭を抱えた。

()()()()まで、頭を抱えるのは、よっぽどの事態である。

 

こうして、基地航空隊の隊長は、()()となった。

一応、両親に連絡を入れたが、両方共唖然としていた。

大鳳が、急遽大湊からやって来て、()()()()()()()()()()姿()だと確認すると、父である大垣守大将に連絡。

差し当り、()()()()で、中部警備府基地航空隊長として、着任させた。

いい加減この軍(日本国防軍)は、『()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()』ことに、慣れ過ぎてしまっていた。

「申告します。小官はこの度、中部警備府航空隊長兼試製P-1哨戒隊長パイロットとして着任しました、()()()です!よろしく!」

とってもボーイッシュで元気のある声で、敬礼している。

()()()()()()()で。

「よ……よろしくお願いします」

「さ、移動するのです」

電に、ひょいっと頭の上に乗せられると、電と共に執務室を出ていった。

余談だが、出頭直前に登校前の恵奈ちゃんに出会い、既に仲良くなった後である。

つくづく、妖精さんに囲まれている恵奈ちゃんであるが、本命(一番大好きなの)は暁に、変わりはない。

それを見送った、結衣と湊。

「結衣ね、この軍に入って、奇妙奇天烈・怪奇な出来事に慣れた、と思ったけど、まだまだだったみたい」

「DSキラーが関わってるってことは、なんか有りそうですね?」

その言葉に、結衣は大きな溜め息を吐いた。

「本人に聞かないと、わからないんじゃないかな?」

「まあとりあえず、全員の書類仕事は増えるわけですね?」

その湊に、結衣は、にいっと笑った。

「今夕張に、妖精さん用のモニタとキーボードとマウスを制作させてる。叔父さんのパン1姿(セミヌード)の写真と引き換えに」

()()()()()、そちも悪ですね?」

「いやあ、()()()()には敵いませんよ?」

そう言うと、ちらっと湊に見せる、司令官印の捺された夕張宛の、『()()()()()()()()()を制作せよ』と言う指示書。

この二人の、()()とも言える対番は、目を見合わせて、クスクスと笑っていた。

夕張は、今日も徹夜である。

「夕張お姉ちゃん!明日学校終わったら、工作のお手伝いしてね!?」

ああ、世の中は非情である。




空をとぶことを熱望していた翼が再び翼を手に入れたのだ。
翼 「ヒャッハー!これで飛べるぞ―!」
結衣「頼むからP-1をあまり壊さないでください」


おまけ《妖精さん達》
無性でメンタリティは女性が基本です
F-2妖精さんは俺っ娘
ルーデル妖精さんもそれっぽい女子と思ってください。
P-1妖精さんこと大垣翼少佐はポニテの大鳳が外見イメージです。
但し、元気っ子です。暴走族時代のスピード狂の守さんを過激にした感じです。
モデルはあの漫画の『バカヤロウコノヤロウ』の人です。
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