ウルトラマンウィード~幻想に舞い降りし光闇の朱き龍帝~ 作:ギガス
駒王町ハヤタ邸
イッセーは今朝食の準備をしていた。しかし、それと同時に精神を心の奥底に向かわせた。
「どこだ…何処に居るんだ?俺の父を名乗る男は…」
イッセーは藍華に自分に起きたことを聞いたのだその時に皇帝と名乗る人物が自分の中にいること、その人物が自身のことを自分の父と名乗ったということを、
「なぜ、俺の父を名乗ったのかは知らないが俺の父は忘れられようと兵藤賢一ただ一人だ!待っていろ今すぐにその面を見に行ってやる!」
イッセーは更に自分の深層心理の中に潜っていく、そして
…
「うっ此処は…」
イッセーは目の前に水の膜が現れそれを破るとそこには芹沢と藤宮達と出会った場所だった。
「此処は確か芹沢さん達と会った場所だよな?なんでここに…」
《教えてやろうか?…イッセー》
「?!誰だ!」
イッセーが後ろを振り返るとそこにはなんと!
「お、俺?」
《あ?あぁそうかこの場所だとこの姿になっちまうんだったな》
皇帝がそう言うと自身の体を見て回る。
《随分と懐かしい姿だな…かれこれ30年前位か?最後にこの姿でお前を兵藤に預けたのは、そして俺とアイツが別れたのもその時だったなぁ》
皇帝が感慨深げに自身の姿を見る。それに対してはイッセーは
「な、なんで俺と同じ姿なんだ!?あんたは一体誰なんだ!?」
イッセーはただ混乱していた。自分によく似た人物が目の前に居り、更にはイッセーを"兵藤に預けた"という言葉がイッセーを混乱させたのだ、
「お、俺を兵藤に預けたって一体どういうことなんだ!答えろ!」
イッセーは皇帝の着ているコートの襟元を掴んで叫んだ、
《…はぁ、出来ることならこの事はお前には話さず、何よりもお前には一人の人間のとして生きていて欲しかったんだ…俺もアイツも》
皇帝は何処か悲しげな表情を見せながらイッセーの手を握る。
「?…!?」
手を握られたイッセーの頭の中に様々な場面が現れては消えていった。その中に目の前の自分に似た男が紅い髪に美しい碧色の瞳をした女性と笑い合いながら抱き抱えている赤子を見つめていた。しかし、イッセーはその赤子の顔を見て驚愕した。
「お、俺?あれは俺なのか?」
皇帝がイッセーの手を離すと映像は終わり、イッセーは目の前の男を見つめた。
「あんたは一体…」
《…そうだな何時までも隠せるわけではないしなぁ、此処等が潮時なのかもな…なぁレッド?》
皇帝は一人呟くとイッセーに向き直り
《さて、まず何から聞きてぇイッセー?》
「…まず…あんたは何者なんだ?あんたからはガイさんや芹沢さん、藤宮さん、ハヤタさんから感じた"ウルトラマンの気配"がずっと感じられる。あんたはウルトラマンなのか?」
《あぁ、そうだ俺は一応はウルトラマンだ》
「一応ってどういうことなんだ?」
《お前の中に居る俺の後輩の記憶も受け継いでいるんだろ?その中にいるはずだぜ俺様がな?》
「?」
イッセーはガイから受け継いだ記憶をもう一度見返してみた。するとその中にかつて光の国を壊滅までに追い込み、一度は別世界の銀河を支配下に納めかけた闇のウルトラマンを見つけた。
「まさか?!あんたは!」
《あぁ、お前が考えている通りだ俺の名は…》
皇帝が語る自身の正体とは!?
《俺の名はべリアル、ウルトラマンべリアルだ》
イッセーはその名を聞いて何処か懐かしく感じた。
「(べリアル、なんでだこの名前を聞くとどうしようもなく懐かしく思うのは)べリアル…っ!?うぐっ!」
イッセーはべリアルの名を呟いた瞬間頭に激痛が走った。
《!イッセー!》
べリアルがイッセーを支えるとイッセーはべリアルに支えられながら頭を抱えて蹲る。
「あぐっぐっぎがっぐっ…なんでこんなに頭が痛いんだ…」
《止せ!イッセー!お前は今俺とアイツで封印した記憶を呼び起こそうとしてるんだ!今のお前ではまだ受け止めきれない!今すぐに思い出そうとするのを止めろ!》
皇帝がイッセーにそう語るが、イッセーは逆になんとしてもその記憶を取り戻そうとし始める。
「ァアアアアアアア!グァアアアアアアア!」
だが、思い出そうとする度に頭の痛みは増していくばかりだった。しかし、それでもイッセーは気力を振り絞り記憶の線を辿っていく、
《もう止めろ!止めてくれ!イッセー!》
べリアルはただ、イッセーの苦しむ姿を見続けるのが辛かったのだ、確かに自分はかつてウルトラの星を壊滅に追い込み、銀河を手中に納めようともした。しかし、それでも自身の子供が苦しむ姿を見るのは辛いのだ
「ハァハァハァハァ!もっうすっこしで全部、思い出せるから、待ってて、父さんっ!」
イッセーのその言葉にべリアルは驚きの表情を見せた。
《イッセー、お前記憶が…》
「はははは、なんで父さんと母さんが俺の記憶を封印したのかも思い出したよ」
イッセーは力なくその場に座り込んだ、
《イッセー!》
座り込みそうなイッセーを支えてゆっくり座らせた。
「…なぁ父さん」
《…なんだ?イッセー》
「僕、これからどうすればいいのかなぁ?」
イッセーは涙を流しながらべリアルに答えを求めた。
《…いいかイッセー、確かに俺が今お前に答えを出してもいいだがな、それではダメなんだ、答えはお前が見つけるんだ、酷な言い方かもしれないがそれがお前の進む道を見つけることにもなる。だからどんなときも諦めるな、立ち向かっていけ》
べリアルの言葉がイッセーの胸に深く刻まれた。
「うん、ありがとう父さん、僕ううん俺これから頑張っていくよ!だから見守ってくれる?」
《あぁ、何時までも見守るさ、何よりあっちにはアイツが居る。アイツのことだお前が危機に瀕したら現れるだろう》
べリアルがそう言うとイッセーの体が宙に浮いた。
《お別れだ、イッセー》
「あぁ、でもまた会いに来るよこれからはいつでも会いに来れるだろ?」
《ふ…全く…あぁ、いつでも来い俺はここで待っている》
その言葉を最後にイッセーの意識は途絶えた。
-イッセーが現世に戻った後-
《さてと、何時までそこに隠れていやがる。出てきやがれ!???》
べリアルがギガバトルナイザーを自身の後ろにある森に向けるとそこに居たのは、
【くくくく…やはり気付いていたか、べリアル】
《は!てめぇの気配はヘドが出るからなすぐにわかんだよ、それで一体何のようだこんなところにまで姿を見せるなんざ珍しいじゃねぇかなぁ?ザギ?》
森の中から姿を現したのは髪の色が茶色から紅いメッシュが入った黒髪に緋色の瞳をしたイッセーが少し成長したような青年が居た。
《てめぇ!その姿は!?》
【くくくく、あぁ、そうだあいつの中の闇が俺にも人間の体を形成出来るだけの力を与えてくれてなここまで出てこれ尚且つこうやって、お前と話が出来るレベルにまで回復させてくれたのさ】
《ちぃ!まさかここまで回復が早いとはな!》
べリアルはギガバトルナイザーを構え直しザギに向ける。
しかし、ザギは手を前に出して待ったの姿勢を取った。
【まぁ落ち着けべリアル、なにも俺は今すぐにイッセーをどうこうしようとは思ってはいないよ】
ザギの言葉にべリアルは驚きの表情を見せる。
《何?なら何故今までイッセーを闇に誘おうとした!》
【なぁに、そうすれば少しはあいつに力を渡せるかと思ってな?】
《?力を渡す?》
べリアルはザギの言葉がよく分からなかった。頭の巡りは良い方だと思っている自分でもよく分からなかったのだ、
【べリアルよ、まず始めに俺達は何故戦うことになった?】
《それは…!?ギャラクシアンウォーズを起こした奴に利用されて》
【そうだ、恐らく今も奴は俺達を見ているのだろう、だからキングとノアは俺達をイッセーの心に封印したんだろう】
《?何故そこでイッセーの事が出てくるんだ?》
【簡単に言えば、イッセーはこの世界にとってのキーパーソンなんだろう、それにより奴はイッセーの心の中までは見れないようだ】
《なるほどなぁ、だがまてそれは良いとしてだ、何故その事を俺に話す?》
【なぁに、お前なら話しても問題ないと判断したからだ、それとこれを預けておく】
ザギはそう言うとべリアルにフュージョンカードを一枚投げ渡した。
《?…こいつは》
それはザギ自身が描かれたフュージョンカードだった。
【そいつは必ずイッセーの力になるだろう、じゃあな】
そしてザギは闇の中に姿を消した。
《あいつは一体何が目的なんだ…》
べリアルはフュージョンカードを見つめこれがイッセーの力になるのかと疑問に思いながら懐に仕舞った。
-現世-
「んっ…まぁまぁですかね?戻ってきたのか、父さん必ず見つけてみせるよ」
イッセーが決意を新たなにしているときあることに気付いた。
「あれ?俺確かハヤタさんの家に居た筈なのになんで駒王に居るんだ?」
「イッセーくん!」
「あ、木場さん何があったんだ?!これ!」
駒王学園が燃えていた。
「なんで、なんで学園が燃えてるんだよ!」
(ほう!赤龍帝か?これは予想外だ)
「?!何者だ!」
(お初に御目にかかるな赤龍帝、我が名はコカビエル堕天使の一人だ)
「ドライグ確かコカビエルって」
[あぁ、確かに奴はコカビエルだ聖書にも登場する高位の堕天使だ気をつけろ相棒]
「あぁ、行くぞコカビエル!」
(ふ、来い!赤龍帝!)
「バランスブレイク!」
[ウェルシュ・ドラゴン!バランスブレイカー!]
イッセーを赭き極光が包むとそこには真紅の龍の鎧を身に纏ったイッセーが居た。
「覚悟しろ、コカビエル!」
(俺を楽しませろよ?闇の御子よ?)
はい!どうも!ギガストリウムです!今回は遂に!ザギ様に登場していただき、イッセーの過去についても少し触れていきました。次回はコカビエルとのバトルと遂に解放されるイッセーの闇について描かせていただきます。
では!good-bye!