三国クエスト   作:賀楽多屋

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遅くなりましたが、明けましておめでとうございます

今年もチマチマと更新していくつもりです


決戦! 海の男コンテストー前編ー(XI)

 

 

 ダーハルーネ名物の『海の男コンテスト』が開催されるその日は、雨雲の心配もいらない快晴で、香る潮風も不快感のない爽やかなものであった。海の男コンテストに参加する黄蓋、呂蒙、甘寧、淩統、陸遜の五人は朝食もそこそこに受付に行ってしまい、主君だからと参加を止められた孫権は午後から始まる海の男コンテストまでは暇なので辺りを散策してみることにした。

 

 今日は特別な日であるからか、昨日よりも出ている露店の数が多く、目抜き通りの両脇にはズラリと様々な商品を並べた屋台が立ち並んでいる。露天商達の顔にもさぁ、今から思いっきり稼ぐぞという朗らかなやる気が垣間見え、露店を冷やかし歩く観光客や地元民達の顔も皆笑顔が張り付いていて華やいでいる。

 

 孫権はその活気ある賑に惹かれるように目抜き通りへと足を向けて、昨日散々陸遜をお供に目抜き通りを歩きまわったにも関わらず、またふらふらと蝶が花の蜜に吸い寄せられるように出ている露店に次々と顔を出した。

 

 日差しの強いダーハルーネでは欠かせないアイスクリーム、喉を潤すためにお洒落なガラス製の器に入れられた見るも鮮やかなパッションピンクの飲み物、幸運を招くと噂の金色の猫のストラップなど昨日では見られなかった露店も数多くあり、孫権はそのどれもに目を輝かせてその品々に魅入った。

 

「お兄さん! 昨日も見ていってくれただろう?」

 

 そうして露店を冷やかしていると、昨日孫権が顔を覗かせていたことを覚えていた一人の露天商が孫権に声を掛けてきた。まさか、自分の顔を覚えられているとは思わずつい孫権はどもりながら返事してしまう。

 

「あ、ああ。そうだが、よく覚えていたな」

 

「俺達ぁ、お客があっての商売だからね。お客の顔が覚えられなくては勤まらないよ」

 

 露天商は呵々と笑って、当惑する孫権に更に追撃し「お兄さん、今日は財布をお持ちかい?」とからかうような調子で続けてきた。

 

 現在、呉の一団の財布を握っているのは呂蒙であるのだが、孫権も万が一のためにとお金を多く渡されている。そこには、主君が金で困るようなことがあっては不憫だと言う呂蒙の配下心も含まれていたりするのだが、生真面目な孫権はこの渡された金は窮するまでは使わないと決めているのである。顔を強張らせて、「すまない。今日も持ち合わせはあまりないのだ」と頭を下げる孫権に露天商も気にした風もなくカラカラと笑って片手を振った。

 

「そんな思い詰めた顔をするでないよ、お兄さん。今日は折角のハレの日だ。冷やかしでも自分とこの商品をそうも興味深そうに見られたら悪い気がする商人もそうはいないってもんさ」

 

「・・・そなたは、懐が広いのだな」

 

「いやいや、そんなこたぁない。もしお兄さんが次来た時に買ってもらえたんなら俺はそれでいいからよ」

 

 ちゃっかり次来た時と話す辺り、この露天商もなかなか商売上手な質らしい。孫権はその見上げた商売魂につい感心してしまい、気のいい笑い声を響かせる露天商と一緒になって口が孤を描いていた。

 

 ーーーまるで、兄上のような御仁だ。初対面の人物とでもすぐに仲を深めることの出来る得難い才をこの御仁は持ち合わせている。

 

 孫権に家督を譲って、若くして早々に隠居してしまった兄を思うと無意識にからりと晴れ渡った空を見上げていた。この空のように裏表のない気の良い男である兄、孫策は今何処で何をしているのだろう。孫権が居なくなった呉を取りまとめるべく急遽、仮の主君として元あるべき座に着いたのか。それとも孫権のようにこの訳のわからない世界の何処かに飛ばされでもしたのだろうか。

 

 出来れば前者であれば有難いのだが、気を揉んでいても結論は出まい。孫権は兄に似た露天商に手を振って別れを告げると雑踏に紛れていった。

 

 

 

 

 

 ***

 

 

 

 

「あー! もう! あの子達、何処に行ったのかしら?」

 

 赤いとんがった毛糸の帽子とお揃いのワンピースが可愛らしいその少女は、大きな目を辺りに向けて、キョロキョロと探し人を探すのだがこれが一向に見つからない。目の上で庇を作って昨日よりも人口密度の高いダーハルーネで子供二人を探すのは骨が折れる作業であった。

 

「イレブンとカミュはちゃんと場所取りしてくれてるかしら?」

 

 現在、この少女は連れである男二人を海の男コンテストの場所取りに遣わして、女三人で人探しを決行しているところである。少しぼんやりとしているイレブンだけならばこの心配も一層膨れ上がったのだが、そのイレブンには愚痴が多いが抜け目のないカミュが付いている。あの二人が組んでいるのならば、大抵のことはしてのけるし、心配はないと思うのだが・・・・・・。

 

「こういうの、虫の知らせって言うのかしらね。どうもさっきから嫌な予感ばかりして仕方ないわ」

 

 少女はその幼い見た目からは想像も出来ないほどの鋭い目付きのままスッと更に目を細くした。ざわざわと騒がしい体の内側に耳を澄ましても一向に何とも聞こえないこの状況に、少々気が立ってきたのか少女の足取りが荒くなってくる。

 

 終いには雑踏の中をその小さな体で走り抜けて、少女は灯台の方へと向かっていた。背中で揺れる使い古した相棒の杖が邪魔で仕方ないが、だからといって捨て置けるほど愛着がないわけではない。実際、少し前にこの杖を巡って一騒動があったのだが、その騒動のかいがあってあの少年二人とベロニカ達は出会えたのである。やはり、粗末に扱って良い杖ではないのだ。

 

「お姉様!」

 

 少女の足は聞き慣れた声によって止まる。可憐な女性のその呼び声がした方に少女は顔を向け、人混みの中を苦労しながら縫い歩いてくる己の片割れに合流するために少女も女の方へと足を向ける。

 

「セーニャ!」

 

「ああ、お姉様。ご無事でしたか。この人混みによってお姉様が揉みくちゃにされてはいないかと心配しておりましたの。今のお姉様はこんなにも小さいのですから」

 

 少女の前まで来たセーニャは胸の前で指を組んで少女の無事を喜んでいた。セーニャは少女と同じ金髪で、顔立ちも確かに血の濃さを伺える程にはよく似ているので彼女達が姉妹だということには納得がいく。

 

 しかし、問題は何故か成人しているセーニャがまだ十にも満たないであろう少女のことを『お姉様』と呼んでいることであり、少女もそのセーニャの呼び方を至極当然と受け入れていることである。

 

「あら、ベロニカちゃんとセーニャちゃんも此処に集まっちゃったの。もしかして、あの子たち、見つかった?」

 

 二人の間にぬっと現れたのは旅芸人のような奇抜な衣装に身を包む大男であった。下睫毛の長い濃い顔立ちをしており、口調とは裏腹に鍛えられた大胸筋が目立つ姿勢の良い大男である。しかし、クネクネと動作が忙しなく耐性のない者には性別の齟齬に当惑することになるだろう。

 

 少女ーーーベロニカはあの子達を探している女三人(?)がこの場に集合してしまったことに小さな額を打った。

 

「違うわ、シルビアさん。たまたまセーニャと鉢合わせてしまって、そしたらそのすぐ後に貴方とも合流してしまったのよ」

 

「あらま! これが緊急事態でなければその素晴らしい奇跡に火吹き芸を披露したいところだけど、今はそれどころじゃないわね」

 

「ラッドさんとヤヒムさん。一体何処に行ってしまわれたのでしょうか」

 

 セーニャが頬に手を当ててこてんと首を傾げたところで、ベロニカとシルビアもついつられて首を傾げてしまう。

 

 ベロニカ達はダーハルーネに着いたその日に色々と予定が崩壊し、こうなれば仕方ないから海の男コンテストでも見ていこう。ついでにダーハルーネは貿易の中継地点でもあるから様々な品が此処に集まってくるしショッピングも楽しんでいこう。しかも、ダーハルーネは食文化も発達していてスイーツ専門店があるとか。だったら食べなきゃ損損ーーーーーこういう具合にダーハルーネ観光を強引に結構したのである。

 

 そんなノリでダーハルーネで観光を楽しんでいた矢先に、ベロニカ達は声を失ったヤヒム少年と出会うことになったのである。ヤヒムの喉には強力な呪いがかかっているようで、それを解くにはさえずりのみつが必要であった。ベロニカ達はヤヒムを救うためにさえずりのみつの原材料である清き泉の水を求めて霊水の洞窟に潜ることになったのである。

 

 なんとか夜遅くまでかかって霊水の洞窟の奥から湧き出ていた清き泉を見つけることができ、その泉の水からセーニャの調合によってさえずりのみつを手に入れたベロニカ達であったが、今度は海の男コンテストの賑によってなかなかヤヒムの友人であるラッドとヤヒム本人を見つけられないでいた。

 

「あの子達、一体何処をほっつき歩いているのかしら」

 

 気が短いベロニカがブスッと頬を膨らませてヤヒム達に不満の声を上げると、それを聞いていたシルビアが「まあまあ」とベロニカを宥めるように目元を緩める。

 

「声が無くとも、今日は折角のお祭り騒ぎだもの。ヤヒムちゃん達も皆と一緒に屋台で食べ歩いたりして騒ぎたいに決まってるわ」

 

「そうですわよね。私達も故郷の祭りでは、日々の修練を忘れてめいいっぱい遊び歩いた記憶があります。お姉様は特に故郷の誰よりも羽目をはずしておられましたし」

 

「そ、そうだったかしら? 身に覚えがないわ!」

 

 意図せず敵へと回ったセーニャにベロニカが上擦った声でしらばっくれているのを、やはりシルビアは生暖かい目で見るだけでそれ以上追求することはせず、取り敢えずあともう少しヤヒム達を探してみようという話になって、それぞれ三方に散ることになった。

 

「セーニャ! 分かってると思うけど、食べ物を食べるのはヤヒム達を見つけた後だからね!!」

 

「勿論ですわ。甘いものに目がない私ですが、流石にヤヒムさん達を放って甘味巡りはしません」

 

 セーニャの頼もしい返事にベロニカが妹の成長具合を確認していると、セーニャは舌の根も乾かない内に近くにあったアイスクリームの屋台に目が釘つけになっている。ぼんやりとした眼をキラキラとさせて、アイスクリームの屋台を凝視しているセーニャにベロニカはやっぱりと小さな額を手で打った。

 

 この片割れの妹は、いざという時は持ち前の誠実さと素直さでやり遂げてくれる頼もしい人物なのだが、実生活では山奥育ちの純粋天然培養さを遺憾なく発揮してくれるので頭が痛い。勇者を探して二人旅をしていた折にも様々なことがセーニャによって引き起こされたが、本当に勇者と無事合流できることができて良かったと胸を撫で下ろしたとは当人達にも言いづらい。ベロニカは以前よりもずっと小さくなった足でダーハルーネの整備された道を駆けて、再び思った。

 

 ーーーイレブン! ホムラの里であたし達を見つけてくれてありがとう!!

 

 ベロニカのそんな勇者への感謝は聞き届けられた。誰に? 勿論、勇者当人にはその感謝は伝わっていない。恐らくは、世界を構築する世界樹がベロニカの感謝を聞いたのだろう。二つの数奇な運命が交わったのは正にこの時であった。

 

「「うあっ!!!」」

 

 脇目もふらず、半ば自棄を起こしたように走っていたベロニカは、突然視界の端から現れた男をそのまま避けることが出来なかった。男の胴に走っている勢いのままぶつかり、ベロニカも男も総崩れになって道へと倒れこむ。

 

 ベロニカの体の下には上等な絨毯のような柔らかな材質の毛皮が広がっており、一体何の上に自分が倒れこんだのだろうと薄目を開けて確認するベロニカの視界には、赤茶けた髪を頭頂部で結った身なりの良い男が己の下にいた。

 

「ご、ごめんなさい!!」

 

 ベロニカが呻く男の上から慌てて立ち退き、謝罪する側でぶつかられた男は尚も呻いて立ち上がり、小さなベロニカを不思議な色合いの瞳で見下ろす。

 

「童子か。良い、私もあまり前方を見ていたとは言えぬからな」

 

 ーーーなんか、獅子みたいな人。

 

 赤茶けた髪の広がり具合がベロニカにそう見えさすのだろうか。ベロニカは未だ、獅子をその目で拝んだことはないが、物語の挿絵から獅子の容姿は見知っており、その男は正にその挿絵の獅子と似ているような気がした。

 

 呆然とベロニカが見上げたまま、男にうんともすんとも返答しないので男はもしかしたらベロニカは何処か怪我をしたのではないかと案じたらしい。

 

「どうかしたのか。私は何処も痛めていないが、もしやそなたは何処か怪我でも負ったのか?」

 

 わざわざベロニカの背に合わせて、膝を屈める男によってベロニカは漸く我を取り戻す。気がつくとすぐ近くにある男の精悍な顔にベロニカはハッと声を出しそうになり、慌てて口元を引き締めるとブンブンと幼子のように首を横に振った。今は本当に幼子なので、そのベロニカの仕草には違和感がないのだが、精神年齢は成人を迎えているためにやっていて段々と羞恥を覚えてくる。

 

 しかし、そんな胸中忙しないベロニカを知らない男は安堵したのか、やっと怪訝そうな顔つきを止め、眉根を垂らしてベロニカに微笑んだ。

 

 

 

「そうか、何処も悪くはないのか。それならば、越したことはない」

 

 子供好きなのか、幾分柔らかい微笑でベロニカに見せるその男。ベロニカの頬が羞恥以外の熱を持つ。

 

 ーーーこの人、のんびりイレブンやグチグチカミュと違ってすっごく紳士的だわ。これぞ、正に男の人って感じ。

 

 容姿も悪くなく、纏っている服のセンスも少々奇抜だが、当人に似合っているので気にならない。ベロニカは束の間、ヤヒムを探すという使命も忘れてこの獅子のような男に見惚れていた。

 

 

 

 

 

 ***

 

 

 

「なぁ、陸遜」

 

「何でしょうか、凌統殿?」

 

「あの嫌な感じする金髪の男、何だと思う?」

 

「嗚呼、やはり凌統殿も気になりますか。実は私も先程から気になっていたんです。見ていて何故だか胸が騒ぐ御仁ですよね」

 

 所変わって、海の男コンテスト会場である街唯一の広場にて、孫権を除く呉の一団が賞金を獲得しようとコンテストに参加を申し込みに来ていた。海の男コンテストは基本、個人出場であるらしく、団体出場は受け付けてないとのことで、せっかち者から先に登録を済ませることにし、現在黄蓋と呂蒙が申し込みの手続きを行っている。その間、暇を持て余している凌統と陸遜は敵になる他の出場者のレベルをざっと確認していたのだが、その途中で一人、気に掛かる出場者を発見したのだ。

 

「個人的にああいうスカした野郎は好きじゃないんだけど、それ以上にあの男はどうも嫌な感じがする」

 

「凌統殿から見て、あの御仁は腰に差している物を使えそうですか」

 

「実際の動きを見てないから何とも言えないけど、多分結構使うんじゃないかい? あの綺麗な面には不似合いな滑り止めの汚れ具合だ。結構長く使われている相棒なのか、それともこれまた面に似合わない大層な努力家なのか」

 

「なるほど。分かりました。少し様子を見てましょうか」

 

 凌統と陸遜が密やかに言葉を交わす先にいるその男は、広場の奥に広がる閑静な物見台の欄干に肘を掛けていた。物々しい白銀の鎧に身を包み、潮風に一つ結びにした金髪を揺らして、水平線を眺めているその男は、コンテスト出場者に似つかわしくない緊迫感のある空気を一人纏っている。コンテストを目前にして、気が立っているのならば良いのだが、どうもそのような質の緊迫感では無いように二人には感じられたのだ。

 

「おーい、凌統、陸遜。俺達の登録は済んだぞ。次はお前たちだ・・・ところで、甘寧は何処行った?」

 

 海の男コンテストに一種のきな臭さを二人が感じている間に、黄蓋と呂蒙の申し込みが終わったようだ。受付員の側から戻ってきた呂蒙が甘寧の不在に気付き問い掛けると、揃って二人は苦笑を見せる。

 

「おっさん、あの馬鹿は今頃、鈴でも鳴らして釣り竿繰っている真っ最中だぜ」

 

「一応、止めては見たのですが、やはり私達の反対を押し切って甘寧殿は釣りに行ってしまわれました」

 

「・・・ハァ。彼奴はちっとはじっとしてることは出来んのか。まだ、童の方が落ち着きがあるんじゃないか」

 

「まぁ、腰に鈴付けてる馬鹿ですからね。頭の中も畜生と変わらないんじゃないですかい」

 

 ヤレヤレと首を振る呂蒙が、問題児である甘寧を探しに行くこの光景も最早恒例行事のように感じるが、せめて異世界ぐらいではその気紛れさを抑えていて欲しかった。陸遜は先輩の疲れ切った背中を見送るのも程々に、またあの気になって仕様がない男に目を向ける。

 

「・・・船ですか」

 

 男の視線の先にある数艇の船は、大砲も取り付けてある立派な物だった。潮風に靡く帆の紋様は見たことがない代物だが、それが商会や個人が有する紋でないことは舳先にいる何人かの乗組員の格好で察しがついた。

 

 ーーー噂に聞くデルカダールが一体、何をしようと企んでいるのか。

 

 あんまりにも陸遜がその男と男の視線の先を凝視していたものだからか、凌統が態とらしく咳払いをして陸遜に見過ぎだと注意を促した。

 

「陸遜、あんまり見るとバレるぜ」

 

「それは困りますね。あまり、私達のことを彼等に認知されたくありません」

 

 しかし、凌統は陸遜から予想外の返答をもらってしまった。凌統の困惑は当然のことであり、言葉が足りていないことを自覚している陸遜はその場から踵を返すと、何故かまだ受付員と話し込んでいる黄蓋の方へと歩み出す。勿論、陸遜に置いてきぼりにされまいと凌統もその陸遜の背を追った。

 

「は? 何の話をしてるんだい?」

 

「甘寧殿と呂蒙殿が戻り次第、少しお話したいことがあります。時間があまりないので手短にですが、これは少し私一人でどうにか出来ることではないでしょうから」

 

「ったく・・・これだから策略家ってのは苦手なんだよ。仕方ない、あの馬鹿とおっさんが戻ってきたらちゃんと話せよな」

 

 海の男コンテストが始まるまであと半刻も無い。ダーハルーネの上空では、浮足立つ人間達を見下ろしながら呑気に鳴き声を上げる海猫が翼を広げ滑空している。そのダーハルーネの海の向こう側では、大砲が積まれた船の甲板上で幾人ものデルカダール兵達がダーハルーネに目を光らせていた。

 

 

 

 終わり

 

 







ドラクエを知らない方へ



ベロニカ
古の一族の末裔であり、セーニャの片割れ。ハッキリとした性格のせいか、人と衝突しがち。けれども、気が優しく困っている人にはついつい手を差し伸べてしまう。XIのメンバーで一番、幼い見た目をしているのに何故か姉御的立ち位置にいる女の子。彼女の秘密の諸々は本編で書いていくつもりです。


セーニャ
ベロニカの片割れだけども、何処か抜けているおっとり屋さん。人の話を聞いていてもいつの間にかフラフラと何処かへ行ってしまう程マイペース。甘味に目がない。僧侶ポジションで、華奢な体格をしている割に槍も使いこなす女傑な一面も。



シルビア
毛先が反り返った独特なヘアスタイルと下睫毛が長いことが特徴的なオネエ。旅芸人なので、服装もピエロのように派手。しかし、無駄に姿勢が良い。世界に名を馳せた旅芸人なので、吃驚するくらい金持ち。語尾にハートが付いていても正直そんなに違和感が湧いてこない。





キリがいいので少し短いです。
2月8日から三國無双8の発売日ですよ! 8で増えたキャラでも書いてみたいです。




董白「NPCも私を含め、数多く登場するわ。やらないとお祖父様に言って鞭打ちにしてもらうわよ」




個人的に董白の生意気さが可愛くて仕様がないです







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