光。真っ白な閃光。何故こんなものが。俺、確か、辛いデスクワークを終えてゲームをしようとウッキウキで玄関を開けたはず…
ようやく景色が見えてきたそこは広い空間だった。光源はないのに明るく、空間を隔てる壁も見えない。そこに金色の光が浮かんでいた。
「お、いたいた、ねぇ君。勇者になってみる気は無い?」
「は?いや、俺、ゲームしたいんですけど」
「え?勇者になってチヤホヤされたくないの?」
「いやだからゲームしたいだけって、てか、あんた誰だよ!?」
「いや今更だなぁ…私一応神やってる者だけど…」
あ…そういう系の人か…あまり関わりたくはないな…
「嘘じゃないからね?そういう系とか悲しいこと言わないでね?」
「なんでわかった!?神って本当!?」いやいやいやいやいるはずがない。
「君の世界にはいなくてもこっちの世界にはいるの」笑っているようだ。光が笑うというのも変な話だけれども。
「で、勇者にならない?」
「いやゲームしたいから嫌だしなんで?」
自称神様は困ったように言う。
「先代勇者殺されちゃったんだよ」
「勇者ころされちゃっていいのかよ!?」なんだよこの世界。
「だから新しい勇者用意しなきゃなの」
「俺以外の人にしてください」秒もかからない即答だった。
「ごめんもう戻れない…」
「は?」
「もう召喚の用意しちゃった☆」キャピッ☆っと言わんばかりだ。
「えっちょっと待って」司会は白く染まっていく。
「家に帰らせてぇええええええ!!!!!」
硬い木材の感覚。暖かい毛布。甘いシチューの香り。日差しは柔らかく世界を包んでいた。
てか…「ここどこだよ!?」今日は何度叫んだかわからない。
「あ、おはよう〜」おばさんが言う。
「いやぁ〜昨日の夜来たと思ったらすぐにぐっすりでしたねぇ」
「ここはどこですかね?」話を無視して問いかける。
「ここはコルッチェ村だよ?あんたそんなこともわからなかったのかい?」
「田舎者なもんで」適当な理由をつけてはぐらかす。
「ありがとうございました!」店を飛び出す。お金ないからね!
五分ほど走った時にようやく気がついた。
「払ってあったんじゃねぇかな…」追うどころか怒声の一つも聞こえなかった。
「1回あの自称神殴りてぇ」なんの説明もないのは酷い。
とりあえずどうするか。山小屋が目に入る。随分寂れてはいるがまだまだ使えそうだ。
「ここ家にするか」そういって中に入っていった。
社畜日記85日目
まさか異世界に飛ばされるとは思いもしなかった。しかし心残りはまだやれていないゲームだ。積まれているだけはもったいない。さっさと魔王倒してやるか
ゲーム要素がなかった(´・ω・`)