季節は既に秋となった。
時が過ぎるの早いもので大会からそろそろ2か月が経とうとしている。
結果的に俺の成績は8位という初出場で好成績を収めることが出来た。正直な話、本戦1回戦で負けると思っていた。
憧たち女子の部の団体戦では彼女の在籍する阿知賀は2位という成績だったようだ。1位は俺の在籍する清澄だった。俺は麻雀部に所属していないので驚いた。まぁ、結局はどうでもいいのだが。憧達からすれば喜べる結果だが、出来る事なら優勝したかったと電話越しに聞いた。
「やっほー京太郎」
「おう、久しぶりだな憧」
今日は憧が長野にやってきた。
丁度三連休だったのでこの機会を逃すかとばかりにやってきた。お袋や親父には憧が来ることを伝えてあるので宿泊先も問題ない。その時ニヤニヤしている両親の目にムカついたが。
「こっちも寒いわね」
「まぁ、もう少ししたら雪が降る季節だからな。長野の雪舐めんなよ」
「奈良が寒くなるのは1月からが本番だからねぇ」
寒いことを見越してかそれなりに着込んできたようだ。彼女と初めて会った時のように長袖を着ている。
「まずは荷物うちに置いてから街でも歩くか。それでいいか?」
「ええ、いいわ」
憧を家へと案内する。憧と両親は既に面識があるので、荷物を置いてスムーズに街へ繰り出すことが出来る。
荷物を憧が寝泊まりする部屋に置くと家を出る。
「取り合えずプラプラするか」
「うん」
彼女を引き連れ街へと向かうバスに乗る。三連休だから遠出している人が多いのかバスの中は人があまりいなかった。おかげで空いている二人用の椅子があったので憧を窓際に座らせて隣に座った。
「京太郎は春大会出るの?」
「ああ。成績が良ければ夏の大会でシード枠貰えるしな」
「私たちも個人で出場かなぁ」
「あー、そっか。阿知賀はギリギリで今年出たんだもんな。卒業する人が抜けると団体無理なのか」
「そうそう。それに監督も変わるのよ」
「監督?」
阿知賀は旧知の仲の人間で構成された麻雀部だという事を前に憧から聞いている。
まさか監督までとは思わなかった。
「色々と大変だな阿知賀麻雀部」
「そうよ。まぁ、部員の問題以外は解決してるんだけどね」
「へぇ」
俺は麻雀部に所属していないので、競い合う相手がいない。そう考えると麻雀部に入るべきだったのかもしれないな。過ぎたことだが。
街に着いたので適当に店を見ていく。
服屋に入ってはどれが似合うあれが似合うなど考えたり。
喫茶店で軽食をとったり。
本屋で教本の新作を立ち読みしてみたり。
そうこうしている内に時間は夕方になりそうだ。
「そろそろ日が沈むし帰るとするか」
「そうね。こんなに歩いたのは久しぶりだわ。少し疲れちゃった」
「俺も疲れちゃったよ」
二人でバス停で次のバスが来るまで待つ。
★★★★★
家に着いたので手洗いや口濯ぎを済ませる。
そろそろ風邪が流行るシーズンなので対策はしておかないとな。
二人とも特にする事がなかったのでネトマを起動する。
何時も通り部屋を作りそこで他の人がやってくるのを待つ。
「始めたてと比べると京太郎も随分と強くなったよね」
「俺も驚いてるさ。まさか日本で8位だぜ、始めたての男が」
「京太郎の実力がそれだけ高かったってことよ。胸を張りなさいな」
「うーん。あまり実感がないんだけどなぁ」
部屋に人が集めり対局が開始する。
今回は指導麻雀ではないので少し離れた距離でやっている。
★★★★★
「やっぱり憧は強いなぁ」
「ネトマだとオカルトもあまり関係ないしね。それに私は根っからのデジタルだから」
「俺の直感めいたものもネトマじゃあ余り発動しないからなぁ」
「春までには基礎をもっと固めなきゃだめね」
「ああ、そうだな」
なんか既に付き合っているような雰囲気な二人になってしまった……
感想待ってます。