須賀京太郎と彼女(仮)   作:みっくん

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時間がない中適当に書いたので1000文字レベルです。

多分後日加筆します。


天江衣の場合③

 

時間というものはあっという間で既に衣たちの大会が間近に迫ってきた。

衣に本番前の調整がしたいと言われたのでその相手をする。衣の能力は満月に近づくほどに脅威が増す。勿論平時でも強いのだが満月と比べると月とスッポンだ。

一応これでもプロなので負けることはない。最も、調整なので何時もとは違いオカルト抜きの技術のみで闘牌してるのだが。

 

「ぬう……さすがは京太郎だな。衣の技術では追いつくので精一杯だ」

 

「同年代に比べると衣の技術は抜き出てると思うがな」

 

プロの俺の背中を追いかけることが出来るレベルには育っている。これならあの宮永照にも迫れるかもしれないな。

 

「そういえば衣。対戦相手の情報は見たか?」

 

「む?見てはおらんな。正直県大会で衣を楽しませてくれるものがいるのだろうか」

 

「いるぞ。今回の相手は正にそうだ」

 

「ほう……京太郎にそこまで言わせるとは。興味が湧いて来たな。名は?」

 

「宮永咲だ」

 

清澄高校という無名の高校から出てきた強者。大将を務めているようなので衣と戦うことになるだろう。少なくともその戦いは衣にとっていい経験になるだろうな。

宮永か……宮永照に似てる点もあるしそうなのかもな。まぁ、人様の事情だ。気にしないでおくべきだろう。

 

「宮永咲、しかと覚えた。京太郎、映像とかはあるか?」

 

「ああ勿論取ってあるさ。それに決勝戦は俺も実況席に呼ばれている」

 

「ほほーう。京太郎が見てるのかならば、なお更負けられんな」

 

どうやらやる気に満ち溢れてきたようだ。親が授業参観に見た子供のようなものなのかね。

 

「では部屋で見てくる」

 

「ああ、そうしてきな。お昼はそれが終わったころに出来るように準備しておく」

 

「楽しみにしてる」

 

普段はもう少し甘えた口調で話してくる衣だが、麻雀が絡むと変わる。冷たい雰囲気とは言わないが冷静な口調になる。

 

衣が部屋に戻る後姿を見ながら先ほどまでしていた麻雀用具をしまう。それを済ませると台所へ。

 

★★★★★

 

結論から言うと衣たちは負けた。

誰かが悪かったというわけではない。敢えて言うなら運が悪かった。宮永咲は衣以上の気迫を最後に見せた。それが勝利につながったのだろう。彼女もまた衣と同じように牌に愛されているのだろう。それを感じ取ることが出来た試合だった。

 

現在の高校麻雀には牌に愛された少女たちが幾らかいる。それは毎年見るのだが今回のは例年より多く感じる。

先程衣を倒した宮永咲。

俺の義娘である須賀衣。

王者宮永照。

長野の県大会よりも先に行われた東京大会で見た大星淡。彼女は確か宮永照の後継者と言われているらしい。

後は鹿児島の大会でその実力を示した神代小蒔。

 

これ以外にもまだいるのだが、これ以上に愛されている者はいないだろう。泣いている衣を見ながら俺はそう思った。

 

 





ころたんは原作と同様に負けました。一応個人の方で勝ち進めた風にしようかなと思ってます。そうすれば話広げれるしね。

次回は淡編の続きを書こうと思ってます。

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