新子憧の場合①
「あ、あの!お礼をしたいのでお茶しませんか」
「え?あ、はい」
俺は先ほどであったばかりの少女からお茶に誘われていた。
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俺、須賀京太郎は中二の冬に奈良を訪れていた。というのも母方の実家があるのが奈良なのだ。つまり、絶賛帰省中という訳である。
しかし集めってきた親戚たちで盛り上がっているため、子供の俺には肩身が狭い。という訳で街に繰り出すことに。
街を歩いて買い食いなどをして楽しんでいると、複数の男たちに囲まれている少女を見かけた。
よく見ると少女が抵抗している感じなので、助けに入ることを決める。
「いやー、遅くなった。すまんな」
「え?あ、うん」
「何だお前は?」
男たちは急に現れた俺に警戒しているようだ。
俺は中二なのに背が180cm近くある。おかげで大抵の奴にはこの図体だけで威圧できたりする。この男たちも俺を見ると男がいたのかと吐き捨てて何処かへ行ってしまった。
「ふぅ、大丈夫か?」
「は、はい」
「じゃあ、俺先行くから」
特に用事はないが先に行くとする。彼女がまだおびえた感じ。多分、俺がでかいから怖く感じたのだろう。意外と慣れてることなのでさっさと退散を決める。
「あ、あの!お礼をしたいのでお茶をしませんか」
「え?あ、はい」
余りの勢いに思わず頷いてしまった。
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しまった。私は内心毒づいていた。今日は天気が良かったので街を散歩していたら、ナンパ目的だと思われる男たちに囲まれてしまった。
「だから、連れを待ってるんですって」
「いいじゃん、そんな奴。待たせてる奴なんてほっといて俺たちと一緒に遊ぼうぜ」
「そうそう、ソレがいいっしょ」
などと口々に言ってくる。このまま騒ぎを大きくして町の人が警察辺りを呼んでくるのに期待をするしかないのかな。そう思っているときに彼がやってきた。
「いやー、遅くなった。すまんな」
「え?あ、うん」
私たちのもとにやってきたのは金色との髪をした男だった。声は大きい身長の割に気持ちが高い。
なので男というよりは少年と称するべきか。ともかく助けが来てくれた。彼を見た男たちは捨て台詞を口にすると何処かへ去ってしまった。
……しかし、彼よく見ると綺麗な顔つきをしている。一瞬見惚れてしまったが、彼にお礼をしたいと引き留めることに成功する。私らしくないなと心の片隅で思いながら彼を引き連れて、お気に入りの喫茶店に入った。
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お礼をしたいといった彼女の後ろをついて辿り着いた、ある喫茶店。
彼女は迷いもなく入店する。俺もその後を付いて入店する。店内は人が少しいる程度に賑わっている。
彼女が座った椅子の向かい側に座る。メニューを見て彼女はミルクティーを俺はコーヒーを頼んだ。
「えっと、先程はありがとうございました」
「礼は受け取っておくよ。でも、そんなに畏まらなくても良いぜ。多分同い年ぐらいだろうし」
「そうなの?あ、あたしは新子憧。阿太峯中二年」
「俺は須賀京太郎。同じ中二だ」
「本当に同い年だったんだ……」
「まぁ、この身長だと間違われやすいからなぁ」
身長が伸び始めたのが小学六年生の頃だった筈。なので中学入学の時の制服はかなり大きめに注文したのだが、もう既にキツク感じる。……もっと大きめの買えばよかったな。
「京太郎はここら辺に住んでるの?」
「いや、今は親の帰省に付いて来たんだ。普段は長野に住んでるよ」
「長野かぁ……行ったことないなぁ。京太郎、結構体格良いけどスポーツでもやってるの?」
「いや、やってたが正しいな。ちょっとケガして……な」
「そうなんだ。……ごめん、嫌なこと聞いたみたいで」
「気にしないでくれ。知らないから聞いただけだろ?」
「……うん」
それっきり会話が途切れてしまった。
俺は夏までハンドボールをやっていた。でも、試合に熱中するあまり、周りに気を配れず怪我をしてしまったのだ。医者が言うには選手としてやるには難しいケガだそうだ。
「じゃあさ、麻雀やってみない?」
「麻雀?ルールも知らないんだが」
「大丈夫、私これでもそれなりの実力者だから」
「……じゃあ、教えてもらおうかな」
彼女と明日も会う約束をして帰路に付く。準備があるから麻雀の練習は明日からに決まった。
その際練習するのは雀卓?というものがあるという彼女の部屋に決まった。……知り合ったばかりの女の子の家に行くのは勇気がいるなぁ。
憧ちゃんはナンパされそうなイメージある。
あ、今更ですけどこのシリーズ、最初に①系統を挙げ行く予定です。その後そこからストーリー発展させていきたいなぁ……
思い付きで書いてるからね こうしないとモチベ繋がらないし