あれは、目標です。
ここから紅魔郷編の始まりです。
血液は大好物です
ま、迷った。
八雲邸から出てだいたい三十分。
私は森のような場所で迷っていた。
うぅ‥‥。こ、怖い。
凄く薄暗い(注意:ただ今昼の1時を回りました)。
ど、どうしよう。
あ、あんな所にヒト(?)がいる!
話し掛けてみようかな?
「チルノちゃん待って~」
「やっぱりあたいが最強!かけっこでも一番!」
「そーなのかー」
「ルーミアちゃんは参加してなかったよね?」
「‥‥それは言わない約束だよ。ミスティア」
よし!何も見なかった事にしよう。なんだろう。
関わったら凄く面倒臭い事に成りそう。
私はその子達から視線を外した。
~歩く事約二時間~
あ~やっと何かそれっぽい所に着いた。
うぅ。疲れたよ。
にしても真っ赤っかな館だなぁ。
あの門の近くに立っているヒトに入れるかどうか聞いて見よっと。
「あの~すいません」
「‥‥‥‥‥‥」
あれ?聞こえて無いのかな?
よし。もう一度。
「あの~すいません。私、殺生石 玉藻って言います。えっと。私をその館に入れて貰えませんか?」
「‥‥‥‥‥‥‥」
‥‥‥‥‥‥‥。
「あの!!!すいません!!!」
「はッ!寝てませんよ!!!寝てませんからね!?咲夜さん」
どうやら誰かと勘違いをしているようだ。
「えっと。わ、私はここです。下です。下」
「わ、私はただ新しく気配だけで侵入者を察知‥‥って。え?下?」
やっと気付いてくれた。
「は、はい。ここにいます」
「えーと‥‥。貴女は?」
「は、はい。私は殺生石 玉藻って言います」
「あ、はい。私は紅 美鈴(ふぉん めいりん)と言います。気軽に美鈴とでも呼んでください。えーと‥‥。殺生石さん?」
「あ、私も玉藻って呼んでください」
「はい。分かりました。で玉藻さんは何故この館。つまり紅魔館(こうまかん)に来たのですか?」
へー。ここって紅魔館って言うんだー。
「ちょっと自分探しの旅をしてみようと思いまして、幻想郷に来たんです。で、最初にここの館が目に入ったので、入れるのかな~。と思いながら来ました」
すると、美鈴さんは何故か溜め息をつく。
「え~と‥‥。アポイントメントはあるでしょうか?」
あぽいんとめんと?
何だろう。ここに入るのに、あぽいん(正体不明)と麺(確実に食べ物)がいるの?
今の私の手持ちは、
あははは。
服と靴しかないや。
「えっと‥‥‥。持って無いです」
「え?あ、あぁ、そうですか‥‥(アポイントメントって持って来る物だっけ?)」
うぅ~。入れないのかな?
なら、突撃しかないよね。
私は構える。
荒ぶっている鷹のような格好の両手に、猫のような立ち方の両足。
「持ってないなら入れないです。仕方ないですが、門前払いですね。って、突破する気満々じゃないですか!!」
こちらも構えてしまったからには、やるしかないじゃない。
「分かりました。正直、気が引けますがやるしかないでしょう。覚悟してください」
美鈴さんが、そう言った。
瞬間の事だ。
拳が私の目の前にある。
それは、音と風が後から来るほど。
当たったらきっと痛いだけじゃすまない。
「臆しましたか?なら、次はアポイントメントを取って正式に来てください。あの白黒の魔法使いのように本を盗みに来た訳では無いようですし、基本歓迎しますよ」
「私は逃げm「次は当てます」
拳が私の目の前ではなく。
顔の右横にあった。
私は少しでも抵抗する姿勢を見せるため右手でその拳を払う。
「ッ!‥‥‥‥成る程。徹底抗戦ですか。別に構いませんよ」
拳が来る。
今度は私の顔を狙っている。
だけど、顔に当たる事はなく。
逆に相手が拳を引っ込めた。
何故か。
理由は一つ。
私の目の前にある空気。
それを私の能力『生命ではないものを変化させる程度の能力』で、布に変えた。
私の身長までだけど、一時的には攻撃を防げた。
さて、次はどうするべきか‥‥。
そういえば紫さんは、私にはまだもう一つ何か能力があるとか言ってたけれどそれ、使えるのかな‥‥‥‥。
まぁ、考えてても仕方がない。
自分に最初からあった能力でどこまでいけるか試す絶好の機会。
もしかしたら、危なくなったら出てくるような能力かもしれないし。
「‥‥例え小さくても九尾ですね。妙な能力をお持ちのようで」
「貴女も、的確に急所を外すあたり、傷付けたく無いと言う思いが分かります」
お互い構えたまま動かない。
やっぱり私の事が分からないから攻撃しにくいのか。
と、思ってました。
拳が、来る。
彼女の拳が私の胸部に当たる。
ベキッ!
あぁ。
肋骨二本折れた。
かなり痛い。
「ゴフっ」
しかも吹っ飛ばされた。
背中から木に当たる。
ピキ
おっと。
背骨にヒビが。
口の端から血が垂れる。
‥‥痛すぎて声が出ない。
もう一つの能力何て無かったってくらい発動しない。
何とか立ち上がるが、足がフラフラしてる。
傷付けたく無いと言った。あれは嘘だ。
急所を外すあたり、門番の強さを私に刻み付けるようだ。
‥‥能力任せじゃ駄目か。
力任せでも駄目だろう。
なら九尾の力?
これも能力じゃん。
思い出せ。
思い出せ、玉藻前伝説を。
確か伝説の玉藻さんとやらは何万といった矢防いでいたはず。
なら私も、と思っていたけど。
‥‥ほら、私、欠片だもん。
そんな力残ってる訳ない。
ならどうするか、
一つ思った。
弾けばいいじゃん。
と。
美鈴さんの拳が来る。
今度は、お腹か。
流石に美鈴さんの威力だったら内臓破裂だけじゃ済まない。
だから、弾く。
私の手で。
パシィ。と、まの抜けた音が響く。
「!?」
美鈴さんは目に見えて混乱していた。
またもや美鈴さんの拳が来る。
だけど問題ない。
目で追える。
そもそも狐は狩りが得意らしい。
やっと目が慣れて来た。
だから難なく弾く事が、出来る。
「何なんですか?貴女のその反射神経は‥‥。私の攻撃をいとも容易く受け流して‥‥いえ、的確に弾くなんて」
「私自身も驚いてます」
何度も弾く内に、やっと美鈴さんに隙が出来た。
今しかない。
私は私の握り拳を美鈴さんの腹部に打ち込む。
メキィッ!
嫌な音が鳴った。
私も、美鈴さんも、無言だ。
「やりますね‥‥」
「それは、お互い様ですよ」
嫌な音の正体は、私の拳。
多分確実に折れてる。
何て言うのだろうか。
重い石が落ちて来て、それが手の上に当たる感覚。
痛すぎて声なんてでない。
先程のは、精一杯の強がりだ。
~悶絶する事九分~
やっぱり九尾っていいね。
回復が早いから。
「貴女は紅魔館に入って頂いて大丈夫です。確かに私には、負けたかもしれませんが少なくともその怪我は、こちらで治して下さい」
え?怪我治って‥‥って痛!!
背骨と肋骨がぁぁぁぁ!!
ここは、好意に甘えよう。
「貴女はヒトを食べますよね?」
「‥‥は、はい。食べますけど‥‥それがどうかしましたか?」
「血液はお好きですか?」
「大好物です」
殺生石 玉藻
『弾く程度の能力』
どんなモノでも弾く事が出来る。
例えそれが物理的な物であれ、概念的なモノであれ、玉藻本人が理解又は視認していれば、弾く事は可能である。
「どうも殺生石 玉藻です」
なんで作者より先に挨拶してるんですか?
「私が主役だからです」
今回は色々すいません。
何か、ぼこぼこにしてしまって。
「別にいいです。物語の進行上必要でしたし」
(おお。メタいメタい)
「とりあえず能力の説明しましょうよ」
そうですね。
先に言います。私が。
今回玉藻さんの新しい能力が発現しましたが、あれは玉藻さんオリジナルの能力です。
玉藻さんの今での能力『生命ではないものを変化させる程度の能力』は、妖狐に共通させてある。という設定でいこうと思います。
「だから、今回出てきた『弾く程度の能力』は私専用の能力と言ってもいいんですよね?」
それは勿論です。
さて、今回はこれにて終わる事にします。
「引き続き、質問、批評、感想をお待ちしております」
では、次回もよろしくお願いいたします。