殺生石玉藻の愉快な幻想郷珍道中   作:とかとか

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狩人が狩られちゃう

私は今、紅魔館の図書館に居ます。

咲夜さんはどうやらレミリアさんのお世話をしないといけないらしく、私をここに置いたまま行ってしまった。

 

 

「さて、貴女みたいな九尾が紅魔館(ここ)図書館(この場所)の私の所で何の用かしら?」

 

私の目の前にいるヒト、パチュリー・ノーレッジさんは私にそう尋ねた。

 

「私は、その幻想郷に住むかどうかを見当してまして、それで最初にこの館が目に入ったから行ってみようかな~、と思いまして来てみたらここの門番と少し戦闘をして、負傷をししてしまったからここで傷を癒せってレミリアさんに言われて…えっと」

 

「分かったわ。もういいわよ。だいたいは咲夜から聞いてたしもう話さなくていいわ。……それよりも貴女はどうやってレミィのカリスマ的重圧を防いだのかしら?」

 

かりすまってなんだろう。

まぁ、重圧って言ってたからあの威圧感でいいか。

 

「えっと、弾いたんです」

 

「弾いた?」

 

「はい」

 

嘘は言ってない。

 

「ふ~ん……。九尾だから、と思ったけれどこの姿じゃあそんなカリスマは欠片も無いでしょうし、やっぱり能力か」

 

何気に酷い事を言われた気がする。

 

「はい!『弾く程度の能力』です」

 

「それじゃあ……」

 

パチュリーさんはニヤリと笑う。

その笑いかたは何処か獲物を狙うかのような印象があった。

と、言うより獲物を狙う目だ。あれは完全に。

どうしよう。

かなり怖い。

そもそも狐は狩人なのに、狩られそうなそんな気配が……。

 

「その能力で私の弾幕弾いて見なさい火符『アグニシャイン』」

 

赤い弾がいっぱい来てる。

キレイだなぁ~…。

ちょっと触るくらい、いいよね。

ってうわ!

ぜ、全部こっち来た!

は、弾けばいいから問題はないはず………だよね?

 

 

~少女弾き中~

 

 

小一時間後、私はフサフサした床の上で倒れてた。

…全部弾けたと思ったら、次のが来るし。

辛い。

傷口が開きかけるし、当たるとかなり痛い。

 

「ご、ごめんなさい。少し貴女を実験しようとしただけなのよ。許してね」

 

白熱し過ぎたんなら仕方ないよね。

私も熱くなり過ぎてヒト食べてる時に後ろに紫さんがいた事に気付けなかったし。

 

「………貴女、本当に大丈夫?」

 

「あ、あはははは……。だ、大丈夫です」

 

足が物凄くフラフラするけど。

 

「一応回復を行っているのだけれど……。どうやら治るのは切り傷までのようね。流石に骨までは治せない、か」

 

何か今日は酷い目に会ってばかりだと思う。

 

「……(この()、身体がかなり丈夫なのね。美鈴と戦闘したというのに拳、肋骨、背骨しか負傷してないなんて……。さらに私との弾幕勝負…私の一方的な攻撃だったにも関わらず疲労程度で済むなんて、やっぱりこの()も九尾なのね。もし、この()をあの子に会わせたら…フフ)……面白くなりそうね」

 

何このヒト。

いきなり面白くなりそうねって言った。

 

「…あの?何が面白くなりそう…なんですか?」

 

私はとりあえずパチュリーさんに聞いてみる。

 

「ん?ああ。貴女、ここにしばらくの間住むのよね?」

 

「え?あ、はい。そうですけど…。それがどうかしたんですか?」

 

「ならいいわ。少し私について来てちょうだい」

 

「わ、分かりました」

 

 

 

~少女、子狐移動中~

 

 

 

そしてパチュリーさんについて行った所、レミリアさんの部屋の前まで来た。

何でパチュリーさんはここまで来たんだろうか。

少なくとも私には心を読む能力なんてないから、パチュリーさんが考えている事が分からない。

 

「レミィ。入るわよ」

 

「あら、パチェ。珍しいわね。貴女が図書館から出てくるなんて…。どうしたの?」

 

どうやらこの二人は愛称で呼び会うほど仲が良いらしい。

……って待て待て。

今さっきレミリアさんはパチュリーさんに『珍しいわね。貴女が図書館から出てくるなんて…』、と言った。

つまりパチュリーさんは引きこもり、と言う事なのだろうか。

いやいや、もしかしたら調べ事に時間がかかり過ぎているだけなのかもしれない。

なら納得が出来る。

でも『珍しく』と言っていたということは、日常的に図書館にいるという事だよね……。

つまりパチュリーさんは引きこもり……。

もう止めよう。

私は首を振ってその事を考えるのを止めた。

 

「…で、どうかしら?レミィ」

 

「確かにそれは…。でもかなり危険よ?」

 

「もしもの時は永遠亭の蓬莱人に任せればいいわ」

 

「ん~…。あ、玉藻。貴女はどうなの?」

 

「え?あ、あ、は、はい。そ、それでいいと思います」

 

は、話を聞いてなかった。

だから何の話かさっぱり分からない。

 

「決まりね。レミィ」

 

「ハァ……。分かったわよパチェ。咲夜、玉藻を案内してあげて」

 

「はい。分かりました。お嬢様。さて、玉藻。行きましょうか」

 

「は、はい」

 

何処に行くんだろうか。

ま、まさか狐鍋?

た、食べられるのだろうか。

 

 

~少女、子狐移動中~

 

 

随分と地下の方まで来た気がする。

 

「あの咲夜さん。ここは?」

 

「やっぱり貴女。話を聞いてなかったのね」

 

う。

バレてる。

 

「貴女にはこれから妹様のお相手をしてもらう事になったの」

 

「妹様?」

 

「えぇ。レミリアお嬢様の血縁者よ。危険過ぎてここに約490年幽閉されているのだけれどね…」

 

え?

危険?

幽閉?

 

「どうするの?止めるよう私から言ってあげましょうか?」

 

こ、怖い。

でも、

 

「だ、大丈夫です。わ、私は同意したんですから。と、とりあえずお相手をしてみようと思います」

 

話を聞いてなかった私が悪いから仕方ない。

 

「でも死にそうになったら助けて下さいよ?」

 

「分かってるわよ」

 

 

ギギギギギィ

 

 

扉が開く。

その中から鉄のような匂いが鼻に来る。

これは血液だとすぐに気付けた。

 

「それじゃあせいぜい一瞬で死なないように」

 

「え?」

 

一瞬で死ぬ可能性があるんだ。

き、気を付けよう。

 

 

バタン

 

 

扉が閉まった。

 

「あなたはだぁれ?」

 

暗い部屋の奥から声が聞こえる。

同じくらいの感じだし、敬語はいいかな?

 

「私は殺生石 玉藻と言うの。よろしくね」

 

「タマモちゃんって言うんだ。私はフランドール・スカーレットって言うの。よろしくね」

 

「うん。よろしく。フランドールちゃん」

 

「あ、私の事はフランでいいよ」

 

「ありがとう。フランちゃん」

 

なんだ。

普通の子じゃないか。

良かった。

 

「じゃあ早速。アソボウカ」

 

 

ボチュ

 

 

「え?」

 

何か、音がした。

 

音がした方を見てみると。

 

いや、見れない。

 

音がしたのは。

 

私の左目からだ。

 

「ッ!アァァァァァァァ!!!!」

 

「アハヒハハハハフハハ!!!!もっとキカセテヨ!あなたの悲鳴を!!」




※今回は諸事情により、殺生石玉藻の質問解答こーなーはお休みです。
質問、感想、批評お待ちしております。
次回もよろしくお願いいたします。
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