殺生石玉藻の愉快な幻想郷珍道中   作:とかとか

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死闘を始めたら

ひ、左目…が。

本当に潰れたらしい。

だって指が目があった穴に入るもの。

これは破裂したみたいに潰れてる。

 

「サァ、サァサァサァ早く逃げないともっと壊しちゃうよ!!」

 

能力が分からなかったけど彼女が喋ってくれた。

一応聞いてみる。

 

「あ、貴女の能力は?」

 

左目の痛みに耐えながらの質問。

解答は、

 

「私の能力?『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』ダヨ?ドウシタノ?タマモちゃん。ちなみにさっきのは『目』だけに『目』を壊してあげたんだ♪もっともっと壊してあげる」

 

まさかあっさり教えてくれるとは思ってなかった。

 

そんな事を考えていると、フランちゃんは拳を握るような動きをするどうやらあれが能力を発動させるために必要なのかも知れない。

次はどこが

 

「ギュッとして……」

 

ん?

右膝に違和感が…。

 

「ドカーン!!」

 

 

ズッパン

 

 

小気味のよい音と共に私の右膝が壊れた。

それと共に私は倒れる。

 

「グッ!ウゥゥ…」

 

想像を絶する痛みだ。

意識が吹っ飛びそうになる。

かろうじて右足は繋がっているが、もう立てないだろう。

 

「ネェドウシタノ?タマモチャン。しっかり立ってちゃんとアソボウよ。全然楽しくない」

 

なら仕方ない。

 

 

私は自分の痛みを弾いた。

 

 

「そう、だよね。フランちゃん。遊ぶならしっかりやらなくちゃ、ね」

 

「ッ!な、何で立ち上がれるの?右膝を壊したのに…」

 

自分で言っておいて何を。

前言撤回。私は立とうと思えば立てる。

だから私はゆっくりと立ち上がる。

少なくとも走れない。

走ったら今度こそ足が千切れる。

だから私は空気を布に変化させ、足の右膝だった所と、止血の意味を込めて左目に巻く。

左目が見えないから平衡感覚が少し狂ってるがこれでしばらくは遊べる(戦える)

 

「なら次は……」

 

フランちゃんの攻撃はもう分かる。

前兆があるもの。

次は左膝か。

とことん立たせなくさせたいらしい。

 

「ギュッとして…」

 

「やら、せないよ!」

 

私はその違和感、と言うより左膝に掛かっている能力を弾く。

 

「ドカーン!!!!」

 

何も起きない。

 

「あ、アレ?な、何で?何でアナタは壊れないの!!!!」

 

「弾、いたからだよ」

 

「え?」

 

「私の、能力は、妖狐としての『生物でないものを変化させる程度の能力』と、『私』としての『弾く程度の能力』の二つ。もう貴女の能力は効かない。だって弾けるから!」

 

勝てる。

身体が大変な事になってるが、このまま行けば勝てる。

フランちゃんは俯いている。

まさか弾かれるとは思わないからね。

 

「う、うう…………………………………フフ。フフフ、あはは、あはははは。アハハハハハハハハハハハハハハ!!!!オモシロイ。オモシロイよ!!!!タマモチャン。コンナニアソブ事ガデキルナンテオモッテナカッタヨ!!!!」

 

あ、れ?

こ、われ、た?

フランちゃんが壊れた?

一体何が

と、思っていると

 

 

ブチュ

 

 

「え?」

 

今度は私の身体の中、言うなれば腎臓の部分から音がした。

右の腎臓が壊された。

違和感なんてない。

前兆なんてない。

真っ直ぐに来た。

 

「ゴ、ホ……」

 

吐血する。

危険だ。

それも物凄く。

足がガクガク(右足は感覚がないけど)する。

 

「ワタシタマモチャンノコトキニイッチャッタ。ダカラ……ユックリコワシテアゲル」

 

 

 

パンッ

 

 

 

「かひゅッ……。くふ」

 

どうやら次は左の肺らしい。

呼吸が辛い。

私は透かさず左の肺へ行く空気を全て右の肺に送る。

まさか出来るとは思ってなかった。

でも依然危険なままだ。

 

これが吸血鬼の妹、か。

恐ろしく強い。

そしてこれが死闘、か(ただしこちらが一方的にやられている)。

ならばここらで反撃を開始してもいいよね?

私は周りの空気を

 

 

 

私と同じ形にした。

 

 

 

「ハァ?ナニコレタマモチャン…」

 

その数だいたい34体。

そのほとんどが動く。

無生物だから喋ったりしないけど。

……まさか自分で変化させたモノが動かせると、ここで初めて知ったとは口が裂けても言えない。

え?

空気?

床とかの裂目とかから入って来てるよ。

 

「ン~………ソコダ!!」

 

 

ボン

 

 

外れだ。

これで残り33体。

 

「ハズレチャッタ……タマモチャンガブンシンスルナラワタシモヤル!!禁忌「フォーオブアカインド」!!」

 

なッ!

ふ、フランちゃんが四人になった!!

あ、あれが藍さんが言ってたスペルカードなの、かな?

 

ともあれここは巻き返す機会なんだ。

だから私は更に分身を増やす。

現在その数50人。

 

まずは一人。

圧倒的な数量と重量で押し潰す。

その内の18体は壊された。

 

二人目。

半分壊されたが、押し潰すように撃破。

一人目と同じ末路を送って貰った。

 

三人目。

これには私が近づき、直にその存在を弾いた。

弾いてみると砂になるように消えた。

……対人(妖怪、妖精、神、その他含む)戦に余り使わないでおこう。

 

その前にどうやってフランちゃんの分身を見抜いたかって?

簡単だ。

私の左目が破裂した時に出たであろう血液の汚れが本物には付いていたから、それを狐的視力で追っただけである。

 

「アララミンナミンナヤラレチャッタ……。サスガダネタマモチャン!!!!ワタシウレシイ」

 

私の分身を全て壊したフランちゃんがそう言った。

ちなみに私の分身は壊されると、ただの残骸になるようだ。

正直邪魔くさい。

 

「う、くぅ……」

 

私の体力も、もうそろそろ限界が近いらしい。

そもそもぼろぼろの身体でよく私は動き回れたと思える。

 

私は後、一撃くらいしか叩き込めないだろう。

ならその一撃に賭けよう。

 

私はフランちゃんに向かって走り出す。

身体のあちこちから悲鳴が聞こえるが、弾いて無視する。

 

「デモモウアキチャッタ。ダカラモウタマモチャンハ、イラナイ」

 

フランちゃんが拳を握るような動きをする。

私は一目で心臓が狙われていると悟った。

ならばその狙いを弾く。

 

ボンッ

 

どうやら左肩が壊されたようだ。

だけど間に合った。

 

「エ?」

 

私はフランちゃんに肉薄し、フランちゃんの首筋目掛けて

 

牙を立てる。

 

それは吸血鬼のお株を奪うように。

 

フランちゃん、貴女頭に血が昇っているようだから少し貰うよ?

 

「アギィィィィ!!!イタイイタイイタイイタイイタイイタイ!!!ヤメテヨタマモチャン!!!」

 

私はフランちゃんの血を吸う。

 

 

 

 

しばらく吸った後、離れる。

すると、なんと言うことだろうか。

吸血鬼の回復力以上の速さで傷がふさがり、壊された所も治ったようだ。

…………申し訳程度に。

どのくらいかと言われれば、左目がうっすら見える程度だ。

 

「は、はは……。まさか血を吸われるとはね……。タマモちゃんは本当に凄いや……」

 

私自身とても驚いてる。

 

「でもタマモちゃん。その目どうしたの?」

 

「それはフランちゃんに潰されて……」

 

「違う違う。そっちじゃない」

 

「え?」

 

「タマモちゃんの目。初めて見た時は綺麗な青色だったのに私の血を吸った後は私と同じような赤色だよ?」

 

はい?

私の目の色が青なのは初めて知ったけど何で赤色に?

 

「あ、戻った」

 

それと同時に傷の治りの速さも止まる。

 

「もしかしたら私の血を吸った時だけ私達(吸血鬼)と同じになるのかもね」

 

そう言えば九尾の狐もとい、妖狐はヒトの精を吸うらしい。

もしかしたら私にもそれが備わっていたのかも知れ、な………あ、れ?

 

「タマモちゃん!!タ…モちゃんし……りして!!タマ………ん!!タ……」

 

う、ん?

大丈夫だよ。

少し眠いだけだから、心配、しない、で。

 

私はフランちゃんの声を聞きながら、眠りに落ちた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

う、ん。

あれ?ここは……。

 

「あら?ようやく目が覚めたのかしら」

 

目が覚めると、レミリアさんが私の顔を覗きこんでいた。

私に何か用事でもあるのだろうか。

 

「ええ。一つ貴女に話しておきたい事があってね」




「前回からかなりの傷を受けている殺生石 玉藻と」

「何故かゲストに呼ばれた『完全で瀟洒な従者』こと、十六夜咲夜よ。……と言うより、何で私が呼ばれたのかしら?今回の話と全然関係無いわよね?」

「いえいえ、何か作者的な奴が『咲夜さんあんまり出番ないし、そもそも玉藻と戦闘しないからなんか可愛そうだからここで出そう』とか言うので出したらしいですよ?」

「…………幻世「ザ・ワールド」」


ドーン!!


「ふぅ……」

<ピチューン

「あれ?咲夜さん。今何を……」

「いえ、ゴミ(作者)の駆逐を」

「ならいいです。では話に戻りましょう」

「ええそうね。そう言えば一つ聞きたいのだけれども、貴女が妹様の血を吸った時、どうしてああなったの?」

「えっとゴミ(作者)が言うには、妖狐は様々なヒトから精を奪うらしく、それが吸血鬼だったためその吸血鬼の回復力が私に流れこんできた、らしいです」

「もし、それがスキマ妖怪だったら?」

「一時的にスキマが開けたりするかもしれませんね……。まぁ吸えるとは思いませんが……」

「もし、私だったら?」

「時間の……遅延化くらいかも知れません」

「そう考えれば貴女は謎が多いのね」

「そうですね……。だいたいこのくらいですかね」

「そうね。私もお嬢様のお世話をしたいし」

「では!!質問、感想、批評。お待ちしております!!」

「「次回もよろしくお願いします(するわ)」」
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