アイドルマスターOG CINDERELLA XENOGLOSSIA   作:雨在新人

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ー舞い降りる流星ー(第一話戦闘マップ)後編

飛び出してくる、一つの影

 白き騎士、ファルセイバー

 

 『来たか、ヨウタ、ファルセイバー』

 『……君は……』

 『覚えてないか?連邦軍と協力していた半年前以前に、私とは何度か会った事があるはずだ』

 『……カムイさん。そうか、カムイ・ナガセか!』

 『ファルセイバー、知ってるのか?』

 機械の体を通して語り合う二人に、ヨウタは声をかける

 

 『マコトと共に、私と共闘する為にTC-OSをカスタマイズしてくれた者だ』

 TC-OSとは、登録された中からある程度最適なモーションパターンをAIが選び半自動操縦してくれるという、ある程度の腕さえあれば誰でも一定のスペックは出せる平均的に高い水準を求める軍用OSの事。ヨウタだってロボットに憧れた事はあるし、それくらいは知っている。だが、それよりも気になる言葉があった

 

 『ファルセイバー、父さんを知ってるのか?』

 そう、マコト。柊誠。半年前に何処かで死んでしまったヨウタの父。その言葉が出てきた事に、少なからずヨウタの意識は揺れ

 軽く、その体が揺れた。小口径の機銃による衝撃が走る

 『……君は』

 味方であるはずの者からの攻撃

 

 『話は、片付けた後だ。気をしっかり持て』

 白い凶鳥が再び空へと舞い上がる

 『全く、無茶な事を言うんだな、カムイさん!』

 『未来に向かう意思にはなるだろう?

 それにある程度スペックを知らなければ、モーションパターンなんて作れない。牽制レベルでしかないと、分かっての事だ』

 『いや、それでも』

 

 『ごちゃごちゃと!』

 その話に割り込むように、桃色に近いビームがデストルークから放たれ……

 『行けるな、ヨウタ?』

 凶鳥は焦らず、左腰から引き抜いた柄から刃身を形成。非実体であるが故の干渉でもってさも当然のように逆袈裟に振り上げてビームを斬り払う

 けれども、凶鳥はそれでは止まらない

 

 『T-LINK、アクセス』

 振り上げきった頂点で非実体剣……ロシュセイバーを手放す。運動エネルギーによって放られた柄はされども突如空中で静止

 『GO!』

 パイロットの叫びと共にひとりでに閃光のように打ち出される

 

 『……は?』

 その一閃は奇妙な動きに惑わされたのか動きを止めていた黒い機体に激突。そのまま胸元を抉り、動力炉を引き裂き機体自体を爆発させた

 

 『くっ、ならば』

 残されたデストルーク達が動きをを変える

 街を狙い、つまりは斜め下方向に全く狙いを付けずに両の腕のビーム砲を乱射。即ち、ひたすらな破壊活動

 

 『俺だって!』

 それを止めるために、ヨウタは右拳を握り締める

 一週間ぶりの感覚。自分の体が、大きな何かと繋がっているような不思議な感覚と共に、白き騎士もその手を握る

 『ペンタクルショット!』

 意気込みと共に拳を突き出す

 その手から青いエネルギーが走り、デストルークへと激突した

 『……そうだ、それで良い、ヨウタ』

 

 僅かに数分後、空から黒い巨体の姿は消え去った

 『やったな、ファルセイバー』

 平穏を取り戻した街を見て、ヨウタは呟く

 街に傷跡は無くもない。幾つかの車が煙をあげ、道路にもクレーターが残る。ビルだって倒壊したものはある。打ち砕かれた黒いロボットの破片が道路を塞いでいる場所も4ヶ所はある

 だが、それだけだ。被害は軽微、稀に襲い来る他の異星人や化け物、割れた月の破片(コンペイトウ)と比べても被害は少ない方

 

 『ああ、私達の勝ちだ、ヨウタ』

 白い騎士も、それに応じる。どこか安心した声で

 『体の方は大丈夫か、ヨウタ』

 『大丈夫だ、ファルセイバー』

 ヨウタの体にダメージはほぼ無い。融合して戦うのは難しいとファルセイバーは言っていたが、特に問題は起きていない

 少し離れた場所で凄い凄いと飛び跳ねる義妹と、少し心配そうな顔をしたアイドルの少女の姿を見つけてほっとヨウタは息を吐く

 

 『構えろ、ヨウタ』

 だというのに、空を舞う彼は……白い凶鳥を駆るカムイ・ナガセは一切の喜びを見せない

 その右腕には抜き身の獅子王刀が握られており、その切っ先は地上で喜ぶヨウタを真っ直ぐ射抜いている

 

 『ちょっ、カムイ……さん?』

 まさか、とヨウタの中に嫌な予感が浮かぶ

 

 『デストルークの存在ならばマコトから教えて貰っている。あの主力量産機、セイクリフィスに関してもな』

 凶鳥のメインカメラが光る

 『あんなもの、私が居なくても問題ない。きっとファルセイバーはヨウタの叫びに思いを重ね、再び立ち上がっただろう』

 『……キミは』

 

 『それにだ。彼等の狙いはまずファルセイバー、或いはその近くの"何か"だ。ファルセイバーが立ち上がりさえすれば、狙いは藍子から逸れる』

 『それじゃあ……』

 

 夕焼けの空が曇る

 何処か分かりにくい言葉ながらも、ここまでくればヨウタにも何が言いたいのか分かった

 つまりは、人間を襲う別種の脅威の出現を予測して、カムイ・ナガセは現れたのだ。街を出歩くアイドル、高森藍子を確実に護るために

 『いやでも、カムイさん。ならば安全な場所に居るスケジュールにすれば良かったんじゃ』

 『ウチは弱小でね、全員を別々のレッスンに当てて事務所に纏めるという方法は使えない。トレーナーが足りない』

 それにさ、と彼は通信越しに続ける

 『営業に連れていく訳にもいかないさ。今日売り込まなければならないのは希望を届ける392プロダクションのアイドルグループではなく……』

 

 唐突な加速

 ヨウタの視界からかすかな残像を残して白い姿は消え……

 『その前段階、サイコドライバーという戦力だから』

 

 瞬きの刹那、獅子の名を冠した刀でもって空から降ってきた巨大な瓜を、その蔓から斬り離した

 間髪いれず、真上に現れたブーメランがその瓜を縦に両断。刀を引き戻しながらの一閃でもって横にも両断し、瓜をブツ切りに仕立てあげる

 『……来るが良い妖機人。二度と、希望に翳りは要らない』

 

 『……瓜?』

 『苦辛(くしん)公主だ。姿形は愉快だが、愉快なのはそれだけだ』

 降り注ぐように、蔓を体に巨大な白瓜の顔をぶら下げたウツボカズラじみたシルエットの化け物がヨウタの横にも地響きと共に降り立つ

 『恐怖や絶望といった負の念を引き起こさせる為に人を襲うのが上から与えられた御仕事。とりあえず、人類の敵だ』

 

 その瓜が、ヨウタの方を見る

 剥き出しになった巨大な歯、ぎょろりとした巨大で丸い飛び出した黄色の目。額には仙人によくある黒子のような点が浮かび、蔦から生えた葉が髪のようにかかる。瓜から生えた頭は顔だと認識出来るがパーツが巨大のバランスが可笑しく、生理的に嫌悪感が沸く程に気持ちが悪い

 

 『ファル……ブレイズ!』

 近くである以上、殴りに行くのが最短だが、気持ち悪くて殴りたくない。ファルセイバーと一体になっている以上、殴った感じがするのを気にしての事。故に、ヨウタが選んだのは本来は遠くの敵に対応するための力

 白い騎士の両の肩に存在する金のパーツがスライド展開、両肩から炎の渦を打ち出して、近くの化け瓜を包み込み、焼き尽くす

 

 顔は気持ちが悪いが倒せる範囲、とヨウタが安堵した瞬間

 「瓜さんが……!」

 響く悲鳴のような声が響く

 ヨウタが振り返った時には既に遠くから見ていた二人の少女の眼前に苦辛公主が降り立っていて

 電光石火、その次の刹那には二本の非実体剣(ロシュセイバー)、二つのスラッシャー、そしてシシオウブレードの鞘が数の暴力でもってその妖機人を滅多刺しにしていた

 『……言ったはずだ。二度と、翳りは要らないと』

 

 いや、明らかに過剰戦力だろと言いたくなる程の武装がまるでポルターガイスト現象が起きているかのように独りでに動き、少女を狙った瓜を細切れに変える

 瓜のポタージュでも作るのかという程に妖機人を粉々にすると、リープ・スラッシャーのみは警戒するように少女の上空を円を描いて飛び回り、残りの武装は気が付けば別の瓜を始末している白い凶鳥のジョイント部へと帰投した

 

 『……俺、要らないんじゃ』

 思わず、ヨウタはぽつりと呟く

 バリアで動けないようだからとファルセイバーと飛び出しはしたのだが、それを見届けた後の彼はあまりにも圧倒的だった。バニシングトルーパー、凶鳥(ヒュッケバイン)。その名そのものの様に、降り立つ周囲全ての化け瓜が成す術も無く消失(バニシング)してゆく

 本当に、あの時動けなかったのかすら怪しい。そもそもロシュセイバーに自律行動機能なんて無いはずなのに勝手にジョイント部へと戻っていっている等の恐らくは念動力による理不尽を見ると、その気ならば幾らでも対応できたような……

 

 『そんなことはないさ、ヨウタ』

 だが、そんな声を否定するのもまた、カムイ・ナガセであった

 『ヒュッケバインMk-ⅡSS、私の要求に合わせたこの機体は近接機でね』

 凶鳥が背を向けた隙にと少女を襲おうとした化け瓜が、飛び回るブーメランにより顔を真っ二つにされて崩れ落ちる

 『km単位で離れた遠距離までもカバーは出来ない

 一人では勝てない。遠くで助けを求める人々を救えない。君の力は必要だ、ヨウタ』

 

 気が付くと、遠くで煙が上がっている。駅の近く……多くの人を避難させる地下シェルターの付近から

 『ファルセイバー』

 『ああ、彼の手の回らない範囲を担当しよう』

 『カムイさん、ユキを頼みます』

 『任された、ヨウタ。元々傷ひとつ、負わせる気は無かったけれども』

 

 短く言葉を交わし、ヨウタは駆け出す。何時もは遠い距離も、白い騎士と一体化し今ならば、何の苦でも無かった

 数分もかからず、離れた場所にあるシェルターに到着する。その壁に、化け瓜が顔を叩き付けてシャッターを打ち破ろうとしているのを視認して……

 『俺だって……セイバーナックル!』

 気迫と共に撃ち出した拳が、その瓜の頭を弾けさせた




参考パイロットデータ

神威流星(ナガセ・カムイ)
Lv:50
成長型:格闘・万能 性格:超強気 撃墜数:191機(エース)
格闘:192 射撃:181
技量:214 防御:186
回避:244 命中:280
SP:115
地:A 空:A
海:C 宇:A

SP回復
念動力Lv5(Lv9修得レベル:48)
底力Lv8
援護防御Lv2
気力限界突破
集中力

エースボーナス:念動力が???に変更(?話以降のみ適用)

感応 50
鉄壁 40
友情 60
覚醒 80
愛  90
大激励50《ツイン精神コマンド》



柊陽太(ヨウタ・ヒイラギ)
Lv:15
成長型:万能・晩成 性格:普通 撃墜数:10機
格闘:146 射撃:146
技量:167 防御:143
回避:193 命中:192
SP:49
地:A 空:A
海:B 宇:A

底力Lv5
援護攻撃Lv1
援護防御Lv1
ガード
集束攻撃

エースボーナス:???

集中 15
加速 15
信念 30
???
???
闘志 20《ツイン精神コマンド》



妖機人(マッドネット)
Lv:10
成長型:標準 性格:普通 撃墜数:2~10機
格闘:134 射撃:134
技量:159 防御:100
回避:160 命中:177
SP:5
地:A 空:A
海:B 宇:A

援護防御Lv2

エースボーナス:???

偵察 1
根性 25
???
???
???
攪乱 40《ツイン精神コマンド》
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