イーブイとその進化系、通称ブイズの日常の物語。

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第1話

「ねえねえサンダースお兄ちゃん!」

「ん?イーブイか。どうしたんだ?」

「あれ、止めてあげて?」

 

イーブイの呼びかけに応じたサンダースは、イーブイの指差す方向へと視線を向けると、ブースターをみずでっぽうで遊ぶシャワーズの姿があった。

シャワーズは楽しそうなんだが、ブースターは必死に逃げ回っている。

けれども、悲しきかな。

みずでっぽうはブースターに直撃している。

 

「……あれはあれで大丈夫だ」

「そうなの?ならいいや!」

「少しは助けろぉ!」

 

ブースターの悲痛な叫びも虚しく、出力の上がったハイドロポンプでブースターは沈んでしまった。

 

「あれ?ブースターってこんなにもとくぼう低かったっけ?」

「かなりの量やられたからな!」

 

これは、イーブイとその進化系達、通称ブイズの日常である。

 

 

 

 

 

 

 

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「ねえ、ブラッキー。日中に外に出ない癖、直したら?」

「嫌だ。俺は日陰で暮らしていく」

「それ引きこもり発言よ」

 

まるでブラッキーの親のように接するポケモンはエーフィだ。エーフィはブイズの中でかなり落ちついている。

色としてエーフィと相反しているブラッキーは太陽が出ている時にはかなり弱気だ。

夜になると当然のように元気になる。

 

「今曇ってるわよ」

「なぬ?!」

 

太陽が視認出来ている場合のみ、弱気になる。

 

「外に出て来るぞ!」

「はいはい……」

 

2体は夫婦のようだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

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「リーフィアー?」

 

森の中をとことこと歩くポケモンはグレイシアである。

 

「シア〜?どうしたの〜?」

 

間の抜けたような声を出しながら、木の虚から出て来たのはリーフィアだ。

リーフィア以外に接する時はクールな姉という印象を持たれるグレイシアだが、リーフィアの前では違う。

 

「な、なにもないわよ。心配して来たからじゃないから!」

 

物の見事にツンデレと化す。

そう、このグレイシア、リーフィアが好きなのである。

 

「あー、そうだったんだ〜。けど迎えに来てくれたんでしょ?」

「ち、違わないけど……」

 

そう言って、リーフィアにグレイシアはすり寄った。

そんなことをされても、家族だから普通だ。という思考を持っているリーフィアには、グレイシアの気持ちはいつまでたっても届かないだろう。

 

「…………さむい……」

 

 

 

 

 

 

 

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「あー、酷い目にあった……」

 

ブースターはもふもふとしている体毛を濡らしながら、木の枝で休んでいた。

その休んでいたブースターのしっぽをいじるポケモンがいた。

ニンフィアだ。

 

「ブースターのしっぽ濡れてるねー」

「ニンフィア?どうしたんだ?」

「もふりに来た」

 

ブースターはもふもふしているため、寝ている時にはかなりもふられている。

ニンフィアは起きている時でもよくもふりに来る。

 

「あれ?下に何かいる……?!」

 

ブースターの視線の先には、プスプスと身体から煙を出して倒れているブラッキーの姿だった。

 

「あー。あれー?騒いでたからハイパーボイスで沈めたー」

 

ニンフィアは湿ってるー。とか言いながら、さらっとそんなことを言ってのけた。

末っ子だからか、ニンフィアはかなり自由である。

 

 

 

 

 

 

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「シャワーズ……、いつまでその姿でいるつもりだ」

 

サンダースは池に顔だけ浮かんでいるシャワーズに向けて、言っていた。

 

「えー?水の流れに身を任せるって最高に気持ちいいよー?」

 

シャワーズはニンフィアに負けず劣らずの末っ子気質を持っていた。

それをいちいち対応しているサンダースは面倒見の良い兄と言えるかもしれない。

 

「ねえねえ、あまごいしていい?」

「かみなり当てるぞ?」

 

 

 

 

 

 

 

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「何しに来た!」

 

イーブイはあるポケモンの前で威嚇していた。

そのポケモンはナットレイである。

タイプ相性のせいからか、ブイズはナットレイを苦手としていた。

 

「イーブイ、どうしたの?」

「エーフィお姉ちゃん!ナットレイが来た!」

「あれ?僕って嫌われているの?」

 

ナットレイは苦手とされていることを知らなかった。

エーフィはナットレイが来た理由をなんとなく察した。

 

「ナットレイさん、少し待ってて、すぐ呼んでくるわ」

「あ、どうもありがとうございます」

 

ナットレイはかなり礼儀正しかった。

イーブイはナットレイの隣でずっと威嚇している。

そのことにナットレイは気付いていなかった。

 

「お待たせしてごめんなさいね」

「いえ、大丈夫ですから」

 

ナットレイの目当てはブースターだった。

 

「相棒!久しぶりだな!」

「久しぶりブースター!」

「対戦環境に行くのか?」

「うん。ほら、あの3人も待ってるし早く行こ?」

 

2人は仲が良かった。まさに相棒と言えるだろう。

余談だが、2人とも恐れているポケモンはいる。とある地方のほのお・かくとうタイプの鳥に似たポケモンだ。

 

「エーフィ、今日は多分帰らない!」

「少しブースター借りますね〜」

 

そう言って、ナットレイとブースターは行った。

 

 

 

 

 

 

 

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「ねえねえブラッキ〜」

 

リーフィアは黒焦げたように倒れているブラッキーを突いていた。

リーフィアがグレイシアと歩いていた時に見つけたのだ。

現在、グレイシアは全力でリーフィアを探している。

 

「ニンフィアが……、ニンフィアが……!」

「あーはいはい。怖かったんだねー」

 

完全なる棒読みであった。

 

「リーフィア!ここにいたの!」

「シアー、ブラッキーをとりあえず運ぼ〜」

「ニンフィア…ニンフィアぁぁ……」

 

ブラッキーは完全なトラウマとなってしまったようだ。

 

 

 

 

 

 

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「どの進化先にしようかなぁ?」

「どうしたのー?」

「あ!ニンフィアお姉ちゃん!」

 

イーブイが進化先に悩んでいると、ニンフィアが来た。

 

「ニンフィアお姉ちゃんはさ!どうしてニンフィアに進化したの?」

「うーん、この姿が可愛いって思ったからかなぁ。もしかしてイーブイもそろそろ進化したいの?」

「うん!」

 

ニンフィアはイーブイ以外のブイズには自由ではあるが、イーブイに対してはちゃんとした姉でいる。

シャワーズと手を組んだ時はイーブイとエーフィでも止められなかったのは、また別のお話。

 

「お兄ちゃんやお姉ちゃんたちがいるから余計迷っちゃって」

「イーブイの意志で決めたら良いんだよ。それに、イーブイのままで過ごすっていう手段もあるからね〜。まだ、迷ってても良いんだよ」

 

その言葉はなんだか、重みを持っていた。

 

「そうだね!私は今はこのままでいるよ!」

 

そう言って、イーブイは屈託の無い笑顔を見せた。

 

 

 


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