A.作者の技量と妄想力不足。ぶっちゃけると早く戦争書きたい。
ロマリア連合皇国。
始祖ブリミルの弟子・フォルサテが興した国で、ガリア王国の南にある都市国家群だ。
かつては王国だった時代もあるが、現在は教皇が治めている宗教国家である。
ブリミル教の総本山『宗教庁』が存在し、そのことから『光の国』とも呼ばれている。
そして今、その教皇がお亡くなりになられ、新たな教皇が選ばれることとなった。
さて、教皇を選ぶにあたって、教皇候補が二人いた。
ひとりはヴィットーリオ枢機卿。
彼のことを一言で表すならば、『まさに聖人』だろう。
細身で中世的な美貌と、美しい金の長髪、穏やかな眼差しの、『あ!信心深い聖職者だ!!』と一目でわかる御方。
もちろんそんな御姿の通り、彼の行動はブリミルの再来かと思われるほど『聖人』だ。
毎日欠かさず祈りを捧げ、貧しい民を減らすための努力を怠らず、何者にも無償の愛を捧げる。
清廉潔白な人柄は、しかし時に人に『生き苦しさ』すら感じさせる。
そしてもう一人の教皇候補、リシュリュー枢機卿。
彼のことを一言で表すならば、『まさに話のわかるブ……人』だ。
デブでブタみたいな
しかしそんな見た目とは裏腹に、彼の行動はヴィットーリオに及ぶほど『聖職者』らしい。
毎日欠かさず食事時に祈りを捧げ、身分の貴賤に関わらず(順番はあれど)平等に接し、貧しい民には生活できる労働と金をばらまく。
彼の行動で多くの『飢えた貧しい』民が『貧しいだけ』の民になった。
清濁併せた彼の人柄は、知識層の人間を中心に評価が高い。
彼唯一の欠点である『美食』も、人間味があってよいと好意的に受け止められている。
……まぁもちろん、『実はいい人だった』というオチではない。
彼がこういった行動をとるのは、純粋に人気取りのためだ。
彼の心は見た目通りに薄汚い。
彼の奉仕は必ず己の利になること、つまり投資だ。
彼が身分の区別なく人に接することができるのは、いくら相手の身分が高かろうがまったく利にならないことがあり、逆に低くても大きな利を運んでくることがあることを知っているからだ。
ゆえに誰に対しても必ず丁寧に対応する。
食事時には「いたただきます」くらい言うだろう。彼にとってはそれが幼いころから聖句だったに過ぎない。(ちなみに、彼の家系はずっと神官であり、他界した両親は敬虔な信徒だった。どうしてこうなった)
だがそういった薄汚い部分はうまく隠され、見た目が汚いだけですんでいた。
結果として、彼もまた教皇にふさわしいと考えられていたわけだ。
そして第三者から見て同じくらい『教皇』の座に相応しい器を持つのなら、判断材料は教義とは関係のないところに飛躍する。
ここで僅かにネックを持つのがヴィットーリオだ。
彼自身にはなんら問題はない。
ただ―――――彼の母は異教の徒に堕ちた。
もちろん、皆彼がそれすらバネにするように教義へ埋没していったことを知っている。
その努力を皆が認めたからこそ彼は今の地位にいるのだから。
しかし、小さくも確実に足を引っ張った。
次に派閥。
リシュリュー、保守派(腐ってるぜ!6000年モノの発酵食品さ!)。
ヴィットーリオ、改革派(というか原点回帰。ちゃんと神に仕えようぜってこと)。
勢力図は六:四で保守派が押している状態。
だが決定的な決め手は、酷く単純だった。
教義を高尚なものとすれば、地を這うかのごとき低俗なことだった。
金だ。
ハルケギニアにおけるブリミル教総本山、『光の国』ロマリア皇国ではお金が最大の決め手になるのだ。
どこでもそうだって?そっすね。
というか、『光の国』などと呼ばれているが、内実は腐りきっている。
清貧?なにそれ不味そうがこの国の神官の標準だ。
そんな中、ヴィットーリオのような教会を正そうとする者はひどく煙たがられていた。
もちろん正しい意味での敬虔な神官は存在する……ロマリア国外に。
国内に四が入ったのは、すべてヴィットーリオの尽力によるものだ。
それでも汚い方の神官が六いる。
そしてこの汚い神官筆頭であるリシュリューという男は、金の流動を自分のところに留めるのではなく、勢いよくかき混ぜることでより大きく己を富ませるような人間だった。
ようは、聖職者というよりかは商人なのだ。
神と言う名の商品を売る大商人。
彼は謎の資金源を持ち、どこからか大量の“寄付金”を調達してくる。
これをもってして様々な貧民救済のための事業を行っていた。
そして人間誰しも死後の安寧より今日のパンに価値を見出だすもので……。
結果、教皇の地位には彼がついた。
と、ここまで散々悪しざまに彼を罵ったが、別に彼が教皇の地位に就いたところで何かが特別ひどくなったわけではない。
相変わらず神官は汚く、富む者はより富み、貧民は貧しくも生きている。
むしろ彼が教皇になったことで生活水準は一段上がっている。
世の中何がどう転ぶかわからないものである。
さて、そんな中、ガリア王から教皇宛に親書が届いた。
それを聞き、彼は心中で『来たか』と呟いたが、そんな素振りは一切見せずに使者と面会、親書を受け取った。
親書は、お決まりの
『ブリミルの血が絶えること耐え難く、同じハルケギニアを治める王としてガリア王国はアルビオンへの援軍を送ろうと思う。よってかのレコンキスタを神敵に定めてほしい』
なるほど、うまい手だと考える。
ようするに、瀕死になったアルビオンを飲み込むつもりなのだろう。
『聖地奪還』を唱えて決起した彼らを神の敵に定めるのは骨が折れそうだが、やる価値はあるだろう。
そう思っていたリシュリューだったが、続く文章に大きく首を傾げることになる
『しかし一刻も早く駆けつけたい我々の邪魔をするように、我々の領土でも反乱が起こった。ついてはこれをそちらに鎮圧してもらいたい。身勝手な主張を口にし反乱を起こした彼らも、ブリミルの威光の前にはひれ伏すことだろう。教皇猊下には是非にその聖なる軍を率い、これを止めていただきたい。これはお互いの国の信頼関係を』うんぬんかんぬん以下省略。
はて?かの御仁は人をこんな風に信用する人間だっただろうか?
反乱を起こした領民の鎮圧。
言葉にすると難しそうだが、実はそうでもない。
まずガリアほどの大国となれば、その程度は道端の虫を踏みつぶす程度の労力で成しえる。
次に自分たちのような『神の使い』に声をかけられれば、大抵の盲目な民は武器を収める。
あとは首謀者だけ切って残りにはパンを与えれば解決する。
もちろんこれはかなり大雑把な例だが、結局はこの世界、平民というのは武力と神の権威には逆らえないのだ。
そして自国の領民の鎮圧に、他国の介入を願い出る?
そのまま占領される可能性すらあるのに?
(まぁ、いい。費用は『いつも通り』向こう持ちだ。ならばせいぜい旨味を吸わせてもらうとしよう)
そんな考えなど全く見せず、リシュリューはその顔をぐちゃりと歪める(どうやら笑っているようだ)。
「ブリミルの御名のもと、きっとガリア王の憂いを晴らして見せましょう」
「それはヨカったデす。王もキッとおヨれこぴ!にナルでしョう」
「では返事を書きますので、しばしお待ちを……」
「はい。シバしお待ちします」
ぎぃっこん、とでもいいそうなぎこちない仕種で礼をする使者。
(妙な喋り方だな。それにたまに身体の一部が痙攣?しているのは何だ?……どうでもいいな。さて、騎士団を動かすにあたって周囲の説得には……あのヴィットーリオくんの説得が一番面倒だろうな…)
頭の中で根回しの算段を立てる。
金を回し、有力者を訪ねて回って準備にかかる期間はだいたい……
(一週間、くらいか?)
これはかなり短い期間だが、既にこの国の上層部は汚い方の神官が盛り返しており、ようは金を積みさえすればいくらでも動かせるということなのだ。
あとは未だ権力を保持しているヴィットーリオをどこか辺境にでも追いやってしまえば、この国は完全にリシュリューの、ひいては彼のパトロンであるガリアの物となるだろう。
そう、このリシュリューという男は、隣の大国ガリア、その王であるジョゼフの傀儡なのだ。
そしてそんな男を指導者として選んだロマリア。
金というエサにより肥え太った醜き『光モノの国』は、狂王の家畜として
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その頃……ロマリアのとある教会、その一室では。
「反乱軍鎮圧のための軍派遣を、黙認せよ……ですか」
「はい。そうすれば必ずあなたは教皇になることができます」
「わかりませんね。それでいったいそちらにどのような益が?」
「しらばっくれなくとも結構ですよ……あなたの可愛い竜、あそこで引かせたのは大正解です。もう少し近づいていたら、奴らの防空網に捕捉されていたでしょう」
「……」
「如何です?悪い話ではありませんよ……ヴィットーリオ様?」
悪役、使い捨て、ありきたり要素をいっぱい……全部混ぜるとムッチャ影の薄い使い捨てキャラが出来上がる!…はずだった。
でもキノコは間違ってとんでもないものも混ぜてしまった!それは……
ラード
これにて完成妙に濃い使い捨てキャラ。よくいる感じのはずなのに、設定だけは作りこまれてる。
でも容赦なく使い捨てるぜコイツはよォ!!
あとこの国のアリエステ修道会付き聖堂騎士隊隊長の名前、知ってる人。
是非感想欄でご一緒に。
せーのっ
『見てこいカルロ!!』