東方自己中~転生者は変わり者~   作:ライダ

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現在主人公が変身できるゲーマー

Level1 Level2 Level3 変身可能

Level4 Level5 変身後暴走

それ以降は変身不可


Level5

「知らない天井だ」

 

お約束だがやっておこうと思う。まあ今の俺にとって天井どころか大半が知らないところだけど。

気が付いたらベットの上だったけどあれからどうなったんだろうか。

 

「まあ夢じゃなくてよかったよ」

 

ほんとそれだけが不安の種だった。目が覚めたら見慣れた汚い天井とかシャレにならんわ。つうかもう夜なのか、どれくらい寝てたんだろうか。

 

「こういう場合誰かが横にいるのがセオリーなんだけど」

 

部屋の中には人っ子一人いない。まあ誰かがいた方が俺らしくもないか。変身解除になるくらいのダメージ受けた割には意外と体も動く。美鈴さんがまた気を送ってくれたかパチュリー様が回復魔法をかけてくれたのかな?

 

「外に出る?でも勝手に屋敷をうろつくのも悪いし」

 

万が一フランドールさんに会って戦闘になったら今度こそお陀仏だ。まあ会いたくないと言えば嘘になる。どうせ死ぬならせめて意味ある死に方をしたいのだよ。

 

「かといってこのまま寝ててもしょうがないし」

 

やっぱり部屋を出るしかないか。館内を歩き回らなくても部屋の前にいるだけでも誰かが通りかかるかもしれない。夜ならレミリアさんが寝てる可能性も低いし、これからのことも聞けると思う。

 

 

部屋からでてドアの前に立ち待つことにした。そして夜が明けた。

 

 

「まさか誰も来ないとか」

 

もはや立っている気力もなく地面に座ってふさぎ込んでいる。一晩明けるまで誰も来ないなんてありえていいのだろうか。でもよくよく考えると咲夜さんはレミリアさんのそばにいるだろうし、メイド妖精達はだって眠るだろうし考え足らずだったかな。

 

「今から寝るわけにもいかないし、マジでどうするのよ」

 

「外で寝る趣味でもあるのかしら」

 

「それはないって咲夜さん!?」

 

顔を上げると目の前に咲夜さんがいた。気配を感じなかったけど時間を止めて来たのだろうか。

 

「あなたがぶつくさ言っている時からいたわよ。パチュリー様に回復してもらったはずだけど何で逆に疲れてるのかしら」

 

「誰か通ると思って一晩中外に立って起きてました」

 

呆れながらため息をつく咲夜さん。まあ元気になってると思っていた人物が、逆にアホな理由で疲労してたら誰でも呆れるか。しかし接近にも気づかないなんて自分の思っているより疲れてるんだろうか。

 

「パチュリー様は一晩は目覚めないと言ってらしたのだけど」

 

「一応夜中には目が覚めてました」

 

俺の回復力がパチュリー様の想定を上回った?いやどう考えても回復力が高いとは思えない。変身解除の瞬間に回復のエナジーアイテム拾ったと考えたほうがまだ可能性がある。

 

「まあ起きたのならそれでいいわ。お嬢様から雇うって話は聞いているから仕事はしっかりとしてもらう・・・何でそこで泣くのよ」

 

「すみません、夢が本当にかなったんだと思うと嬉しくて」

 

泣いたタイミングが最悪すぎたけどしかたない。それほど嬉しかったのだ。あり得ないと思っていたことが現実となるとこんな気持ちになるのか。

 

「泣くのは自由だけど仕事はきっちりこなしてもらうわよ」

 

「はい、それはもうサボらず頑張ります」

 

でも館の仕事って実際何をやるのだろうか。食事とかは咲夜さんが作ると思うし清掃くらいしか思いつかない。

 

「基本的にあなたは館内清掃でいいわ。お嬢様達から何か頼まれたときはそちらを優先しなさい、他にも特別な用がある時はこちらから指示するわ」

 

咲夜さんは館内を一通り案内してくれた。能力で広げているのか予想通り館内は見た目よりも大分広いし、メイド妖精たちもいるとはいえ清掃は大変そうだ。そういえばホフゴブリンが居なかったけどまだ幻想入りしてないのかな?

 

「さて、それじゃあ最後は図書館ね。そこでパチュリー様があなたを待っているわ」

 

「パチュリー様が?何の用なんでしょうか」

 

「何でもあなたの能力に関してとか聞きたいことがあるらしいわ。詳しい話は中で聞いて、私は仕事に戻るわ」

 

それだけ言うと咲夜さんは目の前から消えてしまった。時間停止ってされてる側はこんな気分なのか、クロノスでポーズしたら同じ世界に行けるんだろうか。

 

「考えても仕方ないか、それよりもパチュリー様だ」

 

 

 

 

目の前の大きな扉を開き図書館へ入る。見渡す限り本本、本の山で地震が起きたら大変なことになりそうだ。取りあえず真っ直ぐ進んでいると開けた場所にたどり着いた。そこでは本で顔は見えないものの、一人の少女が椅子に座り本を読んでいた。

 

「えっと、パチュリー様ですか?私このたび紅魔館で働くことになった・・・」

 

「自称転生者さんでしょ」

 

「あ、はいそうです」

 

「私はレミィからあなたの能力を安定させるよう頼まれているのだけど」

 

能力の安定か、実際問題俺はどこまで自分が変身できるのかはわからない。たぶんレベルが高いガシャットは使用できないと思う。へたしたらドラゴナイトハンターですら暴走させる気がする。

 

「まあそっちはどうでもいいわ。私としてはあなたの転生者としての知識が知りたいのよね」

 

「お嬢様怒りませんか?」

 

そしてその矛先は俺に向かう気がする。

 

「それであなたのいた世界に魔法はあるのかしら」

 

あ、もう能力のことは眼中に無いようですねはい。俺は美鈴さんにしたように、知りえる知識を数時間かけて話すことになった。

 

「私たちが物語として書かれている世界ねぇ」

 

「全て正確ではないですけど。姿だって細かい部分は違いますし」

 

パチュリー様と話して分かったことだが、原作で言うと今は永夜抄までは終わっているようだった。原作通りに進むんだったら花映塚が始まるはずだけど、文花帖とか普通に割り込んできそうだし知識は思った以上に役に立たなそうだ。

というか原作で考えるなら紅魔郷勢は永夜以降の異変に関わる描写はされてないから今更か。

 

「まあそこはレミィの力と差別化できていいんじゃないの。あなたがいればだいたいの能力も予測が立てられる分、情勢的に私たちがだいぶ有利になるわ」

 

だからこのことは余り口外しないようにと口止めされた。勝手に幻想郷に入ったことを考えると紫さんとかには把握されている気もする。もしかしたら今も監視されている可能性も。

 

「あれのことは気にしてもしょうがないわ。能力の関係上防ぐ手段がほとんどないもの」

 

「はあ」

 

「あなたは外から来た外来人ってことにしておきなさい。最悪未来の出来事を知っていることさえバレなければ問題ないわ」

 

基本的に尊敬してる方達しかいないの嘘をつきたくないがパチュリー様に言われたのならしかたない。個人的ヒエラルキーは紅魔館の人たちがトップなのだ。

 

「まあそっちのことは時がきたらまた聞くわ。今はあなたの能力のことね」

 

「よろしくお願いします」

 

「聞いた話を踏まえ仮定すると、あなたの能力はイメージと自信が重要になるものだわ」

 

イメージが重要なのはよく分かる。あの時もベルトの存在を詳しくイメージできていなかったからあんな醜態をさらしたのだ。夜が明ける間にベルトだけは絶対出てくるようにイメージし続けた。でも自信とはどういうことだろうか。

 

「まずイメージだけどあなたの認識だとまだまだ足りてないわ。どんな能力かを自分で自覚できない以上、何度も検証しないといけないから無理もないと思うけど」

 

「第一あなたの話を信じるなら、その仮面ライダーに変身するにはウイルスの抗体が必要なんでしょう。あなたそんな物持ってるの?」

 

「そういえばそうですよね」

 

よくよく考えたらなんで抗体なしに変身できたのだろうか?劇中でも抗体がないと無反応なのは確認されている。

それどころかウイルスに犯されてたような気もする。

 

「このことから、あなたはライダーそのものに変身しているわけではないことが分かるわ。そして認識を強くするとこのガシャット類が出てくることを考えると記憶、イメージとかを具現化している可能性が一番高いわね」

 

すごい、何も確定情報がなかった状態から仮定が出来るほどの状態まで話が進んだ。確かに変身してると考えるよりも自分の中でだいぶしっくりくる。

 

「じゃあイメージをしっかり認識すれば出力とかも自由になるんですかね」

 

「そうね、最初に具現化した物だけあってそれは十分可能だと思う。ただしそれだけ元のイメージが固まっていると思うから、あなたが少しでも無理だと思っていると変身不可能だと思っていいわね」

 

自分の認識を完全に変えるのはとても大変らしい。変えたと思っても心のどこかでは少なからず以前の認識が残ってしまうのだ。もし一度変身したという事実がなければ、今の話を聞いた後だと変身そのものが出来なくなってしまうかもしれないそうなのだ。

 

「だけど今の話であなたは本物に変身していないと理解できた。それならあとはイメージをしっかり構築するのと、自分なら変身できるという自信があれば変われると思うわ」

 

イメージだけで足りないなら別のもので補強する。実に魔法使いらしい結論だった。イメージと同じで自信と言うのも自分の中から湧いてくるもの。自信があればこそできることが日常でもたくさんある。イメージに自信があるとも言うこともあるし補強にはとても相性がいいだろう。

 

「まあ何度もトライ&エラーするのが一番の近道ね。じゃあレミィあとはよろしく」

 

「ええご苦労様パチェ」

 

「え?」

 

気付いたら後ろにレミリアさんがいた。え、なに、どういうこと。

 

「あなたは私と遊べばいいのよ。光栄でしょ」

 

「は、ハハハハハ」

 

まさかお嬢様とスパーリングじゃないよね。昨日の今日ですよ、俺寝てないんですけど!

 

「あ、でも館内の仕事が」

 

「私の命令優先よ」

 

「はい」

 

それを言われてしまうとどうしようもない。俺は首根っこをつかまれレミリアさんに引きずられていった。




次回:赤いロボットゲーマー
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