ミューズの頑張り物語   作:月日星夜(木端妖精)

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2017年10月5日 主人公の名前修正


第三話 私、海兵になる

 せっかくもらった服も巻いてもらった包帯も黒焦げ。サインは塵となり私は涙目で焼きみかんを貪った。

 櫛を通して整えて貰った髪の毛もぼっさぼさのバルボッサだ。

 そんな私は現在絶賛落下中。

 

「そう何度も海に落ちてたまるかー!」

 

 決死の月歩で減速大作戦を決行。

 それにより私の体はさらに加速した。

 ……まず体勢整えなきゃだめじゃん!

 

「ぎゃふっ!」

 

 轟音を立てて地面に激突する。

 もはやそこがどこなのか確認する事もできていなかったが、少なくとも海でない事だけはたしかだった。

 

 もうもうと立ち込める砂煙を腕を振り回して散らし、立ち上がる。

 どうにも私は、静かな場所に立っているらしかった。

 

 刈り揃えられた緑の草。舗装された道。

 大きなお屋敷。縁側から覗く部屋はとっても和風で懐かしい。

 この家の人らしきおじさん達が、将棋っぽいのの手を止めて揃って私を見ていた。

 

 どこかの家のお庭かな。クレーター作っちゃったから、謝らないと。

 半球状にくぼんだ地面からえいしょっとジャンプして飛び出て、固い地面に着地する。

 靴とぶつかった地面の硬質な音が耳に心地よく、笑みを浮かべた私は、座ってる人の向かって左側が海兵である事に気が付いて固まった。

 

「なんじゃあ……子供が降ってきおった」

 

 ぼさっとした白髪におひげ。老年の海兵は真っ白な制服とコートを身に着け、大口を開けて私を見つめている。

 たぶん名前にモンキーとかDとかガープとか入るかもしんない感じの人。

 

「…………」

 

 なんにも言わずにガン見してきてるのは、角刈りの黒髪に甚兵衛姿の……海軍大将赤犬。

 ……うーん、こいつは困った。なんて場所に降りてきちゃったんだ私は。

 メリー号前の次は大将と中将の前……あっ、これは死んだな、私。

 

「ぶわっはっは!」

 

 死の予感に固まっていれば、なぜか急にガープさんが笑い出した。

 膝を叩いてバンバンと大きな音を出している。何がツボに入ったんだろう?

 しかし彼は笑うだけで他に何かを言う気配はないし、赤犬はずっと私を見てきているしでそろそろ緊張が高まりすぎて堤防が決壊しそう。涙腺という名の堤防と、その、おしっ……。

 

「んっ」

 

 ちっちゃく咳をして、がちがちの体を動かして一歩前に出る。

 いや、何かしら動かないともう赤犬の視線で死にそうだったから……。

 あはは、さすがに「こりゃ大将をも魅了しちゃったな?」なんて冗談は出てこない。つらい。汗やばい。

 でもやらなきゃ殺されそう! ファイトだよっ私!

 

「自分は!」

 

 ささっと姿勢を正して気を付けの姿勢。

 ほとんど裏返った大きな声を出して二人の注意を引き付け、大きく息を吸う。

 

「海兵志望のコーラフロート・S(スモール)・ミューズであります!! 入隊案内はこちらでよろしいでしょうかっ!!」

「ぶわーっはっはっはっは!!!」

 

 喉が痛くなるくらい叫んだ声にかぶせてガープさんの声が響く。

 赤犬の眉がぴくっぴくっと動いているのをキレかけているのだと察して、すぐにでも(ソル)で逃げられるよう腰を落とす。

 

「人ん()の庭ァ無茶苦茶にして、何を言うとるんじゃ貴様……!」

 

 ひえええ、立った! 赤犬が立った!

 部屋の中にいるためかマグマを発したりはしてないけど、怒気が煙となって立ち(のぼ)ってる気がする。

 今すぐにでも離脱したい気持ちをなんとか押さえ込んで静観を決め込む。だって今ちょっとでも動いたら攻撃されそうだよ! しなくてもされそうだけど!!

 

「まあ待てサカズキ。おおい、ミューズと言ったか」

「ぁ、はっ!」

 

 やっと笑いをひっこめたガープさんは、赤犬を手で制すと、ちょいちょいと私を手招きした。頷きながらのその動きに躊躇いながら歩を進める。赤犬の顔色を窺うのは忘れない。

 

「お主海兵になりたいらしいが、理由はなんじゃ」

「は……り、りゆ、ですか?」

「うむ」

 

 そんな鷹揚(おうよう)に頷かれたって、理由なんかないんですけど。

 ああっ、でも答えなきゃいけない雰囲気! 赤犬がすっごい歯を食いしばって……いや、あれさっきと表情変わってないのか。気のせいだった。

 

「さっきのは月歩(ゲッポウ)じゃろ? どこで、誰に習った」

 

 彼が技名を口にした途端、赤犬の発する怖い雰囲気が強まった。そしてガープさんの方も穏やかな顔をしているが圧力をかけてきている気がする。

 あ、そっか! 六式って海軍の上の方の人が使う技だもんね。海兵ですらない私が使ってるのはおかしいよね!

 ど、どうしよう。どう答えよう。言葉によってはここでゲームオーバーになっちゃいそうなんだけど……。

 

 ……待てよ、別に嘘をついたり変な事言ったりする必要なくない?

 ありのままを言えばいいじゃん。私ってばあったまいー!

 

「ぉ、同じ場所に住んでいたおじさんが元海軍で、その人に教わりましたっ」

 

 必殺、嘘は言ってない大作戦!

 嘘には少しの真実を混ぜると良いと聞いた事があるけど、これなら100%真実だから疑われる事もないだろう。

 その元海軍は現革命軍のたぶん賞金首なんだけどね!

 

「叔父さんか……名前はなんと?」

「え、名前ですか? すみません、わからないです。おじさんとしか呼ばなかったから……」

 

 これは、半分本当。

 元海軍のダンロさん。これ、本名じゃないらしい。

 だからほんとの名前は知らないし、唯一彼に呼びかけた時はいきなり名前で呼ぶ気にはなれなかったからおじさんって呼んだ。

 

「そうかそうか、そういう経緯(いきさつ)か」

 

 いくつか頷いたガープさんは、少しばかり真剣さを増した顔をして、ではなぜ海軍に入りたい? と聞いてきた。

 ……面接だこれ!

 ほんとに入隊試験的なのが始まっちゃった!

 

 ええと、ええと、また理由……うぇえ、こればっかりは100%嘘つくしかないよ。

 だって私海賊になるのが目標だし、海軍になんかなりたいもんか。

 馬鹿正直にそんな事を言えば私は美少女炭になって土に還ってしまう事になるので、よく考えてから話す事にする。

 

 とはいえ時間はない。今までにないくらい頭の中が大回転して、だんだん熱でぼうっとしてきた。

 

「海賊をやっつけたいからです!」

 

 必死に考えて出てきた志望理由は、当たり障りのないものだった。

 下手な事を言って疑われればすべて終わりだ。なら短く簡潔に、が最善だろう。

 

「…………」

 

 はたして、ガープさんは……腕を組み、やや顔を伏せ、下から睨み上げるように私を見ている。

 ……疑われてない? これ。

 死んだな。来世はもっと頭の良い子に生まれよう。

 

「絶対に見つけなきゃいけない海賊がいるんです!」

 

 諦めの早い私に鞭打って、追加の理由を吐露する。

 見つけなきゃいけない海賊。それは未来の海賊王が、全てのクルーを引き連れた太陽の船。

 そして私が理想とする神と美少女の最強無敵海賊団(仮)!

 

 熱い思いを胸の内から全部吐き出せば、ガープさんは顔を上げてにやりと笑った。

 ど、どうやら良い感じの理由になったみたい……。

 

「決意は固いようじゃな。どれ、ちょっとお主の六式を見せてみんかい」

「……は?」

 

 突然の「かかってこいや」宣言。

 聞き間違えかと思って声を出して確認したのだけど、ガープさんは膝に手を当てて億劫そうに立ち上がると、サンダルをつっかけて伸びをしながら私の前へ歩み出て来た。

 ……え? まじで今からVSガープさんの流れ?

 この私に海軍本部中将を相手にしろと? まともに戦った事もないこの私に?

 

「この場で入隊試験を行う。サカズキ、監修を頼む」

「……やぶさかではありゃあせんが」

 

 うへ。赤犬も止めやしない。

 拳を平手に叩きつけたガープさんが包んだ指をベキボキ鳴らすだけで私の戦意はがりがり削がれていくっていうのに、本当にやらなくちゃいけないみたい。

 

「海軍に入りたいならいいじゃろ。だがこのグランドラインで海賊を相手にしたいと言うのならば相応の意思と力が必要じゃ。それを見てやるから、ほれ」

「ぇえ……ぁ、はぃ……」

「煮え切らんのう! わしゃ一切反撃せんから、好きなだけ打ち込んでこい!」

「え、でも」

「小娘一人相手して疲れるほど柔な鍛え方はしとらんから安心せい。海賊を相手にしていると思って全力でこい!」

「むっ……言いましたね。じゃあ行きますよ!」

 

 まともな戦闘はしたことが無くても、私はここ数ヶ月間革命軍の幹部に手ずから稽古をつけてもらってきたんだ。ちょっとは自尊心ってものがある。

 それを木っ端のように扱うなんて許せない。目にもの見せてくれる!

 

「「嵐脚(ランキャク)」! ふんにっ!」

 

 まずは足を振って真空の刃を飛ばすこの技から。

 いっとくけどめっちゃ練習したからね! ぶっとい樹木もずばっといくよ!

 

「ふんっ」

 

 私自慢の嵐脚は、ガープさんがおもむろに振った腕に弾かれた。

 ……うそー、服に切れ込みすら入ってない。凄い強い覇気……伝説の名は伊達じゃないってこと?

 

「どうしたぁ、ぼうっとしとらんで打ち込んでこんかい!!」

「っ、はい!」

 

 ただ声を出すだけでびりびりと体を震わせてくる活力は、とても老年とは思えない。

 こちらも負けじと返事をしたものの、これは試験。実戦を想定しろって言われたんだから、ここで言われた通り近づいていくのは愚の骨頂!

 接近戦は彼の得意分野だろう。覇気パンチが乱れ飛んでくるに違いない。攻撃しないと言ってたけど、これが実戦であるならば、私がとる手はアウトレンジからの一方的な攻撃!

 

 握った拳を縦にしてガープさんへと狙いを定める。その右腕を左腕で掴んで支え、人差し指と親指をぐぐっと嚙み合わせる。

 

「飛ぶ「指銃(シガン)」、"(バチ)"!」

「んお」

 

 一発だけじゃなく連続で、名前の通りにバチバチと音をたてて空気の球を弾いて飛ばす。

 虚を突かれたような顔をしたガープさんは、しかし腕を広げて防御を捨てると、その身に全てを受け切った。

 一見全てクリーンヒットしたように見えて、さっきの嵐脚同様服に掠り傷すらついちゃいない。

 これも通じないか……硬いなぁ!

 

「ふむ、その幼さでもう応用か……やるのう」

 

 お褒めにあずかり恐悦至極、と言いたいところだけど、なんだか馬鹿にさているような気がして喜べなかった。

 しかし困ったな。(バチ)が効かないとなると私、もう飛ぶ系の技なくなっちゃうんだけど……!

 「撃水(うちみず)」とかあるにはあるけど、そんなの使ったら怪しまれるだけだ。ていうか水筒どっか落っことしたし使えないじゃん!

 ……うん、ここは六式のみで勝負するのが吉。というかガープさんも六式を見せろって言ってた訳だし……!

 

「「(ソル)」!」

「む、近づくのか」

「「鉄塊(テッカイ)」! 「指銃(シガン)」!」

「お?」

 

 ギココッと体を固くして、一本立てた指をガープさんのお腹へと突き立てる。

 ぶつかる瞬間に指に武装色を纏わせる事でパワーアップだ!

 

「おお驚いた! 鉄塊をかけながら動けるのか!」

「っ!」

 

 当たると思った攻撃は、外れた。

 理由がわからない。ただ、私の側面、伸ばした右腕のその向こうへ移動したガープさんに死角を取られてしまったのは確かだ。パワータイプだと思ってたけど、スピードも想像以上……か!?

 

「こりゃ見くびってたわい。よぉし、受けてみよ!」

「えっ!?」

 

 笑みを深めたガープさんが前屈姿勢になったかと思えば、腰に添えた腕を急激に引き絞り始めた。

 ちょ、どう見ても殴ってこようとしてる!? 攻撃はしないんじゃ――!!

 

「「紙絵(カミエ)」!!」

「ふん」

 

 体にかけていた力を全て抜き、彼の拳へと引き込まれていく空気に逆らわずに乗って攻撃を避けるための技を完成させる。

 が、あろうことか固く握りしめていた拳を解いたガープさんは、それをデコピンの形にして私の額へと向けてきた。

 間近にある大きな指の存在に皮膚が痺れる。秘められた力の爆発は、近い……!

 

「「鉄塊(テッカイ)」"空木(うつぎ)"!!」

 

 即座に跳ね返す技を完成させて衝撃に備え、はっとする。

 この技胴体に攻撃されないと意味ないじゃん!?

 でももう回避に移るほどの時間はない。自分の技のレパートリーの少なさを恨むしかない!

 

 空気が軋むほど力の溜められた指が、ついに解き放たれる。

 

「痛っ……!」 

 

 一瞬頭が弾け跳ぶのを想像してしまい、目をつぶる。

 

「…………?」

 

 けれど、痛みも衝撃もなく、ただ尻もちをつくだけに終わって、私は呆然とした。

 見れば、ガープさんの手はまだでこぴんの形を保っている。放たれてなんかいない。

 さっきのは、私の勘違い……? 気迫に騙されたとか、そういうやつ……?

 

「「嵐脚(ランキャク)」、「鉄塊(テッカイ)」、「紙絵(カミエ)」、「月歩(ゲッポウ)」、「(ソル)」、「指銃(シガン)」。この内いくつか使えるだけでも相当な使い手じゃ。それをその幼さで全て使いこなし、応用にまで手を伸ばすとは中々のもんじゃ。だが何もかも甘い。お主実戦は?」

「……ぁっ、いえ……まだです」

 

 手を差し伸べられ、その手を取って引き起こされながら答える。

 もうさっきの戦いの評価を聞く段階に入ってしまったみたいで、攻撃してきた事に対する抗議はできなさそうだった。

 話が違うって、私、怒ってるのに。

 

「話が違う! ……と言いたそうじゃな」

「ひぇ。いっ、いえ、そんな、こ」

 

 心の中読まれた!? そんな顔に出ちゃってたかな!

 なら、誤魔化したってしょうがない。私は不満を露わにしてガープさんを睨み上げた。

 

「だって、攻撃しないって言ったのに、するなんてずるい!」

「ぶわっはっは!」

 

 ああっ、笑って誤魔化すんだ! ずるい大人の処世術。そんなんじゃ私は誤魔化されないぞ!

 さっきの口調でも怒らないガープさんに調子づいた私は、こんなの酷い! とさらに猛抗議をすべく詰め寄ろうとして、赤犬の声に縫い留められた。

 

「勘違いしとりゃあせんか」

 

 怒気を孕んだような、とても厳しい声に勝手に体が固まってしまう。

 間違いなく叱られている。そんな感じがした。

 

「海賊がそんな甘っちょろい奴らだと思うちょるなら大間違いじゃ」

 

 話している彼の方を見なければさらに何か言われそうだったので縁側に顔を向ければ、鋭い眼差しとかち合った。

 怖い。主に顔が怖いぃぃ。

 それに、相手は海賊じゃなくてガープさん……ああっ、そういや最初に「海賊だと思ってかかってこい」って言ってたっけ? 覚えてないよそんなの!

 

「まあそう脅かす事もないじゃろ。反射の速度や咄嗟の判断は光るものがある。ま、鍛えればそこそこ行くじゃろ」

 

 赤犬の糾弾にガープさんが待ったをかけてくれた。

 それで、お褒めの言葉を頂く。そこそこってなんか意味深だけど、いやいや、伝説の人にここまで言われるのって相当だって。私凄い!

 

「ぁ、じゃ、じゃあ合格、ですか……!?」

「満場一致でそうじゃ」

「やったあ!」

 

 よおし、これで海軍に入れる!

 赤犬も特に否はないみたいだし、今日から私は一海兵。正義の名を背負い市民たちの自由と平和を守るために戦うぞー!

 

「無邪気じゃなー。孫恋しくなってきた」

 

 いやあほか! なんで喜んでんだよ私は!

 と心の中で自分に突っ込みつつも、表には出さない。

 大人しくガープさんの大きな手で頭を撫でられておく。

 かいぐりおっけー。男の人にだって頭を撫でられるのは嫌いじゃない。

 

 まあ、それはそれとして、と。

 私はガープさんの手を両手で掴んでやんわり離させると、彼の顔を見上げてにっこり微笑んだ。

 

「それじゃあ最後の六式の技いきますね」

「ん?」

 

 とんっと両の拳を向かい合わせてガープさんのお腹へくっつける。

 全ての体技を極めた者にだけ許される究極の絶技、くらえやぁ!

 

「最大輪の"六・王・銃(ロクオウガン)"!!!」

「がっふぅうう!!?」

 

 私の行動の意味が分からなかったらしく「?」マークを大量に飛ばしていたガープさんは、武装色で防御するでもなく、避けるでもなく私の最強の技をまともにくらって悲鳴をあげた。

 とん、とんとお腹を押さえてよろめきながら後退し、血が伝う口をそのままに小刻みに震えている。

 へへーん、六式を見せろって言ったのはガープさんだもんね!

 六式とは七つの技から成り立つ絶技なのだ。どうだ参ったか!

 

「い、ったいわぁこんクソガキがァ!!」

「ぎゃん!」

 

 高笑いでも上げようとしたら地面にめり込んでいた。

 あれっ、私いったいいつの間に地球と一つに……?

 

 

 

 

 地面から引っこ抜かれた私が回復したのは、採用試験から二時間ほど経ってからだった。

 現在私は赤犬の家に上げて貰って、座布団の上で正座してふくれっ面をしている。

 

 原因は、ガープさんの告げた「さて、六式が使えるといっても海軍に入るなら雑用からになるのう」という残酷な現実。

 

 そりゃあさあ、そうだろうけどさあ、私もうちょっとこう、特別扱いされるんじゃないかとわくわくしたのに、平海兵からスタートしろなんて面倒くさくってたまらない。

 どうせ海軍になるんだったら速攻で大将になりたいよ。そうすれば海賊になった時凄い懸賞金がかかるでしょ?

 今の状況を逆手に取ったこの妙案、うーん、私って天才かも?

 優しくってかわいくって強い。やっばいわー、最高だよね私。

 

 こんな最強可愛い私を雑用にするなんて……ぶーぶー。革命軍じゃ幹部を(勝手に)名乗ってたってのにさあ。

 トップであるドラゴンさんとは一度も会った事ないけどね! 電伝虫越しの声しか聞いた事ない。

 

 そんな訳で膨れているのだけど、ガープさんはどこ吹く風。

 このままじゃつまんない事に時間を費やしてしまいそうだと困っていれば、意外な事に赤犬が助け舟を出してくれた。

 

 曰く、「本部」大佐レベルの力を持つ私をいたずらに下位に置いて無駄な使い方をするのはそれこそ悪だとかなんとか。

 独特というか、確固とした価値観に基づく言葉に、ほう、とガープさん。

 

「わしを悪だと?」

「そうは言っとりません。ただ正直な意見を述べとるだけです」

 

 しばしの間、二人は口を閉ざして顔を合わせていた。

 どれくらいかして、やがてガープさんが口を開いた。

 

「お前がこの子を自分の下に欲しいというのなら話は変わってくる。他の者の意見も聞こう」

 

 やおら立ち上がった彼に促され、私も痺れる足を叱咤しながら立ち上がる。

 そして、本部へと連れていかれる事になった。

 

 ……ええ?

 

 




TIPS
・100%真実
ダンロさんには習ってない、という事実は頭から抜け落ちている。

・六式
ノリで習得した。革命軍の仲間達は近づいてくれなくなった。
特にダンロは絶対近づかない。

・六王銃
頑張って習得した。自分が気味悪がられてる事をミューズは知らない。
本当に同じ技かどうかは本人もわかってない。

・飛ぶ指銃
名前だけパクって、自分ができるような形でやっている。
ルッチが見たらたぶん凄い微妙な顔する。

・鉄塊をかけたまま動く
無理矢理体動かしたらできた。
しばらく鉄塊が解けなくなった。

・入隊できる年齢
7歳はさすがに無理じゃないかな。

・赤犬
口調難しいんじゃワレェ。
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