「そこをどいて貰っても……?」
「それはできない相談だね」
すると、壁から無数の棘が出てきて猿飛戯介を刺そうとした。
(なんって速度だ……!だがまだ反応圏内……。能力は棘関係か……?)
「“
戯介は自身の髪の毛を抜いて、息を吹きかけた。息を吹きかけると毛は戯介が二、三人ほどに増えた。戯介を含め四人の戯介は、一斉に謎の男に襲いかかったが、一瞬に分身は消えた。
(何だこいつ……?どんな能力なんだ?)
そこで、海人から通信がきた。「能力が二つある」と。
(こいつもそうなのか……?だが何かが違う気がする…)
「如意棒!」
耳たぶの後ろから出した西瓜の種程の棒は大きくなり、普通の棒になった。
すると謎の男もそこら辺にある石ころを拾い上げた。その石ころは瞬く間に如意棒と同じ棒になった。
(能力が三つ……!?)
「“
如意棒の伸縮を活かしたこの技は、如意棒は三メートル程にまで伸び異様なしなりを持った如意棒は謎の男に襲いかかった。
「“
謎の男の棒も異様なしなりを持ち、如意棒と対等の威力を放っていた。
「何だこいつ!」
「友人に頼まれてね……、ここを通す訳には行かないんだ」
「友人って…、もしかして…?」
「國﨑敏正だよ」
戯介は目を疑った。そこにいる謎の男はまだ二十歳のような肌をしていて、國﨑敏正のようなしわはない。
「君が思ったのは歳と比例していない肌だろう?……それは、“
「あんた……、何者?」
「私かい?私は、
「ヘラクレス……」
オヤジから聞いたことがある。P3が出来た当時に結成された国の直属精鋭部隊。以前は、五人いたそうだが、今は三人に減ってしまったらしい。遂に国は、ここまで出してきたか。
「私が今、君と闘って分析した結果、君が私に勝つ確率は一%程度だ」
「それは、能力で出たんですか…?」
「いや、私は以前から予測が得意でね。しかも、よく当たるんだよ……」
その言葉を言い終えたと同時に、入江の体にツルが巻かれた。
(私の反応速度を上回っただと…?)
そこには、草木茂が立っていた。
「間に合った…!」
「そいつの能力は“ギブアンドテイク”。能力を奪うことが出来る厄介な能力だ!」
(だから色んな種類の技を使っていたのか……)
「すぐに炎司が来る。先に片付けとくか?」
茂は微笑みかけた。
「賛成だ」
「やれやれ、二対一か。厳しいな……」
炎司は怒りに震えていた。そこには、横になった戯介、茂の姿があった。
「俺の友達に何をした?」
「何をって……、君達が襲って来たんじゃないか……。正当防衛だよ、正当防衛!」
「殺す……!」
入江與能力“ギブアンドテイク”
・能力を奪い、相手に能力を与えることが出来る。また、奪った能力は自身が使うことが出来る。