警察本部 零課   作:もののあはれ

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二十 真実とは

 <国会へ行ってから、十五分経過>

 

 炎司は通路を全力で走っていた。

 (オヤジ……!待ってて……!)

 炎司はドアを開けた。ドアの向こうには、オヤジがいた。そこには、國﨑敏正もいた。大道寺の胸には、國﨑の腕が刺さっていた。

 「オヤジぃ!」

 「遅かったじゃないか、焔ぁ?貴様のせいで政宗はこんな大傷をおってしまったぞ?」

 「オヤジから離れろ!」

 炎司は、國﨑を殴ろうと飛びかかった。しかし、炎司は殴られていた。

 (速ぇ……!こいつ、速すぎる……!)

 「君は遅いな!」

 「え、えん……じ……!」

 「オヤジぃ!」

 「お、お前じゃ…、こい、つは……、さ、ば、け……ない」

 「そんな関係ねぇ!俺はオヤジを助ける!」

 炎司は構えた。それから、たった三十秒で千発以上もの攻撃を受けた炎司は、立つのもままならない状態だった。しかし、彼が溜めた攻撃は以前の入江戦の約三十倍にも及ぶ威力だった。

 「“反撃炎(リベンジファイヤ)”!!」

 この攻撃に当たり外れ一面が煙りに覆われた。いけた。そう思っていた。しかし、國﨑は立っていた。

 「まさかここまでの威力とは……!面白いな!」

 (しぶといな……)

 すると、國﨑は何かを思い出したのか、炎司に向かって

 「そうだ!君に言いたいことがある!お前の家族についての事だ!」

 「お前の家族についてだ!」

 炎司は動きが止まった。

 家族?何だそれ。俺にそんなものいんのか…?

 「お前の本当の名前は神楽灯(かぐらともる)。そしてお前の父親の名は、神楽大輝(かぐらだいき)。お前と“夢”の本当の親だ……!」

 「……は?」

 あまりに突然に言われたので、反応に遅れてしまった。俺と夢が家族?

 「と言っても、お前の父親は、もうこの世にいないがな」

 「……さっきから何を言ってるんだ?」

 突然過ぎるこの発言に混乱が止まらなかった。

 「一から説明してやるよ」

 「やめてくれぇ!」

 大道寺が残りの命を使い削るように言った。

 「これ以上は、この子に必要の無い過去だ!」

 「だが、知る権利はある……!」

 國﨑は一拍おいてから、話し始めた。

 「教えてやるよ。お前の全部をな!」

 

 今から、約十八年前。ある一人の男の子が生まれた。その名は、神楽灯(かぐらともる)。赤毛で紅い瞳をした可愛いらしい男の子だった。灯と呼ばれた子には、成功作ではなかった。日本では珍しい古典型の子どもだった。しかも幻獣種。それを隠そうとした父親は国から逃げることを計画したが、あと一歩のところで捕まってしまった。

 その男の名は、ヘラクレスの一員、神楽大輝(かぐらだいき)だった。

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