<国会へ行ってから、二十分が経過>
草木が入江を倒した後、戯介は“キングカズヤ”こと横田一哉との肉弾戦を繰り広げていた。
その数およそ二千発。戯介は、息を切らし拳が赤くなっていた。一方横田は、息切れ一つも無しに余裕の表情を醸し出していた。
(こいつ…、やっぱり硬ェ…!それ以上に何だこの体力は。無限なのか…?)
「どうした!威力、スピードが落ちているぞ!もっと、俺を楽しませろ!」
戯介は、防御の甘かった場所に拳が入り、打ちっぱなしのコンクリートに吹っ飛んだ。
(痛ゥ…!)
戯介は髪の毛をむしり、息を吹きかけた。息で舞った毛は、瞬く間に自分そっくりな分身へと化した。十以上いるであろう分身は、横田へ襲いかかった。
毛分身は、本体の強さを五とすると、毛分身は三程度。一定のダメージを受けると煙と化すが、それほどやわじゃない。そんなはずなのに、横田が一回攻撃するだけで毛分身は消えてしまう。
「俺を誰だと思ってやがる!男子総合格闘技無差別
男子総合格闘技無差別級XXXとは、このP3が生まれてできた試合である。
X、XX、XXXと別れており、国の軍隊をも参加する試合であり、その中で、高校生が優勝するのは異例であった。横田は、この試合まで平凡な生活をおくってきたが、急に戦闘に目覚めたらしい。
「強ェな…」
「もっと楽しもーぜ!」
「いや、もうケリをつけよう…!」
戯介は、胸の前に拳をぶつけた。
「“
戯介の体は、みるみるうちに大きくなり毛深くなった。
「それが、本当の姿か!」
横田は構えた。
「行くぞ!」
戯介の拳は、横田に放たれた。しかし、横田は華麗に避けた。その威力は向こうの壁にヒビを入れた。
「“Ⅶ(セブン)”」
横田は、右ストレートを戯介に当てた。真正面に受けた戯介だったが、ビクともしなかった。
「ほほう…!Ⅶ(セブン)でもビクともしないのか!」
次の瞬間、横田の腕が見たことない形になった。
「本気でいく!」
横田のパンチをくらった戯介は、二メートル程吹っ飛んだ。
(重ェ…。何より、硬ェ…!)
「これが、俺の最高硬度“Ⅹ(テン)”だ!」
これが、こいつの本気か。やはり「國﨑の懐刀」だけある。
「俺も、もう少し本気を出そうかな…!」
「何を言っているんだ!下らん!」
しかし、次の瞬間横田は、足が震えだした。
「何だこの感じ…。経験したことねぇ…!」
戯介は、牙を剥き出し、着ていたパーカーはビリビリに破け、毛が生えてても分かるぐらいの筋肉が出ていた。
(これは、人だけで味わえる恐怖じゃねぇ…!)
「どっちを選ぶ…?逃走か、敗北…」
横田は構えたが、足がガクガクに震えていた。
「い、いやだ…」
「“
戯介の一振りは横田の天高く打ちつけ、天井ごと無くなった。
「情けねぇ…」
・自身を硬くすることができる。Ⅰ(ワン)からⅩ(テン)までもの硬さを持っている。ちなみにⅩはダイヤモンドぐらい。