<国会へ行ってから、二十分経過>
周りが物凄い闘いをしている中、弁慶は、心田と闘っていた。
闘うと言っても、大半が拳を交わさず殆どが心理戦だった。予測しては打ち破り、予測しては打ち破る。それの繰り返しをしていた。
(困難じゃ、終わりが見えない……)
すると、頭から
(頼む…!話を聞いてくれないか……?)
声が入ってきた。
(私を洗脳から解いてくれ!)
(何を言っているんだ……?)
(実はな、ヘラクレスや國﨑の懐刀は洗脳されている!)
(どういうことだ……?)
(説明は省く、これは一刻を争う)
何なんだこいつ。こいつを信じて良いか、弁慶は悩んでいた。
弁慶は、昔から判断力が人より鈍くそのせいでいつも出遅れていた。そのとき発現したのは、麒麟の能力。その能力のお陰で、弁慶は多くの人を救うことができた。しかし、古典型の弁慶はいつも警察に追われていた。
いつもいたのは森の奥。人がいないと思っていた。しかし、そこには人がいた。それが大道寺や炎司たちだった。
温かく迎えてくれた大道寺たちに戸惑う弁慶だったが、徐々に打ち明けていった。弁慶は昔から、夢があった。それは、「自分の居場所を作ること」だった。その夢は、大道寺たちによって叶った。そんな大道寺たちに恩を感じた弁慶は、恩返しをするべく、今までついてきた。
弁慶は、目を閉じ構えた。
「少し苦しいが我慢してくれ……!」
そこに現れたのは、人間や動物の霊だった。
「“招来霊(しょうらいれい)”」
霊がどんどんと現れた。
「お前は一体何人殺した?」
心田の体に霊がまとわりついた。
霊に触れられたところは赤く燃え上がっていた。
「“鬼火(おにび)”」
「熱い、熱いぃぃ!!」
そのまま心田は、気を失って倒れてしまった。
「気づいたか……?」
「ありがとう……!少し強引だったけど!!」
最後の方が少し口調が強かった。
「あなた、何者?」
「私は、心田操太朗。國﨑に脅され、みんなを洗脳したら、まさか自分も洗脳されるとは……」
(バカかよ)
「大道寺博士が危ない!」
心田は立ち上がった。心田は周りを見回した。
「みんな、君達がやったのか……?」
「あぁ……」
「君達やっぱり凄いや……。やはり君達は、日本の希望だ……!」
「それより良いのか……?オヤジのとこいかなくて」
「ありがとう!じゃ、行ってくる!」
心田は、総理室へと急いだ。
「博士、流石あなたが教え込んだだけある。強かった……!」
心田は目の前にあるドアを開けたのだった。
龍/雷電弁慶能力“麒麟”
・麒麟になることができる。全ての動物の長。動物は従わなければならない。(幻獣種は除く)任意で動物を殺したら、同じ刻を刻むことになる。