ゆめと正木は、黒いワゴンに乗せられていた。
「何でこんなことに……!」
「アッハッハ!」
「何笑ってるのよ!」
正木は、
「いやー、何とかなる気がします」
「何とかって……!」
次の瞬間、車が金属が擦れる音と共に車が止まった。
「どうしたんだ!?」
「タイヤが、タイヤが何者かに斬られました!」
「何ぃ!?」
「夢!あれって!?」
「“
「炎装化?」
夢は続けた。
「熟練度が800度以上の人ができる、炎を
その人は、刀を構えた。夢は驚いた。構え方が風間と同じだったからである。
「に、逃げるぞ!」
錦林は、車から降り走りだした。
「逃がすか」
微かに聞こえた声がそう聞こえた。
「“風間流、電光石火”」
まばたきをした瞬間、その人は錦林の目の前にいた。
「速い……!」
夢は思わず、声が出ていた。
「“風間流、烈火”」
その人の一振りで、地面は割れ、炎が舞い上がった。
「あ゛ぁ……」
気付いたらそこには、UMAがいた。今まで見た事が無いUMAだった。
「そのUMAは、現時点の最高傑作よ」
そこには、入江真緒らしき人物がいた。
「そいつの名は、
その人は有無言わずに
「“風間流、大噴火”」
その人の一振りで、地面から、炎を纏った衝撃波が飛び出てきた。一瞬にして辺りは煙だらけになった。
「まさか、たった一撃で……?」
煙の中から大きな氷の腕が振りかぶってきた。その人は難なく避けたはずが、吹っ飛んだ。
「何であの人、吹っ飛んだんだ?」
正木は、訳が分からないと首をかしげた。
「多分空気が膨張したんでしょうね。大氷鬼魔の周りは冷やされた空気でいっぱいだから、急に熱せられ空気が膨張したんでしょう」
入江は、高笑いをしていた。
「あなたの能力じゃ、この最高傑作には敵わない!まあ、足掻きなさい!」
「少し本気だすか……!」
「本気……?」
夢は、口ずさんでしまった。その人は、再び構え始めた。構え始めると、地面が微かに揺れ始めた。
「何?地震……?」
入江は辺りを見回した。その人は、刀を抜き始めた。刀から、真紅の炎が巻き上がる。
「“風間流奥義、
十字の炎と共に放たれた一撃は、物凄い勢いで大氷鬼魔に当たり、天高く飛び上がった。辺りは、衝撃で窓や、塀が破壊されていた。
「クソ!ここは一端計画を立て直す!」
入江は大きく息を吸い、辺り一面に息を吐いた。その息は吹雪となり、視界が悪くなった。
気が付くと、そこには、入江と謎の人がいなかった。夢と正木は、呆然と立ち尽くしていた。
戻ると夢たちは、風間に一部始終を伝えた。
「壮絶だったんだね……。でもまあ、無事で良かった!今日はとにかく家で休みなさい」
夢たちは、風間に一つお辞儀して帰った。
風間は夢たちが帰ったのを確認し、声を掛けた。
「君だろ?炎司。あの二人を助けたのは。ってことは、収穫があったってことだね?」
「ほら、見てみな」
炎司が出したのは、神話に登場する“
「まさか、あんなすぐに“炎装化”できるとはね」
「色々あったんだよ……!」
風間は、炎司の左腕を指さして、
「それの改良もかい?」
炎司は、左腕を触りながら、
「長くなるぞ?」
と言った。すると、風間は
「……お茶でも淹れようか」
その部屋には、紅茶の香りが舞い上がった。