「……準備はできた。さあ、話してくれ」
炎司は、一口お茶を飲んだ後に、
「風間さんに“天叢雲剣”の調達頼まれた後に――」
あの大爆発事故があったとき、炎司は、生きていた。
それは二年も前に遡る。
炎司自らロケットを破壊したことにより、核原子をもろに浴びた炎司は、ほぼ全身に重度の火傷を負い、瀕死の状態であった。
そのときに、助けてくれたのが風間であった。
風間は、全力で炎司の治療を続け、意識が戻るまでに回復させた。
炎司は、ゆっくりと目を開ける。
「ここはどこだ……?」
「やっと起きたか……!」
「お前は……?」
「私は、風間雄大だ。君は、神木炎司君だね?」
「俺はそこまで有名人に……。今何年だ!?」
「落ち着け神木君!今は、二〇二壱年の十二月だ。そして、君の左腕は……!」
炎司は、左腕を見た。そこには、あるはずの左腕がなかった。
「え……?」
「落ち着け……!今のままショックに陥ったら、死んでしまう!」
「なんだ、ないんだ」
風間は、スッ転んだ。
「え?驚かないのか?」
「まあ、過ぎたことだし」
(なんたる器の大きさ……!)
「でも、その腕じゃ不便だろう?……これを見てくれ」
風間が見せたのは、義手だった。
「君用に調整されている。これならきっと……」
「いや、それより」
炎司は、顔つきを変えて
「目的はなんだ?」
風間は、全てを話した。
「俺は、どうすれば?」
「私と一緒に闘ってくれば良いんだ」
「……わかった。俺はまずは……?」
「この刀を見てくれ」
風間は、そう言って“最上業”を見せた。
「これは最上業と言って、UMAを倒す武器だ。しかし、世界にそれは四つしかないんだ」
「俺なら作れるのか?」
「ああ」
「わかった」
「君にはもう一つ頼みたいことがある」
炎司は、首をかしげた。
「君に真の最上業をとってきて欲しい」
「お使いかよ……」
「いや、君に使って欲しい」
炎司は、また首をかしげる。
「君は、天叢雲剣を持つ器だ。君ならいける!……だが、思った以上に、UMAが強かった。だから君に風間流の全てを教える」
「風間流……?」
「風間流は、今から約四百五十年前、安土桃山時代にできた剣術だ。元々はある一つの型から生まれたんだが……。この剣術は、この真刀 夜桜と共に私に受け継がれてきた」
「そんな大事なもん、俺が継いで良いのかよ?」
「私は、あいにく諸事情があって、子どもがいないからな」
「それなら、よろしく頼むよ」
「じゃあ、これを」
そう言って風間が渡したのは、木刀だった。
「まずは気の使い方から……。と言っても、気を扱うのは早くても一週間必要なんだが……」
風間は、炎司を見た。すると、炎司はいとも容易く木刀に気を
「こうか?」
(まさか、これ程の才能とは……!)
風間はこの瞬間、炎司に全てを託そうと確信したのであった。