「南極にですか……?」
「もうこれ以上犠牲を出すわけにはいかないんだよね。だったら、もうボス戦で良いんじゃないかって思うんだよね」
「残り二つの“最上業”は……?」
「一つは、こちら側にあるんだ。もう一つは、海底で探すのが困難なんだ。だから、向こう側に“最上業”が行っている確率は低いと思うよ」
「メンバーは……?」
「そんなの総動員に決まってるじゃないか」
「寒さ対策は……?」
「それは、水嶋君が何とかしてくれるそうだ」
部屋に沈黙が訪れる。沈黙を破ったのは風間だった。
「決行は、明後日。準備が出来次第、行こう」
夢は頷いた。
夢が帰った後、炎司と海人が出てきた。
「帰ったのか?夢」
海人が言った。
「会う気にならねえのか?」
炎司は、誤魔化すように
「腕の調整頼む」
「またかよ……」
(どうして炎司は、夢に会いたくないんだ……?)
風間は、少し考えたが、答えが見るからずすぐに諦めた。
翌々日、いよいよ決戦が始まろうとしていた。
風間たちは、海人が作った、飲めば最大一ヶ月寒さに耐えることの出来る液体を飲み、ダイバースーツに身を包み、船に乗った。
船に乗ること、一週間。南極に着いた風間たちは、早速入江真緒のいるであろう基地に歩み始めた。歩くこと約一時間。以外と近くにあった。基地の全長は、吹雪で見ることが出来なかったが、かなり大きいことがわかる。
大きな門を開けると、中は薄暗くなんだか不気味だった。中へ入っていくと、小山が何かを言い出した。
「静かすぎる……。敵に入られたっていうのに、全然敵が現れない……?」
「留守なんじゃね?」
高橋が言った。
「だったら、好都合。この基地ごと吹き飛ばそう」
大井が冗談気味に言った。すると、突然物音がした。全員が足を止める。
すると、壁からUMAがどんどん湧いてきた。
「ようこそ!私の基地へ!歓迎するわ!」
UMAがこちらに近づいてくる。夢たちは銃を構える。
「私のショーを楽しんでね!」
入江は不気味に微笑みながら消えていった。
「入江!」
「風間さん!今は目の前の敵に集中して下さい!」
夢が叫ぶ。
「……クソっ!」
風間は、刀を構える。
「“風間流、
水中のワカメのようにゆらゆら揺れる斬撃がUMAを倒していく。それに続いて夢たちも撃ったり、殴ったりとUMAを倒していく。
UMAが減ってきた頃、奥の方から物音が聞こえた。物音の方を見ると、そこには、氷鬼がいた。
「氷鬼がこんなに……!」
すると、奥の方から高橋の叫び声が聞こえた。夢は高橋の方を見る。
高橋を腕を抑えて倒れていた。腕を斬っていたのは、なんと正木だった。
一同は、時が止まったように動けなかった。