正木が高橋を斬ったことにより、辺りに氷の寒さではない、寒気を感じた。
「何を……、何をやっているんだ……?正木君!」
風間の怒号が響く。
「何って、見ればわかるじゃないですか!?僕は、あんたの仲間を斬ったんだ!この意味わかりますよね!?」
「こう。まさかあなたがあっち側だったとはね……」
夢が怒りと悲しみが混ざった口調で言った。
「僕も申し訳ないと思ってるんですよ!でもね!風間さんは戦闘の師匠的存在だった。でも、入江さんは僕の命の恩人なんですよ!」
正木は入江の元へ歩み寄った。
「ってことは、君は、私達の敵ってことになるね……?」
風間は、正木の元へと近づいてくる。
「後は、頼むよ。皓」
入江はそう言って、去っていった。
「行かせるかあ!」
小山が、入江を追いかける。しかし、小山も斬られてしまう。
「痛ぇ!テメェ正木ィ!」
「あ?どこ見てんだ?敵はこっちだぞ?」
「やめて!あなたを傷付けたくない!」
夢が叫ぶが、正木は聞く耳を持たない。
「君達、先に行ってなさい。部下の責任は、上司の責任だ……!だから早く!」
風間は、剣を構えながら言った。
「でも……!」
「風間さんのせいじゃねぇよ……!」
入り口に人影が見えた。
(この声、とても懐かしく感じるのはなぜ……?)
その疑問はすぐ解決した。その男は、夢の元へ歩み寄る。その男は顔が光に当たり、顔が見え始める。黒いフードに狐のお面。本当に炎司だった。
「炎司!」
夢は炎司に抱きつく。
「何で今頃なの!?炎司!」
「言えなかったことがあるんだ……。それより、今見るのは、俺じゃねぇだろ?夢」
「風間さん!先行ってて下さい!俺が何とかします。夢もだ」
炎司は持っていた紅い玉を投げた。紅い玉は光だし、そこから、天叢雲剣が出てきた。
落ちてきた天叢雲剣を持った炎司は天叢雲剣を構えた。
「後は任せたよ、炎司」
炎司は頷く。
風間たちは奥の扉の方へ走りだした。
「どこ見てるんだあ!」
「俺だけ見てろよ、正木皓」
正木は、後ろへ飛んだ。
「その剣って、あのときですよね……?」
「ああ、東連のときだな。あのときのお前とは大違いだ」
「僕は、あなたの力に憧れた……。こうして力比べができるって、良い機会ですね!神木さん!」
「おお!やろうか!」
炎司は、炎の鎧を身に
先に仕掛けたのは、正木だった。物凄いスピードで攻撃をしてきた正木を受け止めた炎司は、正木を跳ね返す。
「なかなかやるな、正木皓」
「あなたも全然本気じゃないですか!」
「じゃあそろそろ本気出すか……!」
炎司の鎧と剣が更に燃え上がった。
「“風間流、火柱”」
正木は炎に包まれた。しかし、火柱から光が溢れ出てきた。やがて光は、周り全てを照らした。
「凄い光だな……」
「僕も全力であなたを潰す」
正木は剣先を天高く突き上げ口を大きく開けた。すると、UMAたちが水蒸気になり、正木の口にどんどん入っていった。正木の体は震えだし体から冷気が出てきていた。正木は全てのUMAを飲み込むと、こちらを見て、不気味に笑った。
炎司は剣を構えた。はずなのに斬られていた。炎司の体から血が噴き出る。炎司はそのまま、倒れてしまった。
(速ぇ……!俺はこんなとこで死ぬのか……)
そのとき炎司は夢を見ていた。