「たった三日じゃと……?」
(やはり、神楽殿の力を受け継いだ子どもだ……!)
それから、たった一週間で、“日ノ型”の全てを会得した炎司は帰省の準備をしていた。しかし、炎司は準備を止めた。背後に気配を感じたからである。
「師匠……!」
炎司は、日野を炎司と呼んでいた。
「見るな、多分一人じゃ……!狙いは、天叢雲剣かも知れん。気を付けろ」
すると、まるで海賊の船長のような身をした男が現れた。炎司たちは、身を構える。
「初めまして、日野政人さんに、神木炎司さん」
「お主は誰じゃ……?」
「名乗りませんよ。どうせ忘れるんですから」
その男の指パッチンをしたときから記憶が抜けていた。
記憶を遡り終えた炎司は、目を覚ました。斬られた傷口が塞がっていた。炎司は、辺りを見回す。まず目に入ったのは、多くのUMAが炎司に襲い掛かろうとしていること。炎司は、天叢雲剣を手に取り、UMAを斬った。
(俺の動きが速い……!“日ノ型”の感覚が戻ってる……!)
炎司は、腕時計を確認した。それ程時間は経っていない。死後の世界では、数時間過ごしていた気がしたのだけれでも。力もいつもより湧いてくる。これは素戔嗚尊のお陰だろう。
炎司は、気を引き締めて、再び走り始めた。
一方、炎司が起きる数分前。
風間や夢たちは、入江真緒のいる場所にいた。
夢は入江に向かって、
「入江真緒さん、あなたを逮捕します」
「そっかぁ、あなた警察官だったわよね」
「お前は、いずれ捕まるぞ!」
大井が叫ぶ。
「あらあら……。まさか総動員で来るとはね……!」
入江は笑い出した。
「何がおかしい!入江!」
「実はね、今日本に、三千万のUMAや、氷鬼たちを日本へ行かせたの!」
「な、なんだと……!」
「今から行けば間に合うでしょうけどね!」
風間は、
「拓海、舜平、一輝、君達は、戻って、日本に行くUMAたちを食い止めてくれ!できれば裕太郎を連れていってくれるかい?」
小山たちは頷く。そして、小山たちは戻るためにドアに向かう。
しかし、そのドアから正木が現れる。
「皓!」
「何で正木君がここに……?まさか炎司が負けた……?」
小山たちは、違うところのドアを目指した。
しかし、そこから一人の男が現れた。
「ねえ、風間。もう一つの“最上業”って何だか知ってる……?」
「ああ、妖刀 ティーチだろ?……!まさか!?」
「そう!その子は、妖刀 ティーチを持つ者よ!名前は、
入江は、不気味に笑っていた。」
「なんだと、それは、厄介だな……!」
「早くしないと遅れますよ?風間さん」
そこに現れたのは、炎司だった。
「何……!?お前は、僕の攻撃で死んだはず……!」
炎司は、それを無視し
「ああ!その海賊ハット!お前、俺の記憶消したやつだな!」
「ええ!何で知ってるの!?」
「ぶった斬る!」
炎司は、紅玉を天叢雲剣にし、水口に斬り掛かる。
「またこいつらの記憶消してやる!」
「日ノ型“
気付いたら水口は斬られていた。
(速過ぎる……!)
炎司は、左手を水口に添えた。しかし、何も起きなかった。
すぐに水口は起き上がった。ここぞと言わんばかりに、指を鳴らした。しかし、何も起きたような様子は無かった。
「なぜだ……?なぜ記憶が消えない!」
「俺の義手はな、能力を消すことができる。今の時代、そうそう使わねぇがまさかここで役に立つとはな!」
ここにいる全員が思った。
「反則級……」