警察本部 零課   作:もののあはれ

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五十五 最終決戦

 夢が泣き叫ぶ中、入江はこちらに来ようとしていた。風間は、うずくまっていた。

 「皓をこちらに……!」

 炎司は立ち上がり、聖剣エクスカリバーを入江に向けた。

 「お前が殺したんだろ……?お前にこいつは渡さない」

 「あんたじゃ聖剣エクスカリバーは操れない。理由にあんたが持っても光ってないじゃ……?何でなの?」

 聖剣エクスカリバーは、光り輝いていた。炎司は、聖剣エクスカリバーを振りかざす。

 「“与える命(ギブライフ)”!」

 入江が床を触ると、床が盛り上がり炎司の攻撃を防いだ。そのまま、壁は蛇のように動いていた。

 「やっぱり、叢雲鉄でできた基地は丈夫だわぁ……!」

 「次で決める……!」

 入江は不気味に微笑み、

 「調子に乗らないことね!私に勝てると思ってるの……!?」

 入江は、手を大きく広げた。すると、手から黄緑色のモヤモヤが壁に伸びていく。

 「行かせたUMAたちが殺されたら、嫌だからね。あなたたちを追い出すわ!」

 モヤモヤは、壁に伝わり、壁や床がうねうねと動き出す。

 「“寄生(パラサイト)”」

 壁や床は、人の手のような形が現れた。壁は所々、穴が開いた。

 「こいつらを追い出して」

 複数の手は、炎司たちを掴んで外へ投げ捨てた。

 投げ捨てられた炎司たちは、基地を見る。基地は、うにゃうにゃと動きだし、基地から、大きな足が生えてきていた。基地はゆっくりと動き出す。

 炎司たちは、ただ立ち尽くしていた。動こうにも止め方が思い浮かばない。

 風間が後ろから話し掛けてきた。

 「これは大変だ。止めないと……!」

 「でも、炎司でも斬れなかった叢雲鉄でできた基地ですよ!?」

 「風間さん…。ちょっと良いですか?」

 炎司は、風間に耳打ちをした。

 「そんなこと出来るのかい……!?」

 炎司は頷く。

 「猶予はない、早速やろう……!」

 風間は、炎司に少し離れたところに立った。炎司は両手を広げていた。風間は、炎司に攻撃し始めた。

 「!?何してるんですか!炎司が死んじゃう!」

 「キャハハハ!今頃、仲違い!?そのまま死んじゃえ!」

 夢は、風間を止めようとする。しかし、衝撃が強すぎて、近寄れない。

 炎司は血を吐き、今にも倒れそうだった。風間は手を止めない。

 「もう止めて下さい!炎司が何をしたって言うんですか!」

 炎司は遂に、床に膝をつけた。と同時に、風間の手が止んだ。

 「もう死にそうじゃない。最後は私が……!」

 入江が、炎司に襲い掛かろうとした瞬間だった。炎司の体が赤く燃え上がり、神々しく光り出した。

 「なによっ!……これ!」

 炎司はゆっくりと立ち上がる。

 「ったく……、再生が、出来ないと……、辛いな……!」

 炎司は、天叢雲剣と聖剣エクスカリバーを構えた。

 「何をする気……?まあ、叢雲鉄には敵わないでしょうね!」

 炎司は、飛び上がり、(うごめ)く基地に向かって、

 「“反撃炎(リベンジファイヤ)”!!!」

 炎司が出した二つの斬撃は、炎と光を放ち、基地を斬りつけた。あまりの威力に、入江は吹っ飛んでいった。同様に叢雲鉄も、四方八方に飛んでいき、溶けて(ほとん)ど無くなってしまった。炎司は、地面に落ちた。

 「炎司!」

 夢は炎司を抱きかかえる。

 「夢……!入江真緒は……?」

 「倒したよ!きっと!」

 「許さない……!」

 夢はぞっと鳥肌が立つ。あの衝撃を食らって生きているの……?

 「作戦変更よ……!今ここで、こいつらを潰す!UMAァ!」

 すると、遠くの空から、UMAが飛んできた。

 「嫌な予感がする!私が止める!」

 しかし、遅かった。入江の体にどんどんUMAが入っていく。

 『こちら小山!風間さん!UMAたちがどっかへ!……?風間さん?』

 「こちら風間。ここにいるよ」

 入江は、デカくなっていた。とてつもなく。

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