警察本部 零課   作:もののあはれ

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五十六 再来

 「なんて、デカさ……だよ。八岐大蛇ぐらい……あんぞ……?」

 入江が、右手を振り落とした。氷は砕け、衝撃波に吹っ飛ばされそうになった。

 (なんて威力だ……!)

 炎司は、入江の腕に着地した。

 「ちゃんと……、ケリを……!付けないとな……!」

 炎司は剣を構えるが、入江が腕を振って炎司を落とした。

 床に叩きつけた炎司は、血を吐き、とても苦しそうだった。

 「“風間流、火柱”」

 風間がすかさずした火柱にも入江は無傷だった。

 「何だと……!?1200度だぞ?溶けないわけ……!」

 「私の体は、3000度ぐらいじゃないと溶けないわ……!」

 「さ、3000度!?そんなの倒せるわけ……!」

 「諦めるのは……!まだ……!早いぜ……!」

 炎司は、血を吐き捨て立ち上がっていた。

 「持ってくれよ……!体!」

 炎司は、天叢雲剣を両手で持ち、目を閉じた。すると炎司の髪の毛が徐々に伸びていく。

 「神聖なる神、素戔嗚尊よ……!我に力を……!」

 すると炎司の傷口は塞がっていき、体周りが一回り大きくなっていた。

 「“神武炎装化(しんぶえんそうか)”」

 炎司の体は、赤く光り輝き、煙を放っていた。

 「我が剣の熟練度は、3000度……!さあ行くぞ!入江!」

 炎司は、物凄い勢いで入江の腕を切り落とす。入江は、すぐに再生したが、切り離された腕は、瞬く間に溶けて無くなってしまった。

 「厄介ね……!“凍てつく息(アイスブレス)”」

 入江の吐いた息は、海を凍らせた。入江は、凍らせた海の一部を剥ぎ取り、炎司に投げつける。

 「氷山かよ……!」

 炎司は、天叢雲剣で氷を斬りつける。氷は、一瞬にして溶ける。入江は、これを数十回繰り返していた。

 「そろそろかしら……?」

 入江は、不気味に微笑んだ。

 「何のことだ……?」

 吐血しながらも炎司は、入江に問い掛ける。

 「私の目的はもう知っていると思うけど、兄さんを捕まえたことに対しての復讐。それともう一つ……。國崎敏正の復権よ!」

 「後者は叶うはずないだろ!」

 「もう叶うはずよ……?」

 風間の無線から焦った声が聞こえた。

 『風間先輩!……國崎敏正他、3名が脱獄した……!能力も戻ってる!』

 炎司の目の前に、宇宙のような空間が現れた。次の瞬間、炎司は吹っ飛んだ。

 「やっぱり與の“空間移動(ワープ)”は便利だな。……久しぶりの外だ。空気がうまいな、與」

 「そうだね、敏正」

 現れたのは、國崎敏正、入江與、郡谷凍斗だった。

 「お前たち……!」

 風間は、拳を握り締める。

 「久しぶりだな、風間……。何年ぶりだ……?」

 「國崎……!お前の頭の中でどんだけ殺したか!」

 風間は、國崎を斬り掛かる。しかし、刀は郡谷によって受け止められてしまった。

 「目指す相手が違うでしょう」

 風間は、郡谷と距離を置く。

 「なぜ能力が使える!」

 國崎は、嘲笑い

 「真緒ちゃん、君はやはり天才だな。君は能力を復元できる薬を作ったとは!」

 「何だと……?」

 「そもそも能力は、能力因子によって形成されている。例えば、空を飛ぶために翼を生やし動かすことができるのは、能力因子が翼を動かしているから。殆どの能力は、根拠はそれだ」

 「その能力因子を回復させる……?」

 「そうだ……。んー、真緒ちゃん、動きにくそうだね」

 國崎は、入江真緒に触れた。すると、入江真緒はボロボロと崩れた。と思ったら、人型に戻っていた。

 「“分解修復(オーバーホール)”……!」

 「さぁ、楽しいショーが始まりそうだ」

 國崎は、微笑んだ。

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