炎司たちは、海人の研究所に向かう途中に出くわしたベストロンに為す術なく行った。
「あのビル、今頃崩壊してるぞ?」
炎司がキレ気味で言った。
「あのビルはな、本社じゃないから大丈夫だよ」
「そういう問題じゃねえだろ!」
「良いか炎司、お前が斬ったのはあのロボットが三下程度の力だからだ。少なくとも、今の炎司じゃベストロンは斬れない」
炎司は、振り上げていた手を下ろし、静かに席に座った。
「ほら、着いたよ」
海人が指を指したのは、白い輝きを放つ、真新しいビルだった。
「僕が勤める研究所だ」
炎司たちは、車を降りて研究所に向かって歩き始めた。すると、炎司の後ろから誰かが抱きついてきた。
「この感じ……!まさか!海人!」
「そうだよ炎司、もう来て貰ってる」
「ダーリン♡久しぶりぃ!」
「あい!」
そこに現れた褐色肌の黒髪ショートカットの謎の女は、沖縄の徒陰の海柱、
「ってことはまさか、海人!
「“も”ってなんじゃいぃ!」
そこに現れたのは、ねじりハチマキををした謎の男は、北海道の徒陰の魚柱、
「まさか……!」
「いや、もういない。現時点で来て貰ったのは、この二人だけだ」
「何でなんだ!?」
「炎司、分かってんだろ?この二人の能力の“
「俺は、強さで言ってるんじゃない!クセが強ぇんだよ!」
「何よ、ダーリン!」
「ほらこれだ!」
戯介たちは、呆れた顔をして研究所へ入っていった。
「君たちを呼んだのは他でもない、ベストロンに対抗するためだ」
「それは、良いんだよどぉ、何で特訓しなくちゃいけないのー?私、十分強いよわよぉ?」
「今の炎司の強さ、どう思う……?」
愛衣は、首を傾げながら
「前よりは強いけど、それ程でもないかな?」
「まあ、ムショで体訛ってたからな……」
「ムショ!?何で炎司が?」
「海人とかに聞いてなかったのか?」
炎司は、出来事を全て話した。
「なるほどな、その腕もかなり錆び付いてるが……?」
「そうだ海人、この腕を……」
「待て、炎司。それより今やることを言う」
海人は、一拍おいてから、
「能力の限界突破だ……!」
「げ、限界突破……?そんなこと出来るのか?」
戯介が、疑うように話し掛けた。
「あぁ。能力も身体能力と同じだ。使えば、使うほど威力は上がる」
「でも、どうやって……?」
「この研究所は、日本いや、世界一丈夫な実験室がある。そこであることをする」
「あること……?」
なんだか嫌な予感。