「なあ、海柱。どっちが多く倒せるか、勝負しようぜ」
「良いわよ、余裕で勝てるわ!」
二人が喧嘩をしている間に、場面は、都会の街並みに変わっていた。瞬く間に、ベストロンが複数体現れる。愛衣は、有無言わずに超音波を発生させた。ベストロンは、火花を撒き散らしながら、バラバラに砕けていく。
「“
「相変わらずお前の声は、地獄のようだな……」
「うるさい!ほらよそ見しない!」
崚八の後ろには、沢山のベストロンが襲い掛かろうとしていた。
「“鰯狩り”」
崚八の指は、蛸のような足に変わり、ベストロンたちを薙ぎ倒していく。
「流石、柱たちだ……、ブランクがあると思えん」
海人が舌を巻いた。
「だが、まだ足りない。ゼウスを相手ではな……」
崚八たちの前に現れたのは、ゼウスだった。
『そいつは、ゼウスとほぼ強さが同じだ。電気は操らないが、試しに闘ってみろ』
ゼウスは、腕のキャノン砲を二人に向けた。二人は、難なく避けたが、威力は、ベストロンと比べものにならなかった。
「なんて威力なの……!」
ゼウスは、愛衣に狙いを定め、襲い掛かる。
「“
愛衣の超音波は、ゼウスに当たったがほぼ無傷だった。
「なんて丈夫なの!」
ゼウスの拳が、愛衣の腹に入る。愛衣は、血を吐きながら、吹っ飛んだ。
「くはっ……!」
「海柱!」
崚八は、愛衣の元へ駆け寄るが、ゼウスが立ちはだかる。
「“蛸足乱舞《たこあしらんぶ》”」
両腕を触手に変えた崚八が、ゼウスを叩きつける。しかし、やはりゼウスは無傷だった。
「何だよ、こいつ!」
ゼウスは、崚八の触手を持った。そのままゼウスは、振り回し地面に思いっ切り叩きつけた。崚八は、骨が砕ける音と共に、血を吐きながら倒れた。
海人は、強制終了させ、堀田が二人を回復させた。
「あんなに強いの……?」
「恐らく……」
「ヤバすぎだろ……」
「あんなのどうやって倒すんだよ、海人?」
「僕は、能力の研究であることが判明した」
炎司が首を傾げた。海人は、続けた。
「能力因子は、覚醒する」
「詳しく教えてくれ」
「うん。能力因子はそもそも、能力を使ううえに必要なもので、それが精密な程能力も精密であることは知っているよね?」
炎司たちは頷いた。
「その中の能力因子には、覚醒という更に上の能力が発動できる因子があるという結果が出たんだ。しかも、失敗作の幻獣種にだけ」
「だから、俺たちがベストロン対に選ばれた訳だな?」
海人は頷く。
「でも、どうやって、能力を覚醒させるんだよ?」
「一つは、感情が今までにないほど、高ぶったとき、とかかな。炎司の“混沌”は、ほぼ覚醒だと思うよ」
「じゃあ、俺たちがしなくちゃいけないことは、能力の覚醒が先ってことか……?」
「うん。でも、ベストロンは僕たちを待たない。だから、実践形式で特訓していく」
すると突然、アナウンスから声が聞こえる。
『只今、◯◯ビルにベストロン複数体出現。付近の者は、非難して下さい』
「行くか、炎司?」
「ああ……」
炎司たちは、ビルへと向かった。