翌々日、風間の葬式が行われた。参列者には、警視総監の
「まさかこんな形で再会するとはな……」
夢は、俯いたままだった。
「なあ夢、俺がベストロンを倒すからさ、待ってろよ」
夢は、何も言わなかった。ただ涙を流していることは、わかった。
帰り道、炎司は、スクランブル交差点を歩いた。会社員の帰宅時間の来たので、いつもより多くの人で賑わっていた。今、日本、いや世界でベストロンが暴れているのに呑気だと思っていた。
すると突然スクランブル交差点にある大きな電光掲示板が急に砂嵐になった。次の瞬間、電光掲示板にデカデカとゼウスが映った。
『愚かな人間共、我に刃向かう輩が増えているが、我の前にそんなことは無謀だ』
スクランブル交差点を歩いていた人たちが、電光掲示板を見始める。車から降りて見る人もいた。
『我は、今日の午後二四時、日本を滅ぼす』
周りがざわつき始めた。
『滅ぼす方法は簡単だ、今の日本は発電はエネマナで発電している。それを管理する場所を二四時丁度に破壊する』
「ふざけんじゃねえぞ!」
一人の男性が怒号をあげた。
『黙れ』
ゼウスがそう言うと、電光掲示板から電気が出てきて、その男性の心臓を貫いた。近くにいた人が悲鳴をあげる。
『我に逆らうとこうなるぞ。タイムリミットは丁度、六時間。せいぜい足掻くと良い』
そう言ってゼウスの映っていた電光掲示板は、元に戻った。
炎司は、海人の元へ向かった。
「それはヤバいな……」
海人が腕を組みながら、悩み込んでしまった。
「なぁ海人、あの“能力”でどうにかなるんじゃねえのか?」
そう言って炎司は、海人に耳打ちする。
「なるほどな!」
海人たちは、柱を早急に召集したのであった。
日本が滅ぼされるまで、後約一時間。
警察や自衛隊は、覚悟を決めた。ゼウスたちと戦争をしようと。数は総勢三千万。対してベストロンたちは、三百。こちらは最新鋭の機械を使って立ち向かう。人間側が勝てると思っていた。
しかし、現在二十三時三十分。ベストロンの数は、二百余り。対して人間側の数、僅か百。まさに絶体絶命だった。
「こんなものか人間」
ゼウスが、夢に言った。
「うるさいわね、鉄屑……。あんたなんか……!」
夢は、拳銃を構える。が、腕が上がらない。もう限界であった。
「我はもう退屈だ」
そう言ってゼウスは、電気を
「夢!」
夢は、恐る恐る目を開けた。そこには、盛大に吹っ飛んだゼウスと炎司たちだった。
「炎司……!」
みんな少し大人びていたのは気のせいだろうか、少し前とはまるで違っていた。
「貴様!」
ゼウスが、炎司の目の前に立っていた。ゼウスの顔は歪んでいた。
「何だかな、お前が鉄屑にしか見えないぜ?」
ゼウスが怒り、ゼウスの周りでは雷が鳴り出した。
「本気出せよ?その姿じゃ全力出せねんんだろ?」
ゼウスは何故だが、不気味に微笑む。
「それはまず、我のクローンを倒してから言え」
そう言うと、六体のゼウスと同様の機種が出てきた。
「我が作った性能も全て我同様。人間共、終わったな!」
「みんな、頼むぜ」
そう言うと、ゼウスたちは四方八方に飛んでいった。ゼウスが目を見開く。
「お前、自分に溺れすぎだぜ?なんせ、こちとら約九ヶ月特訓したんだからな!」
「九ヶ月?」
夢は、矛盾している炎司の発言の首をかしげたのであった。