「九ヶ月って、矛盾しているぞ貴様」
「まあ、矛盾だけどな、俺らは九ヶ月分周りより多く生きた」
夢は一瞬意味が分からなかった。だがすぐ分かった。
「能力……?」
「おう。“遅延”っていう能力をある部屋に組み込めた。その能力はな、通常一時間を一秒に遅らせることができる。つまりは!タイムリミット六時間は、俺らにとって約九ヶ月だったってことだ!」
「だからなんだ!たかが九ヶ月、そんな短期間で変われる訳ない!」
そう言ってゼウスは、炎司に襲い掛かる。
「“
炎司が右手を出すと、手から、炎を
「何だ、今の技は!?」
「特訓の成果だよ。今頃みんなは、もう倒してるんじゃねえか?」
ゼウスを吹っ飛ばした柱の一人、戯介。
吹っ飛んだゼウスは、物凄い勢いで地面に叩きつけられた。
「なんて力だ……!」
「お前らにはわからねえよ。この力の源、守る力……」
「だがお前は一回、我に負けてるではないか」
「それは過去の話……。再戦と行こうや!」
ゼウスは、キャノン砲を打つ。
「“護れ”觔斗雲!」
そこに現れたのは、黄色い雲、觔斗雲だった。しかし、以前と違う形だった。まるで縫いぐるみのように、二足で立っていた。觔斗雲は、モコモコな腕を使い、キャノン砲を受け止める。觔斗雲は、それをゼウスに投げ返した。ゼウスは避ける。
「なんだそいつは。以前のようなただ飛ぶだけではなさそうだな」
「俺は、この特訓で自身の技に磨きをかけた。その一つ、“守護神 觔斗雲”」
觔斗雲は、ゼウスを圧倒する。
「我が負けるとは……、ない!」
ゼウスの背中から黒いボディが現れる。やがてゼウスは、全身黒くなった。
「一分だ。一分でカタをつけてやる」
ゼウスはそう宣言した。
「じゃあ俺は、十秒だな」
「何?無理に決まっているだろ!」
そう言い、ゼウスは襲い掛かる。
「“
ゼウスは、戯介を殴る寸前で動きが止まった。
「う、動けない?」
「猿石はな、かけた奴の動きを約十秒間、止めることができるんだ。ってことで……!」
「“
戯介は、伸びた如意棒を腕に巻き付けた。ギチギチと音が
「お前は、俺に敵わない」
振り上げた腕は、ゼウスに直撃して、遙か上空に飛び上がり、勢い良く地面に叩きつけられた。
ゼウスは、全身バラバラになり、動く様子も無かった。