オーディンがいるロシアのある廃墟。
そこにあるのは、最新鋭のコンピュータと、大きな画面。
『まさか、あのゼウスがやられるとは……!』
『無理もない。所詮最高神の能力。我が能力の方が上に決まっている』
「よせ、トール。貴様はただの筋肉馬鹿だろう」
『うるさい、オーディン!』
『止めとけ、お前ら。次来るのはフランスで良いだろう。そこで俺プロメテウスが、Eternalを潰す!』
『楽しみにしているよ、私の息子達……』
通信が切れるとオーディンは立ち上がった。
「プロメテウスに手を煩わすなど……、私でEternalを止めてやる」
オーディンは、口角を上げながら、廃墟を後にした。
炎司は、オーディンの元へ歩み出す。
「炎司、街の人たちを国外へ避難させないで良いんですか?」
「バカ言え、日本以外に安全な場所はねぇし、オーディンがそれを許すとは思わねぇ」
「炎司!もう見えた!行くか!?」
「いや、ギリギリまで引き付けて今朝言った作戦を行ってくれ!」
「わかった!」
オーディンが率いるベストロンたちが、遂に来た。軍隊は、銃を構える。
「お前ら、好きなように打て。前線で俺が暴れる」
炎司は、そう言って空中に跳んだ。
「海人!敵はもう入った!良いぞ!」
海人は、そう言われると地面に手をつけた。
「これ結構集中するから、邪魔すんなよ!」
やがて地面から水が湧いてくる。ベストロンは、戸惑っている。その水は、天に昇っていき、どんどん伸びていく。水は、やがて、ベストロン全てを包み込んだ。
「“
ベストロンたちは、水でできた壁を殴る。しかし、液体のはずの水は、ダイヤモンドの様に硬く、ベストロンの拳を破壊していく。
「止めとけ、この水は、僕の能力の覚醒で硬くした。このまま上に上げれば……、あっという間に空中戦場に早変わりだ。これで民間人には、危害は加わらない」
「では簡単な話……、貴様を殺す!」
海人の目の前には、オーディンが槍を構えていた。
「させるかよ」
炎司は、オーディンの攻撃を天叢雲剣で受け止めた。
「神木炎司か、貴様の能力はゼウスによってもう調査済みだ」
「じゃあ、あのときより少し本気を出せば良いんだな?」
「ふははは!面白い!」
そう言って、オーディンは遠くの方へ飛んでいった。
「何なんだあいつ、結局俺が怖いのか?」
「かもな」
そう言って、二人は笑っていた。
戦いが始まって数十分経過。人間が優勢な今の状況で、トムは迷っていた。
(ここまで皆は命を懸けて、戦っている!なのに私は、命令をしているだけ……。こんなんじゃだめだ!私も戦う!)
トムは、
「君たちはもう自分の意思で動きなさい。私は、炎司たちと戦ってくる!」
トムは走り出す。しかし、目の前にオーディンが表れる。
「お、オーディン!」
「私に挑むか?」
オーディンは、誰にでも聞こえるような声で叫んだ。
「良いか、人間共!私に歯向かうなど、愚かだな!そうだ、今から一人一人の皮を剥ぎ取ろう!悲痛な叫びを聞きながら、仲間の死を見れば良い!」
「嫌だァァァァ!お母ァァァァん!!」
多くの兵士たちがオーディンから、逃げていく。トムは足の震えを必死に抑えていた。
「トム負けるな!俺らがついている!」
しかしトムは、オーディンに背を向けて走り出してしまった。
「人間は、有利な方によく寝返る……。例え今まで生きてきた意義を失うとしてもな……!」
「トム!!」
トムや、兵士たちはオーディンに
「私は、オーディン様に仕えるもの……」
トムたちは、オーディンの能力“背信”にかかってしまっていた。
「“
トムたちは、蛸足によって拘束される。
「崚八!」
「大丈夫だ、絞め殺したりしない。しかし、マダコの唾液に含まれる神経毒を投与させた。しばらくは動けないと思うぜ」
トムは、このとき父との思い出を思い出していた。