警察本部 零課   作:もののあはれ

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七十七 フランス

 ロシアとオーディンの戦いは、トムの能力の進化によって幕を閉じた。

 翌日、炎司たちは、又もや國崎義正に呼ばれる。

 「また、ベストロンか……?」

 「あぁ……。次は、フランスから応援要請というか、大火事がフランスで起きている。エジプトにも、ベストロンの反応を確認しているが、未だ動き無し、だそうだ。いけるか?皆」

 「まあ、総理大臣の頼みは断れねえよな!」

 炎司は、微笑む。

 「ありがとう!炎司。フランスにも特別なベストロンがいてな……。名前は、“プロメテウス”。火を司る神の名が使われている。こちらで分かっているのは、能力“炎神(プロメテウス)”に加え、“充填(チャージ)放射(ファイア)”。熱量を吸収、充填し、放射することが出来る。この能力は炎司にとって天敵となるから気をつけて欲しい」

 「“充填(チャージ)放射(ファイア)”か……」

 電話を切った夢たちは、早速フランスに行く準備をしたのであった。

 

 『まさか、オーディンまでもがやられるとは……』

 画面の向こうから、ゴロゴロと雷が鳴っていた。

 『私達は、Eternalを舐めていたようですね……』

 深くフードを被ったその女性は、頭を抱えていた。

 「でも、俺がいますよ」

 そこに現れたのは、通常のベストロンよりも一回り大きなベストロン、プロメテウスだった。

 「こうして先生が、俺をメンテナンスしてくれるから、ここまで大きくなったんですよ!大型二足歩行を完成させたのは、偉大ですよ!だから俺に()させろ」

 『分かりました。行ってきなさい、プロメテウス』

 そう言って、画面は暗くなった。

 

 炎司たちは、フランスに着くと早速大統領のいるブルボン宮殿に向かった。

 炎司たちは、大統領室に入ると大統領が歓迎してくれた。

 「こんにちは、大統領!」

 「Salut!J'ai entendu tes rumeurs!」

 「……はい?」

 「あ、ごめんごめん。フランス語だったな」

 そう言って海人は、翻訳機を皆に渡した。

 「おいおい、お約束みたいになってんじゃんか」

 そう言って炎司たちは、耳に翻訳機をはめた。

 「いやいや、急に呼び出して済まないね。是非Eternalに協力して欲しくって」

 「今の状況はどうなんですか?」

 「火事が起こる場所はだいたい決まっていてね。こちらに近付くように火事が起きている。そう仮説を立てているよ」

 「そうですか……。ちなみに被害件数は?」

 「一万を越えてね、こちらとしては痺れを切らしていたところだったんだ。そんなときにこの動画が送られてきて……」

 そう言って大統領が見せたのは、とあるビデオだった。

 『やあ、愚かな人間共。俺がプロメテウスだ。明日、いやこれを送るのが明日だから今日か、今日、お前らの国の原子力発電所を破壊する。せいぜい足掻いてみろ』

 「大統領!これ!」

 「ああ、完璧な脅迫だ……。頼む!こいつらを倒してくれ!私達の国ではどうにも出来ない!」

 「もちろ……」

 炎司がそう言いかけたときだった。いきなり大統領室のドアが開いた。

 「大統領!とある一角の原子力発電所がベストロンによって破壊されました!」

 「何だと!」

 炎司たちは、有無言わずに急いでそこに向かった。

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