警察本部 零課   作:もののあはれ

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七十九 魚住

 「ここは俺がやる……!」

 崚八は、そう言いながらプロメテウスの前に立つ。

 「お前は、関根崚八だったな……?お前の能力“魚介類”如きでこの俺を倒せるかな?」

 プロメテウスは、不気味に笑う。プロメテウスは、大きな拳を振り上げた。崚八は構える。

 「潰れて燃え尽きろ!」

 崚八は、拳を“アサリ”で受け止めた。

 「そのアサリ、硬いな!」

 「俺の能力の覚醒は、魚介類の特徴強化に、同時発動、サイズ可変。あらゆる能力において今日という今日まで強化を積み重ねてきた。俺のアサリは今はダイヤモンドレベルだぜ?」

 「今の俺だったら、ダイヤモンドだって砕いてやるぜ!」

 プロメテウスは、物凄い勢いで拳が崚八を襲う。しかし、潰れていたのは、プロメテウスの拳だった。

 「再現“シャコ”“(かに)”」

 「強いし硬い!でも、その蟹、蒸し焼きになってんじゃねぇか?」

 崚八の拳は火傷を負ったように真っ赤になっていた。周りは蟹を蒸したときに発する特有の香りが舞っていた。炎司たちは、よだれを垂らしている。

 「よだれを垂らすな!後で食わしてやるから!」

 「話は済んだか?」

 プロメテウスは、そう言いながら一軒家程の大きさの火の玉を崚八に投げつける。しかし、それも崚八は受け止める。

 「再現“(くじら)”」

 (てのひら)から出した潮は、プロメテウスの放った火の玉を打ち消した。

 「クソッ!神木炎司(コイツ)から吸収した炎が……!」

 (プロメテウスの能力は、吸収した炎を放出すること。自身の強化に用いることが出来るのは、“炎神(プロメテウス)”のお陰か?()(かく)、今やることは、プロメテウスの吸収した熱量を全て放出させること……!)

 「俺が吸収した炎を全部出させようとしているな?だったら今やってやるよ!」

 プロメテウスは、天に手を掲げた。そこから、小さな火の玉が現れた。やがて、その火の玉は太陽の様に巨大になった。その代わり、プロメテウスは、元の大きさに戻っていた。

 「これが俺の限界だ……!これを受けきれるかな……?」

 プロメテウスの腕が溶け始めていた。崚八は、腰を落とし構えた。

 「“太陽地獄(サン・ヘル)”」

 プロメテウスは、太陽の様に巨大な火の玉を崚八目掛けて投げ付ける。

 (思い出せ!今までやって来たことを!あの九ヶ月で俺の能力は覚醒した!)

 崚八は、腕を大きな蛸足に変えた。

 (まずは、腕を筋肉の塊、蛸に!)

 腕から赤い甲羅が現れる。

 (ロブスター、タカアシガニ、ズワイガニ……。あらゆる甲羅を!)

 拳を後ろに構えた。

 (関節を、時速80キロの速さと、720トンの重さの拳を兼ね備えたシャコを!)

 「“混成大過(こんせいたいか) ”」

 崚八の放った一発で、プロメテウスの火の玉は、遙か上空に飛んでいき、空で爆発した。

 「何……!だと……?」

 「右ストレートォォォ!!」

 崚八の右拳が、プロメテウスの顔に直撃する。プロメテウスの顔は吹っ飛び、余りの衝撃に体までもが吹っ飛ぶ。プロメテウスは、上空で爆発した。

 それはまるで、花火の様だった。

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