が、頑張ったつもりです。
さて、フラグ回ですね。
「ン〜、ライド系攻めて行きたいな。」
「乗り物乗って映像楽しむやつか、俺もそれでいいかな。」
「んで、r…アキレスの希望は。」
「ハリーポ⚪ターエリアで。」
「じゃ、そっから行こ!」
二人は早速目的地を決め、歩き始めた。
足取りは軽い。
そんな二人を見つめる者たちがいた。
「あいつら、決めんの早いな。…黒い鳥は?」
ストレイドは隣に話し掛ける。
「さっき、あのでっかいジェットコースターの方に行っちゃったわよ。」
「あやややや、早速離脱ですか。」
「おい、口調戻ってるぞシャル。」
三人は二人をパンフレット片手に話しながら追う。
無論話題は彼らだ。
「いやぁ、昔を思い出すんですよ。力のあった頃の。」
「おいおい、パパラッチじゃないぞ、私達は。」
「やってる事は変わらないじゃない…見失う、行くわよ。」
「甘…すぎる。」
「想定してないとやられるね。バタービール。」
練は予想以上にダメージを負っている。
直前に百味ビーンズでダメージを受けた後である為に悲壮な感じが強まった。
私も正直ここまで再現に本気出さなくてよかったんじゃないかと思っている
いや、だって此処まで不味いものあえて作る必要ないじゃん。
先にライド乗ってなかったら大惨事だった。
これからあれに乗ったら、練は社会的にまずかった。
「まともなもの飲みたい。」
「じゃあ少し移動しようか。」
昼食も考えなきゃ。
「今度はなんだ?どこ行ってる。」
「アキレスが深刻なダメージを受けてましたからね。口直しじゃないですか?」
一応まともな店もあるのですが、と付け加え移動中の二人を尾行する。
「このエリアは懲り懲りかしら。…ん?待って。」
そこでunknownは端末からのコールに答える。
「…はぁ⁉…分かった。今伝える。」
通信を切り、二人に向き直る。
その顔は真剣そのものだった。
自然と私達も気が引き締まる。
「よく聞いて。ブラックバードの報告で、ここに[厄災]が紛れ込んでるのが分かった。」
「ハァ⁉何やってんだあいつ!」
あまりにも酷い敵の行動に驚けばいいのか呆れてばいいのか。
「恐らく目的は冷やかしと挑発ね。」
「まあ、私達も楽しんでるからな。見つけ次第なんか吐かせるぞ。」
「取り押さえても義体だから意味ないですしね。」
そこまで言って気付く。
「あれ?アキレスと紫蘭さんは?」
「…見失ったァァ!」
捜索開始です。
「すまんな。」
「しょうがないよ。飯テロ(害)受けちゃったんだから。」
なんとか昼飯を食って調子を取り戻した。
「さて、今度こそライド回り始めますか。」
「じゃあこっち!」
だが、口調や表情と裏腹に、俺はあんまり気乗りしてなかった。
なんせ、さっき乗って振り回されてる最中、無意識に手がコントロールスティックを求めていたからだ。
大したことではないが、もう昔とは違うんだな、と思わされた。
だが、今は楽しまなきゃ損だ。
まあ結果を言うと、ある程度楽しめた。
そこさえ気にしなければ、後は昔のように二人で遊んで楽しむだけだった。
ライドは全部乗った。
本気の絶叫系まで手を出して紫蘭は返り討ちに合うが、楽しんでて何よりだ。
「あやや、普通に青春してますね。」
なんとか見つけたが、普通に楽しそうじゃねえかコンニャロー。
orzやってたお前はどこに居るんだ。
言ってみやがれ。
そうやって眺めていると急にアキレスが紫蘭を残してどっか行っちまった。
「お手洗いかしら。」
そこで私は閃いた。
「なあ、ちょっとちょっかい出してみないか?」
「何企んでんのあんた。教えなさい。」
私はジュースを飲んで練を待った。
しかし、少し遅いような気が…
「ちょっといいかい。」
年上の男子から声を掛けられた。
顔はいいが少しチャラい。
それだけで印象が良くない。
「暇なら一緒にいかないか。俺も一人になっちゃってさ。」
ナンパか。
振られたんでしょうね。
残念ながらこっちには相手がいますので。
「待ち合わせ中なんです。お相手できません。」
キッチリお断りしないと、後が面倒くさい。
要らない面倒は嫌いよ。
男はショボくれた顔をして去っていった。
「きっちりしてるわね。こりゃ簡単になびかないわ。」
人目の無いところで姿を元に戻す。
だが、こういうのは面白い。
質悪いのは知っている。
「さて、あっちはどうなってるんだか。」
提案者に思いをはせる。
「[厄災]がここに⁉何故?」
「アイツは煽り厨だからな。私達を煽りに来たんだろう。」
路地裏の人の少ない所で会話する。
ニ勢力の片方、[厄災]がここに居るという衝撃的な話に驚くしかないアキレス。
「まあ、奴も事を起こしはしないだろうし、こっちが捕まえても身代わり掴まされるから、見つけたら何か吐かせるぐらいでいい。」
「軽いですね…」
「奴は今息を潜めてるからな。あまり深追いしなくていい。」
「分かりました。」
一方ストレイドは
([厄災]お前も利用してやる。)
と、心の中で意地悪い笑みを浮かべていた。
すると、
「アキレス!その…聞いちゃまずかった?」
紫蘭が待ちきれずやってきた。
ストレイドは計画通り、と笑みを深める。
こういう事をたまにはやってみたくなる。
「いや、ちょうど終わってる。口止めはない筈だ。」
……?
首を傾ける。
「良かったぁ。同じ目に遭うのは御免だからね。」
「ではストレイドさん、これで。」
二人が去っていく。
そして気付いた。
(紫蘭は企業とアキレスの密談かと思ったってか⁉いや、エエェェ!)
彼女は修羅場を期待してたのだが。
ある意味、二人は鈍感だった。
「さて、そろそろ出るか。」
「暗くなって来たもんね。」
二人揃ってホテルへと向かう。
その途中、紫蘭が足を止めた。
視線の先には親子が。
子供が泣いている。
どうやら木に風船が引っかかってしまったようだ。
すると彼女は、一気に木を駆け上り風船の紐を掴んだ。
「これでいい?」
すると子供は晴れ上がる様に笑顔になる。
「お姉さん、ありがとう‼」
「どういたしまして。じゃあね。」
そうして、練のところに戻ってきた。
「相変わらずこまってる人は放っておけないか。」
「まあね。お礼もうれしいし。」
練は、彼女を少し眩しく感じた。
「……左の肘すりむいてるぞ。」
「え、本当だ!絆創膏持ってないんだけど…」
血が滲む。
「ああ、僕が持ってます。使いますか?」
「すいません。お願いします。」
来たのは銀髪の男だった。
その男が絆創膏を渡す時、練は見逃さなかった。
目が不自然に光るのを。
(特徴からみるに、奴だ)
だから、警戒を怠らなかった。
行動も起こさなかった。
手を出そうとするにはあからさまだったから。
何事も無く男は去っていく。
「アキレス、どうしたの?コワイ顔して。」
「いや、ごめん。ちょっと電話する。」
端末を取り出して、コール。
「もしもし、アキレスです。シャルさんですか?」
『何かあったの?』
「[厄災]と接触。何事も無く終わりました。」
電話越しでも伝わる動揺。
『…そう、なにか貰った?』
「紫蘭が絆創膏を。確認しましたが怪しい点は無し。新品でしたし、単純に顔を見たかっただけかと。」
『そう。一応、定期的に紫蘭の容態を確認しておいて。オーバー』
「アキレス、なんかあったの?」
「いや、大丈夫そうだ。心配かけた。」
奴は何を…
ホテルにチェックイン。
あまり悟られたくないので、紫蘭には遠くで待ってもらった。
同じ部屋とか恥ずか死にそうだ。
とは言え、食事やその他は問題なく進んだ。
というか楽しんだ。
ベットは2つあるので問題はない筈だ。
…ない筈だ。
「いつぶりだろうね、こういうのは。」
「4年の時に泊まりに行ったのが最後だろ。っていうかいろいろおかしいんだからな。」
「フフ、なんかごめん。」
「…なんで謝った?」
「何もないです。」
「そうか。」
………………。
朝だった。
ぐっすり寝た気がする
隣でまだもぞもぞと布団が動く。
(さて、どうするか。)
と言っても、決まってるが。
起き上がり、床に足をつく。
起こさないようにゆっくり歩いた。そして。
手を掴まれた。
ギュッと。
思わず振り返ると、少し悲しそうな顔が目に入る。
まさか、こいつ…
そのまま引き寄せらる。
「レイヴンだなんて、聞いてなかった。」
「お前、どうしてそれを。」
「ごめん。夜、見たことない端末だったから、軽い気持ちで触って。画面がついた途端レイヴン[アキレス]って出てきた時は背筋が凍ったよ。」
バレちゃったか。
端末の管理を怠った俺が悪い。
「後ろめたかったんだ。生きるために殺してる俺を知って欲しくなかった。」
「無理矢理でしょ。しょうがないよ。」
その言葉が胸に刺さる。
隠して何になる。
俺は変わってしまったんだ。
それで受け入れてもらえなければその時だ。
俺は紫蘭を抱き寄せて言った。
「最初はな。だが、レイヴンっていうのは魔性の職業なのか、人を戦いに惹き付けていく。俺はもうお前の期待してるような人間じゃない。」
言い切った。
ここで嘘ついても何も進まない。
このまま突き飛ばされる事も覚悟した。
紫蘭は驚いた後、穏やかな口調で言った。
「…そっか。でも、今戦いって言った。殺人鬼になってないんだよね。」
「ああ、それは間違いない。でも、信じるのか?殺してる奴の言葉だぞ。それに騙しもした。」
一度騙してたからこそ、すれ違いが怖い。
「全部本当の事を言うよりは、信じられる人だよ。自分のため、誰かの為に動けるんだから。」
抱き寄せていた手が緩む。
こんな俺を信じてくれるのが嬉しくて、辛かった。
頭に手をおいた。
「…起きたら、着替えた方がいい。朝食食べに行かなきゃな。」
「う、うん。」
そう言って俺は部屋を出る。
そっちの方が着替えやすいだろう。
「…ダメ、だったか。」
一人になった部屋で呟く。
同じ部屋を所望したのは私だ。
だって、いつ居なくなるか不安で堪らないんだもの。
死なないようにね、って言ったときも突っ込まず普通に返事してたから、危ないのだけはわかってた。
そして今、想像以上に危険な所にいた事も分かった。
それで突っ走って不相応な事をやったのは不味かったかもしれない。
服を着ながら反省する。
「何処かに行ってほしくなかったから。」
あわよくば手を出してくる事も覚悟、っていうかそれ狙いだったんだけど、無粋だった。
最後、彼の手は震えていた。
触れる事さえも怖いのかもしれない。
自分の手が汚れてるって。
私を血で穢してしまうんじゃないかって。
自惚れてるな、私。
エレベーター前の椅子に座り込む。
そして、両手を見つめた。
一瞬、それが真っ赤に染まっていた気がして、顔を顰める。
(何人殺した。どれだけ奪った。)
ある程度割り切っていたはずの思いが蘇る。
多分、戦場に出たら自分はヘイキになるはずだ。
彼女がただ、眩しいだけ。
(落ち着いた時、どう生きてくか考えなきゃな。)
レイヴンは自由だ。
殺すも死ぬも、続けるのも辞めるのも。
それは俺が決めることだ。
急に手が引っ張られ、思考が途切れる。
「悩んでたでしょ。」
紫蘭だ。
「私は、練が練だろうがアキレスだろうが構わないよ。血を被っていようが、なかろうが練だから。」
優しい笑顔が、自分が何なのか忘れさせてくれる。
(今は、5ヶ月前の神津練でいるか。)
そう思って駆け出す。
やっぱりと、銀髪の男は笑う。
彼女はぜひ手に入れておきたい。
あの木蓮と同じ様に。
文字数が増えてる。
今後も同じ両書けるかは微妙。