悪食女と美食竜   作:あかいかあ

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一幕 第八話

ミツネが薬草を見つけてくれて、それを食べたら傷は塞がった。薬草ってなんなの?すごくね?

 

なんとなくわかったのだが、薬草は傷を治すアイテムじゃなくて、自分の治癒力を回復させるアイテムらしい。

人間もモンスターも、前の世界とは比べ物にならない程の治癒力を持っていて、小さい傷ならすぐに治る。

でも、さっきの噛まれた傷はその治癒力のお陰ではある程度まで治癒できても、完治まではいかないところまでダメージを負った。

 

失った体力と、赤ゲージの関係性なのかな。

で、薬草とかを食べると完治する。失った治癒力を回復することができる。

 

便利な世界だな。

 

まだ考えなきゃならないことはある。

 

ランポスとかの首を折ったのは咄嗟の判断だったけど、切るとか叩くじゃなく、頚椎を折るのは有効っぽい。

いわゆる、根性貫通の一撃。

 

なんとか勝つことが出来たけど、得るものもあった。

一撃必殺で戦えば、小型モンスターならなんとか戦えるかもしれない。

 

忘れちゃいけないのは、モンスターに根性貫通技が有効なら、俺たちにも有効であろうこと。

ゲームの中で見た様な、明らかに貫通してる一撃とかを食らってしまうと、それで死ぬんだと思う。1乙とかじゃなく、死ぬ。

 

やっぱり鬼畜だよ、この世界。

 

 

あともう一つ。ミツネの攻撃時の赤黒いエフェクトの事。

 

「絶対龍属性のエフェクトだよね、あれ」

 

「そうなんだよな、それなんだよ。俺もそう見えた」

 

「モスの骨は龍属性だった⁈」

 

「んなわけあるかい!第一、前にモスをつついた時は枝だったろうよ。あの時も龍属性のエフェクト出てたのに」

 

「あ、そっか!そうだった!…じゃあなんでだろ?」

 

「ついでに言うけど、さっきの戦いでは紫色の靄も出てたぞ、少しだけど。」

 

「やっぱりアルも見えてた?見間違いかと思ってたんだけど」

 

「うん。で、紫色ってことは…」

 

「「毒属性…」」

 

「ミツネはクシャルダオラ絶対殺すマンなの?」

 

「違うよ!なんてこと言うの〜」

 

「あはは、ごめんごめん」

 

「でもなんで属性なんか出たんだろ…」

 

「龍と毒…そんな要素あったか、今まで」

 

「無いよねぇ、そんなモンスターはまだ見てもいないのに。」

 

うぅん…龍と毒…モンスターが原因じゃないなら…

 

あっ!!!

 

「ミツネ、わかったかもしれないぞ…」

 

「おぉ、アル大先生、その推理はいかほどに…?」

 

「龍殺しの実と毒テングダケ」

 

「…えええ?それを食べたからってこと?」

 

「それしか無いだろ?今までの生活からその辺しか心当たりが無い」

 

「確かに…じゃあ、それを食べれば一回だけ攻撃に属性が乗るのかな?」

 

「多分なぁ…。今度狩りをするときに確かめよう。そのために、食材探しに行くときはその辺気にして探そうな」

 

「了解しました!アル隊長!

「で、アル…」

 

「ん?」

 

「このランポスたちの死体、どうしようかな」

 

ああぁ、どうしようか。

 

 

~~~~~~~~

 

死体が二つ。遠くにもう一つ。

 

戦ったランポスの死体をどうしようかミツネと相談した。

腹は減ってないし、今は食べて供養することは出来ない。

肉を取っておくとして、放っておいてもいいのか。

 

元ハンターとして、一つ案が浮かんだ。

 

剥ぎ取り。

 

倒したモンスターから素材を得る方法。

ハンターの醍醐味の一つ。

 

しかし、モンスターの巣で見た、ハンターたちの剥ぎ取り後の惨状は心に来るものがあったし、ミツネはそれを見て元気を無くしてしまった。

 

 

「このモンスター達から素材を貰って、供養しよう。」

同じ事を考えていたのか、ミツネからの提案だった。

 

「いいのか?これは悪く言えばただの追い剥ぎだぞ。気持ちはわかるけどさ…」

 

「うん。わかってる。でも、向こうも私達の命を奪おうと襲って来たし、私達はそれに立ち向かった。戦って、私達は勝ったんだよ。」

「殺したくて殺した訳じゃない。でも、私達はこの子達の命を奪った。だから、私達に出来る供養は、この子達の持ってる物を活かして強く生きる事なんじゃないかな。」

 

「そうか。強く生きる事か…」

 

「うん。体の良い言い訳だけど、この世界は弱肉強食だから。」

 

「わかった。じゃあ剥ぎ取りをしよう。」

 

 

~~~~~~~~

 

 

俺達は剥ぎ取りの為に動いた。ミツネは石を使って爪を折るようだ。そして俺は…

 

何も出来なかった。

 

相当繊細な作業だった。肉を噛みちぎる事しか出来ないので、素材を無駄にしてしまう。細かい所をミツネが剥ぎ取ったら、皮や肉なんかを力技で分ける。

 

剥ぎ取りナイフって偉大。

 

 

~~~~~~~~

 

 

大体剥ぎ取りは終わった。ランポスの肉はに"ちょっと美味い"と美食センサーが反応したので、いくらか集めた。

前の肉は"まあまあ食える"だったけど、多分鮮度の問題なんだろう。早めに食べなきゃ。

 

で、剥ぎ取りの結果。

 

鳥竜種の牙×4

ランポスの鱗×7

ランポスの皮×1

竜骨 小×6

ランポスの爪×6

 

こんな感じになった。本当はもっとあったんだけど、石で無理矢理折ったりしたので割れてしまったので、その分減ってしまった。

皮は一つだけ上手くいったものを回収。他は破れてしまった。

剥ぎ取り制限も無いし。

 

 

「ふう…疲れたねぇ。」

 

「あぁ、気を使う作業は疲れる」

 

しかし、ミツネはしょんぼりしている。

「結構無駄にしちゃったね」

やっぱりその事か…

 

「剥ぎ取りナイフでもあれば良いんだけどな…」

 

「なんでも切り裂くあのナイフね…」

 

「刃物になる素材を集めないとだな」

 

「とうとう本格的にモンハンサバイバルの始まりだね」

 

「強く生きような」

 

「うん」

 

 

~~~~~~~~

 

 

集めた素材をモスカバンに入れていたら、外は夕暮れだった。

早速ランポスの肉を食べる。

 

お、ちょっと美味い。

ミツネは…?

 

「おいしーーい!」

 

悪食め、なんでも美味そうに食べおって。

 

 

 

 

羨ましい。

 

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