ポケモンって、クトゥルフ系に見えなくもない   作:ジャック・ザ・リッパー

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ポケモンの世界に転生や憑依するタイプの話って少なくないけど、どう考えてもリアルならSAN値直葬物だよね。


始まりは狂気判定だった。

目が覚めたら、僕はそこにいた。

嫌、産まれて直ぐに自分という意識がはっきりとしていた。初めのうちは普通に過ごしていたが、何故か初めて見る生き物の名前を僕は知っていた。ポケモン、その言葉を思い出した時、僕はポケモンについての記憶を全てを思い出した。全てと言っても、僕が知っている限りの名前やタイプ、技や進化方法だけなのだが。

 

そんな僕の心に迫ってきたのは、興奮や期待、嬉しさ等ではなく、純粋な恐怖だった。ポケモンはアニメも見ていたが、今まで見たこともない未知の生物が襲い掛かってくる、ポケモンが人を攻撃したり、人のポケモンを無理矢理奪うような悪い組織も存在する。そんな世界に恐怖を感じた僕がとった行動は、拒絶と引きこもることだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私が彼と出会ったのは、彼の両親から家庭教師を頼まれた日の事だった。

 

「エル先生、どうか息子をお願いします!」

 

「分かりました。先ずは、息子さんと話をさせて貰います。」

 

家庭教師と言われても、引きこもりの子供を外に連れ出して、外の事について教えてやって欲しいというものだった。ただ、引きこもりを外に連れ出して教えるだけで金が貰える簡単な仕事。初めはそう考えていたのだが、実際はかなり地獄だった。

 

「初めまして、私はエリー!今日からあなたの先生をすることになったわ。見た目はあなたよりも幼く見えるかもしれないけど、これでもポケモンリーグベスト4に入った実力なのよ!」

 

「......。」

 

この通り、無視である。何度も話しかけても永遠と無視をしてくる彼の目は、ある意味死んでいた。そこで私はある質問をした。

 

「君は、ポケモンは好き?」

 

私がそう聞くと、彼は体を震えさせてゲロを吐いた。まるで、怖いものが脳裏に過りフラッシュバックしたかのように。

 

そのまま私は、彼の家庭教師を続けた。しかし、問題は解決することはなく、彼は引きこもり続けている。一度無理矢理部屋から出そうとすると、彼は失神してしまう。これでは給料泥棒だ。その為、私は旅のための軍資金にしようとした給料を使えないでいた。

 

「......どうすれば良いのでしょうか?」

 

ポケモンが苦手な人間は、居ないわけではない。しかし、あそこまで拒絶する人間は中々居ない。本当に、どうすれば良いのだろうか?

 

そういえば、私がポケモンを初めて好きになった時には......よし、これしかない!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんにちは、エリーです。今日はあなたにプレゼントを持ってきました。」

 

「......。」

 

私はそう言って、最終兵器を彼に手渡した。

 

「これは、ポケモンの卵です。今日からあなたが育ててください!」

 

「......!!?」

 

彼は、私が渡した卵をあろうことか床に向かって叩き割ろうとしました。私は抱き締めてそれを止める。

 

「何をしようとしてるんですか!?卵の中には新しい命があるんです!命を粗末にしてはいけません!」

 

彼は、卵を手放したが、暴れようとしている。私は無理矢理押さえ付ける。それから数分後、私は彼のゲロを浴びたりしたが彼は暴れることはなくなった。引きこもりのモヤシがポケモントレーナーを嘗めないで下さい。

 

ですが、分かったことがあります。彼は、ポケモンという存在が怖いのだ。恐怖を克服しなければ、彼はこの先ずっと引きこもり続けるだろう。私は彼を強く抱き締める。

 

「大丈夫ですから、私を信じてください!何があっても、あなたは私が守ります!」

 

そして、声が聞こえた。弱々しく助けを求めるような小さな声だがはっきりと聞こえた。

 

「先生、......僕を守る?」

 

「はい!必ずあなたを守って見せます!」

 

私がそう宣言すると、彼は糸が切れたかのように脱力して意識を失った。私は彼をベットに寝かせ、卵は彼から離れた位置に置いておく。

 

今日からは住み込みで彼の家庭教師をする。本気で向き合おうとしなければ、彼が向き合ってくれるとは思えない。先ずは、このゲロまみれの服をどうにかしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、私が目を覚ますと、彼はポケモンの卵のある方をじっと見ていた。私は彼の手を握り、大丈夫だよと言いながら卵のある場所に彼を近づける。

 

「卵に触れてみてごらん。私達と同じように暖かいから。」

 

「......先生、僕を守る?」

 

「はい、必ずあなたを守ります。」

 

彼は、恐る恐る卵に触れる。触れた瞬間彼はビクッと反応して手を引っ込めたが、彼は自分から触れたのだ。これは大きな一歩である。




主人公

ゲロイン。産まれて初めて見たポケモンがモジャンボなのだが、どう見てもニャル様だった為一気にSAN値直葬からの狂気に陥り引きこもりに。不細工ではないけどイケメンかと聞かれるとうーんとなるくらいの容姿。10才。幼女先生の情熱的な告白のお陰でSAN値が回復し、ポケモンの卵には触れるようになった。

幼女先生(エリー)

見た目幼女(美少女?美幼女?)の14才。ポケモンリーグベスト4に入った天才少女。金銭的な問題で主人公の家庭教師をする。根性論者で今回自分が情熱的な告白をした事に気が付いていない。
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